またまた、ブログを見た北海道の方から修理のお願いメールが届いた。
2m位から送信機を落下させてしまい、それ以来、アンテナの近く(50cm程度)に持っていかないと動作しなくなってしまったので見て欲しいとのこと。
落下が原因だと、どこかの部品外れか水晶の破損が考えられ、調べれば原因はすぐに判るだろうと引きうけて送ってもらった。
以前にも修理経験のある機種だった。
スペアナで観測すると、ノイズギリギリに信号が出ているかなという感じでした。
上蓋を外すと送信基板が有る。水晶は1/5の周波数で発振確認出来た。トランジスタは全てチップ部品を使っており、送信出力トランジスタのB(ベース)波形をオシロで見ると波形(294MHz付近)が出ているがC(コレクタ)の波形が小さい。
チップトランジスタは手持ちが無いので、TO-92タイプでfTの高いトランジスタ(2SC1907)を取り付け(足の配列が違うので立体交差させ)て、スペアナで見るとレベルが20dB程度上がった。
シールドシートを元通り取り付けて再確認。
オールバンド受信機によるモニター(FM)でも変調音が観測されメーターがS4程度を指示。受信は8mHディスコーンアンテナで送信機とは10m程度離れている。次に、実際の受信機で確認することにしたが、電源入力は接続の多芯コネクタに含まれているので、そのままでは接続困難で、受信機の蓋を開けようとしたがネジが錆びついてしまい外れない。
しょうが無いので、アースと繋がっているピンを探し、これを基準に電源+側を見つける(内部コンデンサにより抵抗値が充電変化するのを利用)。接続コネクタにはATX電源からCDユニットなどに供給している4Pコネクタが丁度合いそうなので2Pに切断して使用。+-を電源に接続し序々に電圧を上げて行き、異常電流が流れないことを確認しながら行うと、受信機の電源LEDが点灯した。9V以上で、電子回路は動作する様だ。24Vにセット。 送信ボタンを操作すると、それに対応したLEDがSW上(赤)SW下(緑)が点灯する。到達距離を調べるのにLED視認では無理が有るので、信号出力を調べて、ここに電子ブザーを接続。アンテナは送っていただいたダイバシティー(2本有るので)を物干しに引っ掛ける。
離れて行くと建物の影でも30m位までは届いているので、問題無いだろうということにした。