Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

From 富山・横浜・那覇+one

2011年04月30日 | 東京
 通称トゥンジュク組(カメさんチーム)とよばれる私たちのグンデルグループのメンバーは、15年以上活動しているうちに嫁いで東京を離れたり、私のように仕事で沖縄に行ったりと、居住地はさまざまになったが、それでも今だ国分寺の私の実家にだいたい月に一度か二度、集まっては練習を続けている。
 カメさんの歩みのように、覚える曲数も、技術もスローテンポで進むのだが、それでも着実に前進しているのが嬉しい。最近は新しいメンバーも一名加わり、練習の音が一段と大きくなった。ワヤンに必要な7名が全員揃ってグンデルを練習。もちろんワヤン上演のときは、私がダランで、4名がグンデル。二人がクテンコンとなる。
 練習のときに持ち寄るお菓子の数々。今日は富山の「月世界」、横浜からはギモーヴなるフレンチなお菓子。沖縄からは定番のおもろ(今回はタンカン味)。そして多摩組からはお酒が飲みたくなるような唐辛子せんべい。すでに練習後のアルコールをおいしくするための準備も怠らない気遣い?が感じられる。
 こうしていつも集まってくれるメンバーに感謝。音を出せる環境を作ってくれている私の両親にも感謝。家を空ける私を許容してくれる沖縄の家族に感謝。

二週間経つと

2011年04月29日 | 東京
 二週間経って訪れた実家の庭には、フジの花が咲き始めた。西洋シャクナゲは以前にまして勢いよく花開いているようだ。フジを撮影しようとしても、その前に立ちはだかって、「俺さまを忘れなるなよ!」と睨みをきかせているようである。今日も二時からガムランの練習がここであるが、また皆にこの花を楽しんでもらえると思うと、栽培しているわけではない私が嬉しくなる。
 今のメンバーで練習をはじめて、もう15年以上だろうか?フジの幹も少しずつ大きく、太くなっていく。そしてぼくらの演奏が少しずつ上達しているのを、練習室のすぐ脇で見守ってくれている。

Last and First

2011年04月28日 | 大学
 昨日の小さなガムランの演奏が大学であった。表向きは学生主催の新入生歓迎演奏だったのだが、実際は昨日の舞台を最後に沖縄を去るメンバーのフェアウエル・パフォーマンスと、11月から本格的にガムランを始めた6人のメンバーの初舞台を兼ねたイベントだった。
 大学が活動拠点なので、遠方から来ている学生は、卒業、修了すると沖縄を去っていくのは当然のこと。育ててきたメンバーがグループを去るのは残念だが、今は、そうしたメンバーが今後も本土で演奏が続けられることを祈っている。
 去るものを送るだけなのは少しつらいものだが、今回は多くの新しいメンバーが加わった。ゴング・クビャルの楽器がプニャチャも、ゴングも二つ使って、久しぶりにフル編成でガムランが響いた。人を育てていけば、グループはなくならない。グループがあれば私もここで演奏を続けられる。だからこそ仲間を増やすために人を育てる。そんなサイクルが繰り返される。ぐるぐるぐる……。
(写真はワークショップの様子)

タイミング悪し

2011年04月26日 | CD・DVD・カセット・レコード
 昨晩、帰宅してスーちゃんの録音された最後のメッセージを聞いて、なんとも言えない悲しさと脱力感に襲われた。
 ちょうど昨日、Amazonに頼んでいたYIRUMAのCDが届いた。正直なところ、聞かなきゃよかったと思う。彼のピアノがあまりにも切なく聞こえて、哀しみが数倍になってしまう。なんてタイミングが悪いんだろう。
 一度、聞いてしまうともう手離すことができなくなってしまう哀しみの魔力にとりつかれて、ぼくは朝からピアノの響きの中で耳をすます。もうこうなったらすべてに身を任せて、いろいろなことを思い出して、涙を流して、また明日から元気になることに決める。

微笑み返せなかった私

2011年04月25日 | 家・わたくしごと
 中学時代、私は熱烈なキャンディーズファンだった。当時流行していたプログレッシプ・ロックに傾倒しつつ、フォーソングも、もちろんクラシック音楽も聴きながらそれでもキャンディーズに夢中だった。どちらかといえば、解散する2年前くらいからキャンディーズの音楽を聴いたり、テレビ番組も見るようになったことを考えると、遅い時代のファンであり、筋金入りのファンからすれば「ひよっ子」なのだろうが。
 月並みかもしれないが、流行した音楽は自分を映す鏡である。だからこそ、キャンディーズの音楽を聞くと、リレーのバトンを持ってトラックを走り続けていた陸上部時代の自分の中学生時代が蘇るし、篭りはじめた池袋のART VIVANTで流れる不思議な香りや音楽が頭に浮かぶ。なんとなしに自分が進むべき道を模索始めた時代だった。
 2年前に買ったキャンディーズ全集のCD(これは今だ封を切らないまま、保管されているが)についていたポスターを先週、はじめてビニールから出して、一時だけ開いた。このCDセットを数万円を出して買ってはみたが、正直なところ、なんだか後ろを振り返るような気がして、封印していたのだった。
 キャンディーズのメンバーがポスターで微笑む。ポスターの中の彼女たちは決して歳をとらないのだ。これが過去のアイドルとの切ない再会である。なんだか自分だけ遠くに来てしまった気がして、ポスターの中の彼女たちの笑顔に微笑み返すことができない。すっかり悲しくなって、私は再びポスターをきれいに巻いてビニールにしまった。もう、しばらく見ることはあるまい。さよなら……。
 

ラブ注入

2011年04月24日 | 家・わたくしごと
 久しぶりにテニスに挑戦した。中学生から高校生にかけて、テニス好きだった父やその友人達に厳しくトレーニングされて、かつてはそこそこできたはずだが、やはりあれから30数年を経過しているため、なかなか勘がつかめない。
 1時間もすると、なんとか様になってきたのだが、勘が多少戻っても、体力がついていかないのだった。左利きの私は、ラケットを左手に握るが、1時間半も経った頃、左手首が痛くなるし、肩の筋肉も張ってくる。情けないが歳には勝てず。
 帰宅して、速攻で左肩に「ラブ注入」。「ドドスコスコスコ」なんて前ぶりをする余裕なし。ちなみに息子はテニスでへとへとになって帰ってきては、毎晩、両足に「ラブ注入」である。

ライダーの経験

2011年04月23日 | 家・わたくしごと
こちらも右折で そちらも右折
交差点の真ん中で停止して
ほんのわずかの間
偶然にも同じバイクとお見合いしたとき
一瞬ドキッとして
すぐになんとなく気恥ずかしくなって
互いに はにかんだ
目の前にいるにもかかわらず
不思議と目をそらす

信号の右折の点灯を待っていたように
二台のバイクは目的の方向へと去っていく
目配せくらいしておきゃよかったな
このバイクを選んだなんて
いい趣味してやがる
と心の中で微笑む……

好きなもの

2011年04月22日 | 東京
 自分の好きな食べ物は何かと問われると、「カレー、スパゲッティ、焼肉、ナシチャンプル、焼き魚……」と年齢によって答えが変わってきた。だいたい幼稚園の子どもが、「塩しゃけ」なんて答えたら聞いた方がひいてしまう。好きな食べ物というのは、たいてい、年齢とともに変わっていくものなのだ。味覚が変わるともいえるが、人生経験に比例して、食事のバリアントも増え、結果的に選択肢が多くなっているからだろう。
 50歳に近づいた私が、食べたい大好きなものといえばヤキトリである。多少しつこく感じるかもしれないが、焼き鳥ではなくヤキトリである。私の中でカタカナでヤキトリと書かれた場合、その素材は「鳥」ではなく、「豚」の内臓である。的確にいえば、「ヤキトン」となる。
 ヤキトリに対する嗜好というのは、不思議と子どもの頃から変わっていない。まだ小学校低学年のときだったが、父がヤキトリ屋に連れていってくれて、たんまりヤキトリをほおばったときの記憶は忘れられないし、たまに母が駅前で買ってきてくれて夕食のおかずにもなった。縁日では、当時一本10円だった「シロ」のヤキトリを一片5分くらいかけてクチャクチャと噛んでいた記憶がある。そうすれば、10円がより長く楽しめるからだ。シロは硬いことから、レバーよりもずっと長く味わうことができる、子どもにとっては効率的な縁日の食べ物だった。
 このところ、東京にいくたびにガムランの仲間とヤキトリを食べる。最近はすっかり飲めなくなってしまったのだが、やはりヤキトリがあると酒が進むものだ。沖縄ではブタを食べるわりには、ヤキトリの文化が発展しなかった。最近、店は増えてはきているものの、東京の店とはやはり雰囲気が違う。そんなことを考えているうちに、またヤキトリが食べたくなってきたぞ。次は吉祥寺いせやで乾杯か!

サマータイム・ブルース

2011年04月21日 | CD・DVD・カセット・レコード
 福島の原子力発電所で起きた事故後、RCサクセションの《サマータイム・ブルース》が売れ始めたらしい。この数週間に、私も何度かこの曲を聞きなおしたが、《サマータイム・ブルース》は、20年以上前に忌野清志郎が原子力発電所の意義を社会に問うた作品である。私は最近、ラジオをすっかり聴かなくなってしまったが、この曲は今、オンエアーされる(できる)のだろうか?
 ぼくはブログの中で原発の存在意義について論じるつもりは毛頭ない。ただ今の若い人たちに、社会に対して「歌」でメッセージを発した忌野清志郎の存在は知ってもらいたいし、だからこそ、原子力発電所の存在意義について問うたこの歌だけに注目するのでなく、この曲が収録された社会に対するメッセージソング集である『カバーズ』の収録曲をすべて聴いてもらいたいと思うのだ。
 以前、『カバーズ』について書いたブログの文章があるので興味のある方はこちらへ。

飛び立とうよ、4月だもの

2011年04月20日 | 玄関飾り
 玄関の手拭い飾りが4月に入替えられた。基本的にわが家の手拭いはすべて京都のRAAKで買ったものだが、これは昨年、羽田空港国際線ターミナルが開港したとき、このターミナルビルにRAAKがオープンしたことから限定で発売したデザインである。
 4月は年度初めの月であり出発の月。もちろん今の日本では、出発したくてもそれができない人々がたくさんいることはわかっている。しかしだからこそ、気持ちだけでも飛び立ちたいではないか。限りなく広がる青空に向かって…。