Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

羽田で新空港の見学

2010年11月30日 | 東京

 羽田空港に新しい国際線ターミナルができてから、先週末、はじめて東京を訪れた。国内線のターミナルに到着してすぐに向かったのは、新しくできた国際線ターミナル。何度もテレビでは見ているが、やはり自分の目で見てみたかった。
 国内線も国際線も同じ空港にはかわりないのだが、やはりそのターミナルから飛び立つ先が海外だと思うだけでドキドキしてしまう。行き先の大きなボードの前に立ったりすると、ゾクゾクっとしてしまうほどだ。見たことのない、行ったことのない海外にここから旅立つことができると思うだけで。
 インドネシア行きがここから飛べばいいのだが、残念なことに今はジャカルタ行きもバリ行きもこの空港から飛ばない。なんでバンコクやシンガポール便があるのにインドネシア便はないのかな?いつかここから飛んでみたいな。そうすれば、今度は空港内の免税店も見ることができるし。


NHKって…

2010年11月27日 | 東京

 NHKにはコマーシャルがない。民放と違って受信料を払っているわけだから、コマーシャルがないのは当然である。時に、民放でドラマを見ているとき、「さあ」という時にコマーシャルになって気がそがれる、なんてことがよくあるために、コマーシャルがないと集中して番組を見ることが出来て、感情移入もしやすい。
 しかし、寒くなった東京で昨日NHKを見ていたとき、ふと気がついた。
「NHKってコマーシャルがないから、お手洗いにいけない」ということに……。体に良くないと思いながらも、ぼくは我慢してドラマの終わりまで、テレビの前を動かなかった。それはそれでドラマに集中できなかった……。


バランス感覚

2010年11月25日 | 家・わたくしごと

 論文を書くというのはぼくの仕事の一つである。これから逃れるということは、自分の仕事の放棄である。でも演奏や上演することも自分の使命の一つと考えているから、ぼくの人生という骨格には、論文を書く、ガムランやワヤンの上演をすることが複雑に絡み合っているのである。もちろん、ぼくには授業をして会議に参加するという「もっとも仕事らしい仕事」がある。この四つの仕事と使命が、常にバランスを保たれていなければならない。しかし、そのバランスは均等ではなく、自分の中でバランスが保たれる比重というのが存在している。
 ぼくの大学に勤務する間の人生は、このバランスの維持に努めることへの努力だということに最近になってやっと気がついた。「遅すぎでしょう?」と思われるかもしれないが、「やっぱり与えられた仕事を背伸びをしてやらなくてはならない」とか、「ここは自分がやらなければ」なんて思うことも多々あったことは事実だ。
 いったい何に向かってぼくは進んでいたんだろう?そんな当たり前なことに気がついたとき、ちょっぴり肩の力が抜けた。何もさぼったりはしない。しかし四つのバランスはどれも欠くことなく、いいバランスを保って生き続けることこそ、自分らしい自分をこの先も続けていけることなのだし、そう思ったときから明日が来るのが少しだけ楽しみになった。


沖縄でクリスマス・イルミネーション

2010年11月21日 | 那覇、沖縄

 1ヶ月ばかり東京に出かけていないので、季節感が少々失われている。もちろん沖縄にいてもそれなりに気温は下がってきているが、テレビのニュースで「気温が下がって紅葉が美しい」といわれても実感がない。まだ家では半ズボンで生活しているし。
 今日、夕方に出かけた場所でクリスマス・イルミネーションに遭遇。今年、初めてのライトアップが沖縄だなんて。なんだか実感がわいてこないのである。デジカメを撮影しながら、インドネシアのクリスマス・イルミネーションを思い出した。でもインドネシアほど暑くないし、東京ほど寒くない。その中間地点が沖縄のクリスマスなのだろう。
 もう10年ここに住んでいるにもかかわらず、やっぱりピンとこないライトアップであるが、とにかくもう師走が近い、という事実をこのイルミネーションによってつきつけられた。1年なんてあっという間。年賀状のこと、考えないと……。


牛の絵

2010年11月18日 | 家・わたくしごと

 テレビの上にかけられた絵が、オランダで買ったエッチングから、牛のシルクスクリーンに変わった、かみさんが、友人の新築祝いを買いに行って、なぜか自分の家に牛の絵を買ってきたのである。
 このところ、何ヶ月かに一つずつ牛グッズが増えているのだ。先月はyahooオークションで牛の絵が描かれたデルフトのタイル飾りだったか?ただ、かみさんの心をくすぐる牛というのがあって、それはなかなか理解するのが難しいのである。
 新しい牛の絵に対して物申すことは何もないのだが、このまま牛が増え続けるとわが家の狭いリビングは1年後、確実に牧場と化すであろう。
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さすが沖縄ローカル紙!

2010年11月17日 | 那覇、沖縄

 朝、玄関の新聞受けを見ると、一面の見出しのものすごく大きな文字が見えた。また、世界のどこかで大災害が起きたのだろうかと驚いて、急いで新聞を手にとった。そしてまたまた驚いたのだった。その文字は写真のごとく、「組踊、世界無形遺産」。こんな大きな文字で見出しが書かれたのはいったいいつ以来だろう?(夏の高校野球の沖縄代表の優勝以来?) これが地元密着型ローカル紙の驚くべきところである。
 ところで、「組踊」を知っている本土の人はどのくらいいるだろう?だいたい「くみおどり」と読めるだろうか。「踊」という文字がついているので、芸能であることくらいはわかるだろうが、組踊の舞台や映像を見たことのある日本人は全人口から見ればほんの一握りである。だいたい沖縄の人にだって身近な芸能とは到底いえない。
  しかし、沖縄に住み、組踊を日本で唯一教える芸術大学の教員である私にとってはたいへん喜ばしいことである。ただ、東京に住んでいたらやっぱり他人ごとなんだろう。たとえばインドネシアで、バリ・ポストの一面に、「アルジャ 世界無形遺産」と書かれたのを見て、ジャカルタっ子は、「APA ITU?(それ何?)」って感じかしらね。


不思議な満足感

2010年11月14日 | 那覇、沖縄

 昨日のブログに書いたJICAのイベントは本日終了。今日は大学の行事などがあって午前中と片付け(ほとんど終わった後)に参加できただけでしたし、自分の本は全く売れませんでしたが、それでも不思議な満足感みたいなものがありました。
 イベントといえば、これまでは「上演」するのが普通でした。しかし今回は自分の上演とは無関係。だからこそ、イベントを支える人々や会場に足を運んでくれた人々と直接に対話ができたのです。舞台に立つとそういう時間がほとんどありませんし、上演の準備や片付けに時間がとられることから、主催者と舞台関係の人々以外とはなかなか接点がありません。
 わざわざ会場に来てくれた人々とのささいな会話を通して、少しでもインドネシアのことを伝え、知ってもらうという喜びみたいなものを感じたのだと思います。上演以外の場にも積極的に参加する意味やその役割がよくわかった二日間でした。それがこの満足感なのでしょう。不思議なもので、そんな日の疲労はいくぶん心地よいものです。


学芸会のような?

2010年11月13日 | 那覇、沖縄

 沖縄にあるJICA(国際協力機構)の施設で、今年も本日から二日にわたって、国際協力・交流フェスティバルが開催されている。私はここに参加する沖縄インドネシア友好協会のメンバーで、昨日、自分の本をブースで販売するために持っていったことがきっかけで、設営と本日の会場を担当することになってしまった。
 昨晩、インドネシアに留学経験のある卒業生に手伝いを頼み、朝9時に彼女とともに会場の設営開始。展示するものの用意もなかったため、急遽、ワヤンの人形やパネルの展示などの準備。それでも物品の販売は担当者が来て、10時頃には無事ディスプレーが完了。
 急なお願いにもかかわらず、なんとガムランまで運んで、卒業生が会場を盛り上げる手伝いをしてくれた。小さなスペースで展示をしたり、物品を販売したりと、なんだか中学か高校の学芸会のような雰囲気。那覇は激しい雨の一日だったが、それでも多くのインドネシアの方々がやってきておしゃべり。なんだかインドネシア人のサロンのようで面白かった。日本にいながら一日中インドネシア語をしゃべったせいか、ちょっぴり脳が疲労状態。


再び挑戦!

2010年11月11日 | 那覇、沖縄

 新しいガムランのメンバー育成のため、ほとんど経験のないメンバーを集めて新たなグループを作る試みに、今週の水曜日から挑戦しています。沖縄にゴング・クビャルが届いた2000年にはじめたガムランは大きく育ったのですが、ベテランと新人がいっしょだとなかなか効率的な基礎訓練ができないし、大勢の新人と本番の舞台が多いベテランとが一緒に練習するのは至難の業。そこで新人を中心とした新しいメンバーを育成することにしました。
 あえて私は自分で手を上げて、この育成にとりかかることにしました。曲がりなりにも曲がある程度まで演奏できるようになるには、毎週一回練習しても、やはり最低半年はかかります。教える方もかなりのバイタリティーが必要です。できれば上手なメンバーと演奏している方がある意味「楽」なのだと思います。
 これは、大勢の新たなメンバーの育成への挑戦であるとともに、自分への挑戦です。私の年齢になればたいていは毎日「多忙」ですが、だからこそ、わずかな時間の中で取り組む「やりがい」のある作業だと思うのです。人が育つのを見るのはとても楽しく、素敵な時間です。この4月から授業でガムランを一人で教えるようになって、そのことを再び実感しました。東京にいるときは、講座などでこうした取り組みを繰り返し行ってきましたが、忘れかけていたその喜びにも似た感覚が、授業を教えることでよみがえったのだと思います。教える方も習う方もきついこともあるでしょう。でもそれを乗り越えれば、きっと私達は新しい仲間になれるはずです。


復命書が出せないワケ

2010年11月10日 | 大学

 出張から戻ると大学には「復命書」とよばれる出張報告を出さなければならない。沖縄だとたいがいは島外に飛行機に乗って出かけるので、チケットの半券も書類とともに提出する。ちゃんと飛行機に乗ったかどうかの証拠である。チケットといっても最近は、レシートのような紙切れなのだが、それもれっきとした半券である。
 実は本日、書類を出そうと半券を見たところ、あることに気がついた。JALの半券の裏には、マクドナルドのコーヒーなどの無料券がついてくるのだが、今回はなんとコーヒーではなく、ビックマックセットが当たってしまっているのだ。お店で交換してチケットにチェックを入れてもらえば半券は返してもらえるのだが、交換前の今、このまま大学に半券を提出すれば、このビックマックセットはもらえないまま大当たりは消えていく。
 とはいえ、私はマクドナルドのハンバーガーは食べない(と決めている)。息子は食べるだろうか?家に電話をすると、木曜日はテニスの練習で、食べるのではないかとかみさんが教えてくれた。ということは、私が復命書を大学に提出できるのは金曜日ということになわけで、当たったのはうれしいのだが、事務処理が進まないというおまけがついてしまった。でもまあ、育ち盛りの息子が喜んでくれそうなので……。