Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

萬古焼のエッグカップ

2012年06月27日 | 家・わたくしごと
 先週、名古屋のバリ芸能関係者の方々が私の歓迎会を開いてくれた。その中の一人で沖縄で長いこと研究やガムランを教えたメンバーが、私に萬古焼のエッグカップをプレゼントしてくれた。ずっしりと重みがあり、渋い色のエッグカップで、金色がカップの中にあしらわれている。
 浜松に来てから3ヶ月、本当にほとんど誰も知り合いがいない場所だと思いきや、浜松には沖縄で同じ専攻で働いた同僚や、大学時代の同級生、インドネシアが好きで昔から繋がっていた人々、名古屋にはたくさんのバリ芸能関係者たち。たくさんの人たちと、まだまだ小さな輪だけれど、繋がっている。
 いただいたエッグカップを見ながら、これからの自分のことをいろいろ考えてみた。ここでいったい何ができるだろう?それともここでは静かに「真っ当な大学教員じら」で暮らすのが一番なんだろうかね(「じら」の使い方あってるかな?)。よくわからない。だから最初の一歩が踏み出せない。

こんな所にマネケンが

2012年06月26日 | 
 関西を中心にマネケンMannekenというベルギーワッフルを売るお店があるのをご存知だろうか?よく関西方面の駅で長い列を見かけることがあるが、その先にはマネケンがあることが多い。仕事帰りに、おみやげで家にワッフルを持って帰る人の列。甘いものが大好きなぼくは、大のマネケン好き。よく行く梅田駅、南海なんば駅、伊丹空港のマネケンはお得意先。東京では銀座4丁目の交差点から有楽町方面にあるはず(たぶん今も)。
 マネケンの名前は、ブリュッセルにあるマネケン・ピス(小便小僧の像)に由来しているんだろう。何度かブリュッセルに行ったけれど、この像の周りはどこもかしこもワッフル屋さんだらけ。「粉もん」でいえば、大阪に「たこやき屋」が乱立しているようなそんな雰囲気。でも山盛りに生クリームをのせたワッフルなんて見てしまうともうアウト。本能で並んでしまうもの。
 先日、足柄サービスエリアで休憩の時にマネケンを発見。発見というより、「大発見!」。バスに乗って浜松に帰る楽しみができる。日曜日、千円を片手に握りしめて10分間の休憩に走ってマネケンに行ったのだけれど、残念ながらもう閉店だった。そうだよね、もう20時半だもの。次回は必ず買うぞ。ちゃんと生クリームも添えて、コーヒーといっしょに食べるんだ。ということで写真は3週間くらい前に撮影したマネケンでお許しを。

もう一つのシンデレラ・エクスプレス

2012年06月25日 | 浜松・静岡
 昨日、夜7時前に東京駅から浜松行のバスに乗った。東京駅からバスに乗ったことがなかったのでちょっとした好奇心。
 窓の外でやさしそうな笑顔を浮かべながら、大きく手をふる男の子がいる。大学生になりたてかな…。まだ少年の面影が残るような笑顔。私の席の通路を挟んだ窓側の席で、まだ高校生くらいの少女が手のひらを小刻みに動かしながら、かわいらしく手を振る。ちょっぴり恥ずかしそうに。なんだかそんな光景を見ていたぼくは幸せな気分になってしまった。東京から浜松なんて新幹線に乗ればほんの1時間半だけれど、バスだったら4時間。でも新幹線に乗るにはバス代の三倍近くかかる。高校生のような少女にはきっとおこずかいで払うには新幹線代は高すぎるのだろう。
 ふとユーミンの《シンデレラ・エクスプレス》を思い出した。日曜日、新幹線の大阪や東京の最終が出るホームはなんだか切ない。でもこの曲の二人にイメージできるのは、バスの二人のような少年と少女ではない。ぼくの中では社会人の二人や、社会人と学生の遠距離恋愛の世界が思い浮かぶ。だから東京駅のバスターミナルの光景は、ちょっと《シンデレラ・エクスプレス》の光景にしっくりこない。
 新幹線の方が恰好いいかもしれない。そうだよね。人気のいないホーム、悲しく響くベル、無情にも閉まるドア、ゆっくりホームを離れる列車……。なんとなく絵になるもの。でもぼくはバスターミナルの光景の方がずっと好きだ。にぎやかなアナウンス、たくさんの人であふれる雑然としたバスのプラットホーム。絵にはならないかもしれないけれど、そんな場所からの一時の別れが分相応な二人だって世の中にはたくさんいるんだ。そう、これも、もう一つのシンデレラ・エクスプレス。
 バスが出た後、一瞬、少女の方を振り返ったら、タオルで目頭を覆っていた。ずっと仲良くできればいいね。涙を流して人間は少しずつ強くなっていくのだもの……。だから「意地悪なこのテスト」をいつか必ず乗り越えてほしいな。

顧問ですからーー(でも演奏会行けないんですけど)

2012年06月22日 | 大学
 成り行き上、大学のSUAC Wind Ensembleの顧問になっています。たぶん読者の何人かは、「なんでパーカッション・アンサンブルじゃないわけ?」なんて思ってるかもしれませんが。一度、練習も見学させてもらいました。たまには「西洋」もいいですね(料理じゃないぞ)。
 ということでこのサークルが7月8日にサマーコンサートを大学で開催します。ですからやっぱり顧問としては、観客の増減には関係ないかもしれませんが(少なくてもぼくのブログに出たからって「減」になるってことはないだろう)、ちゃんと告知します。
 そういうぼくは、この日、大阪で研究会があって聞くことができません。みんなごめんね……(誰も読んでないでしょう?)。もうちょっと早く教えてね(「お前、顧問だろ。ちゃんとサークルの予定くらい把握しとけや。」「はい、その通りでした。」)。
 
 静岡文化芸術大学 SUAC Wind Ensemble
第1回 Summer Concert

日時:2012年7月8日(日)
    14:30開場、15:00開演
 会場:静岡文化芸術大学講堂
 入場料:全席自由  一般:500円 学生:300円 学内無料
 プログラム:      
  第一部:クラシック・ステージ
      福田洋介 2012年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅰ《さくらのうた》
      酒井 格 The Night of July Tanabata 他
  第二部:ポップス・ステージ
      ウィーアー!
      ALADDIN 他
      
    指揮:土屋史人

 チケット取扱店 
  アクトシティ浜松チケットセンター
  えんてつプレイガイド遠鉄百貨店新館7階

New Eggcup

2012年06月21日 | 家・わたくしごと
 先週、渋谷で新しいエッグカップを買いました。日曜日は仕事が早く終わったのでバスで浜松まで帰ったのですが、渋谷のバスが発着するビルには大きなAfternoon Teaをはじめ、いくつか外国のアイテムをたくさん扱っている雑貨屋が入っています。朝9時の便に乗るときはまだ閉まっているので散財しなくてよかったのですが…。
 日本でエッグカップを置く店というのはほとんどありません。簡単に言えば日本人はゆで卵を食べる時、机の上で殻をトントンと割って、すっかり皮をむいて食べてしまうから、エッグカップなんて使わないのです。だから渋谷の雑貨屋にデンマークの陶器メーカーのエッグカップが数種類置かれていたことがもう奇跡的な出来事でした。
 今回はちょっと「かわいい系」で、柄はCath Kidstonにちょっと似ています。さすがにおじさんとしては、買うとき若干「恥じらい」がありました。「ご自宅用ですか?」と聞かれて、やっぱり「はい」ですね。自分で使うんだし。結構、緊張して「はい」って答えたかもしれません。
 浜松に帰ってすぐに飾り棚に入れました。眺めるだけでも楽しいエッグカップ。でも最近、卵を買っていません。10個もあると結構冷蔵庫に長いこと入っているし。1週間に一度、買い物にいくスーパーの途中に「うみたて卵」の自動販売機があるんです。いつも、その前に立って考えるのですが(浜松の友人にこの卵は美味しいと教えてもらっています)、結局、昨日も買わずじまい。このままじゃエッグカップもかわいそうだし、来週は卵、買ってみましょうね(沖縄風に発音してみましょう)。

未練

2012年06月20日 | 家・わたくしごと
 「もう別れようと思っているのに、会うたび、もう一回だけ、もう一回だけって自分に言い聞かせ続けて、もう半年にもなるんです。」
 浜松に来てラジオ生活を始めたばかりの頃、そんな内容の話をラジオで耳にした。これって「未練」ってやつよね。「あなたが別れようと思っているんでしょう?別れちゃいなさいよ。あんたが言わなきゃ変われないし、始まらないのよ。人生もったいないじゃない?」なんて独り言を言ってもラジオの向こう側には届きやしないのね。
 さて昨日、ぼくはあるきっかけでひと月以上前のこのラジオの話をふと思い出してしまったのだった。その「きっかけ」とは、なんと「歯磨き粉」である。もう捨てようと思っているのに、もうちょっと絞ったら「あと一回は使える」と毎日、それを1週間以上も繰り返している自分にふと気づいた時に思い出したのだ。「これって、もしかして、おんなじこと?」
 (そ)んな、わけないよね。でも同じ?こういうパターンって他にもあったぞ。たとえば、穴があきそうな靴下。「あと一回は履ける」って、いったい何回履いてる? 襟の色が褪せたシャツを見ながら、「今日これを着て捨てよう」って思いながら、「あと一回」って、何度洗濯機に入れてる?
 結局、人間って、バシッって未練を断ち切ることができないちょっぴりさびしい動物なんだね。よし、今日の夜を最後に、歯磨き粉捨てるぞ!ところでこれ、浜松市だと不燃物、それとも容プラ?(わからないからって、駅のトイレや大学のごみ箱に捨てたりなんてしません。研究者はちゃんと「調査」するんだからね。)

リーディングコンサート~絵本「スイミー」の世界~

2012年06月19日 | 大学
 大人になってから再び絵本に向き合うきっかけになった理由は、たぶん二つある。一つは自分に子どもができたこと。彼がいくつの時からだったか忘れたが、ぼくは、たくさん絵本を読んだ。彼のために、そして自分のために。時には息子に話を読み聞かせながら、読み手の私が涙を流したこともあった。小さかった息子は、そんな私をニコニコしながら見つめていた。涙の波にぼんやり揺れるそんな息子の顔を今でも思い出すことができる。
 もう一つはオランダのライデンに住んでいたとき。シーボルトハウスの隣に、Silvester(だったかな?)というかわいい絵本専門店があった。下宿からも近かったので、よくその本屋に寄り道をした。オランダの絵本作家なんてミッフィーのディック・ブルーナーと、かえるくんのマックス・ベルジュイスくらいしか知らなかったけれど、この本屋と出会ってからオランダの絵本のすばらしさを学んだ。絵本をいくつか買っては、オランダ語の勉強ついでに辞書を片手によく家で読んだ。絵本にすぎないのに「オランダ語の本読破」を達成するとなぜかとても嬉しかった。絵本による40の手習い?
 1週間位前、ラジオで佐野洋子の『100万回生きたねこ』の朗読を聞いた。何度も読んでいるし、絵だって記憶しているほどなのに、そんな朗読を聞きながら最後は涙がとまらなかった。絵本は本当に素敵な世界だと思う。見るもの、読むもの、ときには触れるもの、そして時には香りを感じるもの……。わずかな言葉と数枚の絵だからこそ、そこには限りない想像力をかきたてる余白が有り余るほど存在しているのだと思う。50歳になって、「100万回生きたねこ』は、最後に真の「幸福」に辿りついたんだって本気で思った。悲しいだけの話ではないんだってことはわかっていたのだけれど。
 私の務める大学で絵本を使ったリーディングコンサートがある。単に音楽付きの読み聞かせではなく、視覚も意識した空間演出が施されると聞く。絵本はオランダ生まれの絵本作家レオ=レオニの『スイミー ちいさなかしこいさかなのおはなし』。きっと学生たちはまだ小さかった頃、この話を繰り返し読み聞かせてもらったのではないだろうか?でも今、この絵本に再び出会うことで、子ども時代のノスタルジアに浸るだけでなく、そこには今だからわかる新しい発見があるはずだ。

 リーディングコンサート
   ~絵本「スイミー」の世界~
 日時:7月4日(水) 午後6時開場 6時15分開演 (上演時間約30分)
 場所:静岡文化芸術大学西ギャラリー
 入場料:無料
 演奏:榊原利修[コントラバス]・榊原祐子[ピアノ]
     (セントラル愛知交響楽団)
 朗読:土屋杏文 (静岡文化芸術大学3年)
 絵本:『スイミー ちいさなかしこいさかなのおはなし』
     作:レオ=レオニ  訳:谷川俊太郎
 企画・主催:SUAC芸術文化基礎演習(永井)受講学生

New Cup

2012年06月18日 | 東京
 昨日の日曜日は、久しぶりに音の森ガムランスタジオで講座のある日で、週末は東京だった。今回は8名の講座生、皆揃ったので開始時間の5分前にはじめて、1時間経った頃休憩。スタジオのYさんが、休憩時間に合わせて紅茶を入れてくれた。
 あれ、このカップ?そう。ここでも「梅ちゃん先生」が登場。これって僕用なわけ?ちゃんと連続テレビ小説って右上に文字が入れられている。長年、音の森でガムランを学んでいる講座生がわざわざ購入してくださったとのこと。嬉しいなあ。
 休憩の後は、そんなカップに舞い上がって、なんだかすごい勢いで教えてしまった気がします。講座生の皆さん、ごめんなさい。ちょっとハードでしたか?でも、すべては「梅ちゃん先生」カップのせいですからね。

コーヒー・コーヒー・コーヒー

2012年06月14日 | バリ
 バリからの帰り、猛スピードでスーパーでお買い物。なんと自分に買ったものがこのコーヒーの山。いったい何袋買っただろう?実はこの写真、まだ購入したコーヒーすべてではないのだ。東京のスタジオに購入したバリ・コーヒーのほか、僕が一人で飲むためのインスタントコーヒーはいろいろな種類。全部、砂糖入なんだよね。インドネシア人でコーヒーに砂糖入れないで飲む人いるのかな?少なくても僕の知り合いには一人もいないな。
 でもチョコ好きのぼくは、結局、コーヒー、ミルク、砂糖の普通のセットじゃなくて、モカを大量に購入してしまったのだった。ちなみに研究室にも大量常備。来てくれたら出してあげるよ。無茶苦茶甘いすっよ。でも最後まで飲まなきゃ許さないわ。(ちなみにお客様第一号は同じ学科の先生で、とっても美味しそうに飲んでくれたのだった。)

大好きです Enak!

2012年06月14日 | バリ
 空港への帰りにバリの友人と大好物のグラミ(ティラピア)料理の店に行きました。インドネシア人、この魚大好きですね。揚げて食べたり、ちょっと辛めのソースを塗って焼いて食べたり、揚げた魚にあんをかけたりと、バリエーションは豊富です。しかもこの料理は基本的に手で食べるのがおいしい食べ方。ちゃんとフィンガーボールもついてきます。
 ティラピアを生きている状態で見ると、あっちこっちに刺があって、これ食べられるの?と思ってしまいますが、不思議と食べてみると川魚くさくないし、白身があっさりしていて美味しいのです。私は「竜田揚げ」っぽいこの写真のグラミ料理が好き。魚のままではないので、食べやすいというのもあるし。
 二日の滞在で好きな料理が食べれたので満足。私の友人もこれが大好き。互いに話好きのはずなのに、これを前にすると黙々と食する二人だったのでした。沖縄では「こどもの国」の池で釣れるんだけど(よく釣りにいきました)、さすがに持って帰って料理しようとは思いませんでした。インドネシアで食べるから美味しいのよね。