Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

オールA

2018年09月14日 | 家・わたくしごと

 最近「オール」というと「オール沖縄」という言葉がよく耳に入ってくるが、その話題ではない。本日の話題は「オールA」のお話。といっても試験の成績ではなく、人間ドックの結果である。この歳になると年に一回の人間ドックの結果を聞くのが嫌なもので、特に食事をした後、1時間から2時間、ぼんやりと診察室の前で待たされるあの時間がたまらなく嫌いである。シーンとしている空間。誰もが「心待ち」になんかしていないその結果だろうが、365分の1のことだと、たいていの人があきらめ気分なんだろう。しかし結果から逃げてはいけないわけで、「早期発見が大事である」と強く信じて、待っているわけである。
 「〇〇〇〇さん」とフルネームで呼ばれ、部屋の番号を指示される。「あー、自分の番がきちゃった」と思いながら、結構、ドキドキしながら部屋に入るのである。すると内臓のレントゲンの写真なんかが映し出されていて、いかにも何かがありそうな雰囲気が漂っているわけだ。
 さて裁定を下されるまな板の鯉の状態の私は、結果を見ながらおもむろに私の顔を見る医者の様子をうかがった。「はい、どこも悪くないですね。すべてAですね。体重が若干増えてますね。あと2キロも増えると、メタボ予備軍になりますからね。がんばってください。」
 ということで、今年もオールA。誕生日のように365日に一度めぐってくるドキドキの一日がようやく終わったのだった。私は今年も365日元気でがんばれそうである。ちなみに来年の予約は、2019年9月13日(金)である。13日金曜日か。キャンセルして日程を変更するべきか?


小田原駅で

2018年09月10日 | 

 小田原始発の東海道線に乗るため、ちょっと早くホームに並んだ。出発の5分前に電車は入線したのだが、なかなかドアが開かないのである。ぼんやり携帯をいじっていた。でもさっきまでまわりで待っていた人が誰もいないんだね、それが。ありゃ、ありゃ、どうしたんだんろうね。でも電車のドアは開いてないよ、開いてない? いや、僕の前のドアだけが開いてないんだ!
 そうか、ボタンを押さないと開かないんだね。オランダの国鉄と同じなんだよ。でも知らなかったよ、そんなこと。中央線の快速電車は普通に開くし!ということで、ぼくはボタンを押して電車に乗ったのだった。「あの人、今ころ電車に乗ってるわ」なんて絶対思われてるだろうな。でも誰か教えてくれたっていいんじゃないねえ。
 僕はひとつおりこうになりました小田原駅始発の東海道線のドアは自動じゃあきません。だから記念に外に出てボタンの写真を撮りました。次は必ずここを押します。それが学習したということです。


新しいガムランのばち

2018年09月07日 | バリ

 バリで新しいガムランの舞台用のばちを友人のコマン君が制作してくれた。グループの衣装の色、楽器の特質などを詳しく伝えたところ、いろいろ悩んだようだが、できあがったのはこの写真のばちである。正直、びっくりするぐらい美しい仕上がりだった。もうこのばちで演奏するというだけでテンションが上がるほどである。
 ガムランという楽器にとってばちもまた重要である。その堅さや大きさによってその音、演奏の方法などが異なってくる。だからバリでは特に競技会などの場合は本番用のばちを慎重に、かつ比較しながら選んでいく。
 このばちの大きさも私の楽器に合わせてもらった。つまりイージーオーダーのこの世に二つとないばちということになる。とはいえ、ばちの運命というのははかないもので、何年かすると先端がつぶれ、練習用のばちになり、最後には廃棄されることになる。要は消耗品だ。このばち作りを職業とする私の友人はこういった。「今の僕はこれを仕事としている。そしてそれが楽しくてしかたがない。踊りの衣装作りがその体に合わせて衣装を作るように、ぼくは、それぞれの楽器に合わせて木を選び、たたきやすいばちをつくる」と。彼は彫刻家であり、演奏家でもある。だからこそ、芸術作品のように美しく、そして叩きやすく、美しい音を奏でるばちを作ることができるのだろう。まさに「モノづくりの技」とはこのことだ。


Happy End とはいかなかった帰国

2018年09月06日 | バリ

 9月4日の0時45分発のガルーダ880便は時間通り、ングラ・ライ空港を離陸した。そして太平洋から近畿地方に接近する台風を避けるように、日本海を経由して大回りで成田空港に1時間遅れで到着したのだった。成田は多少の風があるものの、台風を感じられる空気の変化はない。ああ、よかったと思い、急ぎ東京駅へ向かった。
 タイミングがいいことに11時03分発のひかりに飛び乗れた。
「通常運転ですか」の私の質問に駅員は、「はい時間通りの出発です」と何の躊躇もなく答えた。私は安心して自由席の窓側の席に座って、浜松まで深い眠りにつく予定だった。なかなか夜中の飛行機はぐっすり眠れるものではない。新幹線でそれを取り戻そうと考えていた。しかしその考えは甘かったのだった。
 新横浜に止まると、そのまま新幹線は動かなくなった。台風21号の影響による米原~京都間が強風のため、というアナウンスだったが、風がおさまり次第出発する、と何度も繰り返していた。なんとなくうとうとしながらそのアナウンスを夢の中で聞いた。しかし待てども待てども動かなかった。
 4時間半待ったところで、「架線が切れて復旧の目途がたたない」というアナウンスにかわる。そのとき決断した。国分寺の実家に帰ろう!と。しかし、ここは新横浜である。在来線も遅れているし、東京までやっとのことで戻り、切符をキャンセルし、さて中央線に乗車しようと思ったところで、これもまた全線運転が止まっている。仕方がないので、改札口の前で立ったり、座ったり。夜9時を過ぎても新幹線は動かないようだ。新幹線改札口には人があふれている。
 東京に実家があって本当によかったと、そのとき思った。そんなとき中央線復旧の知らせが入る。家に戻ったのは23時前だっただろうか。バリを出てから25時間でようやく東京の実家まで到達したのだった。そういう意味で、本日のタイトル、Happy Endとはいかなかった帰国となったわけである。写真は新横浜にずっと停車していた新幹線の中で撮影。誰一人声を発せず、シーンとしていたのが印象的だった。


今年も食べました

2018年09月03日 | バリ

K教授
前略
  その後、帰国をしてお忙しい日々を送っていらっしゃることと思います。こちらはあれからあちこちと調査にまわり、本日、帰国日を迎えました。ところで一つご報告があります。
   今年は教授と食べることができなかったクラブサンドイッチをやっと昨日のランチで食べることができました。残念ながらサヌールの海辺の白いパラソルが並ぶカフェのような洒落た場所ではなく、街の喧騒の中に建つデンパサールのバリ・ベーカリーでしたが、そこでも背伸びをして、二階の半野外になっているテラスでランチをとりました。この時期はお昼のデンパサールでも涼しい風が吹き抜けるすばらしい場所です。でも、海の波の音ではなく、バイクのエンジン音がうるさいのがたまににきずです。
   ここのクラブサンドイッチはボリュームもあり、3つも食べるとおなかがいっぱいになります。なんといってもポテトフライの量が多いので。まるで炭水化物オンパレードのランチですが、それでもこれはバリでの自身に課したミッションですから躊躇することなくいただきました。ちなみに、残りの一つは、食事をともにした学生の一人に寄付いたしました。デンパサールのクラブサンドもなかなかです。次に行くときは、ぜひ、ここのクラブサンドイッチをご一緒したいと思います。
   次にお会いするのは23日の横浜公演でしょうか?そうそう、24日に浜松でもガムラン・アンクルンの奉納公演があります。よろしければいらしてください。ちょっと遠いですが。それではお元気で。
草々


シャッター

2018年09月02日 | ジャワ

   ソロ(スラカルタ)の2泊3日は予定がびっちりだったため、一人で街歩きができませんでした。バリでは買えないジャワのガムランのCDや映画のDVDなどがほしかったのですが、次回にお預けです。わかってはいたのですが、朝、シャッターのしまった表通りをぶらぶら歩いてみました。
   落書きやらで汚れているシャッターが閉まった街並みが続いている中、目にとまったシャッターがこれ。なんという絵心、というか地元愛!この絵柄はバティックです。シャッターが全部、さまざまなバティックであふれていれば、店が閉まった街並みにも観光客が来るんじゃなかろうかと思ったほどです。
   「調査だから仕方がない」とあきらめてソロにきたわけですが、それでもこうした風景を見ると、なんだかほっとした気になりました。たまの中部ジャワ訪問もいいのかなと改めて思った次第です。


スパゲッティのような?

2018年09月01日 | バリ

   今回はほとんど出先のお店や、お伺いした家で食事をさせていただているため、「お持ち帰り」で注文して部屋で食べることはほとんどなかったが、久しぶりにインドネシア風焼きそば「ミーゴレン」をテイクアウトで注文した。初めての店で注文して、部屋で包みを開いてみたところこのミーゴレンが出てきたのだった。
   いわゆる太麺であり、ちょっとみるとスパゲッティ・ナポリタンのようにも見えるではないか?店屋によってはもう少し汁気があるのだが、ここのミーゴレンは、それほどウエットな感じもしない。お持ち帰りにはこの方が食べやすくていいのである。
   日本の中華料理屋も店屋によりそれぞれ特徴がある。同じようにインドネシアのワルンとよばれる食堂もまた同様だ。一見したところ、お店の雰囲気はどこも似たような感じに見えるが、実は料理人によってぜんぜん違うものが出てくるし、味付けも千差万別である。だからこそ、それぞれの人にお気に入りがある。この店のミーゴレンが大のお気に入り、というわけではかったが、それでもお気に入りのミーゴレンが一つ増えたのだった。