Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ユーミンのコンサート

2011年09月30日 | 那覇、沖縄
 かみさんの知人からチケットを安く譲っていただいてユーミンのコンサートの初日に行ってきた。譲っていただいたということで、正直、コンサートに行くほどユーミンの大ファンではないのだが、実は10年位前にも沖縄でユーミンのコンサートの観客になったことがある。
 コンサートに行ってみるとわかるのだが、その観客の平均年齢が高いことに驚く。だいたい自分もその平均年齢を上げていることは事実だが、たぶん私なんかよりももっと歳の上の観客が多いだろう。だいたいデビューが1970年代前半なのだからあたり前だ。そのせいか、スタンディングで盛り上がる観客もそれほど多くない。たぶんそこまでノリノリになれない世代なのだろう。
 私はといえば、やはり、そこまで音楽に入り込めなかった。PAから聞こえてくる大音響で耳が疲れたし、ちょっと音楽と私の距離があったかもしれない。すぐ前で「かりゆし」を着たおじさんが、のりのりで手を叩いているのを見たら、なんだかちょっぴり冷めてしまったこともある。
 だからつまらなかったというわけではない。音楽の聴き方はさまざまである。やはりライブ空間では、CDとはまた別の音楽に触れることができるのだ。またライブの後に聞くCDの音楽は違って聞こえるものである。

夕涼みの季節

2011年09月29日 | 那覇、沖縄
 東京は今週からすっかり涼しくなって秋めいたそうですが、沖縄の日中はまだ30度を超える真夏日が続いています。とはいえ、さすがに夕方になると風が少しだけ涼しく感じられるようになりました。そんな季節の沖縄で始まった行事が「夕涼み」です。東京だと「夕涼み」は7月、8月の行事ですが、ここでは9月と10月がその季節。大学の近くの公民館がちょうど今週、「夕涼み」の行事を行うようで、公民館の前に旗がひらめいていました。
 「夕涼み」とえいば、もう20数年前ですが、新宿区のお寺の境内で「夕涼みガムラン」という大イベントを2年続けて立ち上げたことがありました。今思うと、あんな都会のど真ん中で行う大きなおイベントの企画をして、仕切った自分がまるで他人のように思えてしかたありません。「あれは本当に僕だったのかしら?」
 「夕涼み」は、僕の中では永遠にあの「夕涼みガムラン」なのです。ともに企画した友人はもうこの世にいません。だからでしょうか、ぼくの脳裏には、友人の記憶とともに、あの「夕涼み」のイベントの隅から隅まで、刻まれているような気がします。
 
 

眠りながら守っているのよ

2011年09月28日 | 家・わたくしごと
 「私、あなたの家の「番猫」なのよ。昨晩は夜遊びが過ぎて、今はちょっぴり眠いのだけど、ちゃんと仕事はしているのだから。眠っているように見せかけて、実はちゃんと見張っているのよ。でもね、私の前には、ちゃんとシーサー君も鎮座しているし、家は大丈夫。ほとんどシーサー君が追い払ってくれるもの。「疲れてるんだろ?ちょっと休んでいいよ。」ってシーサー君も言ってくれたし。Pとは違って彼は優しい友達なのよ。」
 「ミーはそんなこと言っているけど、Pの家の前にいるときはいつもそうして寝て、食ってばかりじゃん。なんだか最近、少し太ってタヌキみたいに見えるよ。しっかり運動しなきゃだめだよ。それじゃあメタボ猫だぜ。」
 「あんたに言われる筋合いないわ。あんたの息子に言われるんだったらちょっとは反省する気にもなるけどさ、ちょっと脇腹にお肉つきすぎてるPになんて言われたくないわ。」
 「そうかい、そうかい。メタボになってあとで後悔するなよ。ダイエットはたいへんなんだから。」

久しぶりの東京での講座

2011年09月27日 | 東京
 先週の日曜日、もう10年ぶりくらいに東京のガムランスタジオで講座を受け持った。正直なところ、あんまり久しぶりなので緊張してドキドキした。初めて教える人たちもたくさんいるし、私の教え方がうまく理解できなかったらどうしよう、などといろいろ考えてしまった。
 1回目は終了。思った以上に講座生は上手だったので一安心。講座終了時間から、沖縄行きのフライトまではまだ2時間近くあるので、「よし、中華だ!」と、ビルの一階の中華料理屋に友人たちや講座生と繰り出した。なんだかホッとした気持ちと、また東京に戻ってこられたような安堵感でなんだか胸がいっぱいになった。本当にありがたいと思う。私を忘れないでいてくれているたくさんの友人たちに心から感謝したい。皆の期待を裏切らないようにしっかり教えないと……。

2011年09月26日 | 東京
 インドネシアから戻って、その後、ばたばたと移動をしながら、1か月ぶりに東京の実家に帰った。すっかり涼しくなって驚いた。東京に住んでいるとその微妙な季節の変化というのはわかりにくいものだが、私のようにしばらく間が空くと、季節感を強く感じることができるものだ。
 日曜日のお昼、家を出たところで、赤とんぼを発見。沖縄で赤とんぼは見たことがない。生息しているのだろうか?「動くなよ、動くなよ」と念じながら、デジカメをそっとカバンから出して、抜き足、差し足でトンボに近づいた。パチリと撮影できた写真がこれ。写真を見ながら、東京の秋の青空を思い出している。まだ、体のどこかにひんやり気持ちのいい空気の感触が残っている気がする……。

無事終了です

2011年09月24日 | 那覇、沖縄
 昨日、沖縄でのチャンドリさん、ブダさんを迎えても舞台、無事終了しました。見に来てくださった方々、手伝ってくださった方に感謝です。
 チャンドリさんは、やはりに長旅でちょっぴり疲れてはいたけれど、舞台での歌はとても素敵でした。最近はバリでアルジャを見に行く体力がなくてもう長年ご無沙汰ですが、若い頃は言葉がわからなくても、雰囲気や歌の旋律に魅了されてよく見に行きました。観客の爆笑やときに流す涙に、話がわからないのに感動したものです。なんだかそんな頃の自分を、クレナンをたたきながら思い出しました。
 レゴンではカジャルを演奏する私の横でチャンドリさんがタンダッ(歌)をうたっていて、もう舞台上で嬉しさと感動のあまり泣きそうでした。こんなタンダッでレゴンが踊れたお二人、さぞ気持ちがよかったことでしょう。
 本日の午後、お二人は東京にお帰りです。そういうぼくは朝7時45分のフライトで一足早く東京に行って、12月公演予定のワヤンの練習です。

梨を切り分けること

2011年09月22日 | 家・わたくしごと
 中国出身の大学の助手から面白い話を聞いた。
「中国では梨を切り分けて食べるのは、縁起が悪いと言われているんです。」
私はその意味がわからなかった。
「それじゃあ、リンゴみたいに、ひとりで一つかじるんですか?」と聞いた。
「もちろん、切り分ける人もいますけれど、うちでは切りません。リンゴと同じように食べます。」
 ぼくはちょっと驚いた。梨の皮は品種によっては食べにくいのである。
「梨の発音は、「リ」ですけれど、その発音が「離」と同じなんです。つまり、梨を分ける「分梨」は「分離」と同じ意味になっちゃうんです。」
 つまり、梨を分けることから、「人が別れる」ことを連想するというのだ。
「それじゃあ、この人と別れたいというときは、梨を切り分けて出したりする?」と聞いてみた。
 「そういうことはしませんけど」
さすがにそんな皮肉なことはしないらしい(僕ならやりそうだ。)

嬉しい気持ち

2011年09月20日 | 那覇、沖縄
 9月23日に沖縄のてだこホールでバリの芸能の大きな公演がある。ここで宣伝をするべきなのだろうが、チケットはほぼ完売に近い。東京、名古屋で公演したバリの歌い手と演奏家が沖縄にやってきて、私たちのグループと公演を行うビッグイベントなのだ。
 今回、私はこの公演の企画に全く関わらず、すべてはこれまで沖縄で経験を積んできたメンバー達がさまざまな役割分担をして進めている。私は二年に一度のキジムナーフェスタを企画しているが、やはり毎年はきついだけでなく、この9月は多忙になることが昨年からわかっていたからである。
 それにしても、皆、本当によくがんばっている。バリでの演目の勉強、指導、練習の日程調整、補助金の獲得、そして広報も順調だ。東京や名古屋で企画しているメンバーたちとの連携もうまくいっているようだ。日本全体に広がるバリ・ガムランの輪。そしてたくましく育ったメンバー達の成長を本当に嬉しく思う。なかなか練習に出られずに迷惑をかけているが、それでも当日の舞台が楽しみである。みんな、あと数日、がんばれ!

ケータイ

2011年09月19日 | 家・わたくしごと
 「今の若者はケータイがないと生きていけないんだよ。しょうがねえなあ。」なんて今も言っているおやじは、すでに現代社会では時代に取り残され、化石となって生きていくしかないような時代になった。
 「ケータイがなければ、友達同士のコミュニケーションが完結できない時代」がやってきたのである。要はケータイが人と人を結ぶ重要な媒体になってしまった。直接会うのは、「ケータイの次」という順番になったわけだ。
 そうはいえ、なんとか時代についていこうとがんばっているおじさんのPもバリで観たチャロナラン劇の合間、ちょっと演奏者の若者が休憩の場面になると、すぐにケータイを開いてfacebookにあけくれる姿を見ると、「舞台の途中にケータイやるんじゃねえよ。集中しろ、集中!」と、体育会系ののりで怒鳴りたくなるのである。
 とうとう、わが息子も昨日からケータイを持つことになった。クラスでたった一人ケータイを待たないことを自身のアイデンティティにすることがもうできなかったのである。しかも、Pの持つケータイなんかより、断然格好いいケータイである。そういう時代なんだと、何度も何度も自分に言い聞かせ続けているPである。ぼくも新しいケータイ欲しくなっちゃうな。バリのWIFI FREEの場所で、おもむろにケータイでネットにつなげるなんて格好いいじゃない?(写真は後日)

台風停滞、気持ち低迷

2011年09月18日 | 家・わたくしごと
 飛行機はガタガタと始終揺れてはいたものの、昨日は何ということもなく東京を日帰りした。なぜなら台風は那覇の南東300キロ附近に停滞しているからである。この状態は精神的によくない。すっと通り過ぎていく台風ならば、まあ我慢ができるのだが、この状態では、いったい「いつ、どのように、台風がやってくるのか」全く読めないからである。
 実は23日のガムラン公演のため、明日、二人のバリの方が名古屋で公演を終えて那覇にやってくる。ところが明日19日、あさって20日は暴風雨なのである。もし天候がひどければ那覇空港は閉鎖されてしまう。
 公演は23日なので時間はあるのだが、そうはいっても合同練習の時間がなくなるではないか?二日間の暴風雨ですら、台風が停滞すれば、予想は変わるのだ。この数日、暴風雨の日程は1日、1日とずれている。私自身もまた本土に行く必要があり、台風が停滞して予定が読めない今、私の気持ちはかなり低迷している。