Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

研究室は今

2012年02月29日 | 那覇、沖縄
 すでに大学では周知の事実となっていますが、この3月いっぱいで沖縄の大学を退職することになって、今は、研究室の引越し準備の真っ最中。3月4日から10日ほど海外に出張するので、できればそれまでにめどをつけておきたいのです。
 それにしても、本は重くて厄介です。引越し屋さんの小さな箱で、60箱近くになってしまい頭を抱えています。だいたい次の大学の研究室にこれだけの本が入るのでしょうか?今度行く大学の研究室を片付けるまで、ずっと箱の中で本が眠っていたなんてことのないようにしなくては。
 それにしても本棚から中身が消えて後、やっと近日中の「引っ越し」を実感した次第です。そんな最中ですが、大学の仕事は3月に入ってもまだまだ続きます。有給休暇の残りを全部とって「そうだ、ヨーロッパでも行こう」なんてことは、まず教員ではありえません。もしそうだったら、今から3月いっぱい休んでも有給休暇の期日内ですから。

ワタシも乗りたいわ

2012年02月24日 | 家・わたくしごと
 「Pはいいわね。いつもこんな乗り物でお出かけだもの。それに、時々、子どもを後ろに乗せてたりするでしょう? ワタシも一度は乗ってみたいのよ。でも、ワタシは乗れないって、いつも言っているわよね。いいわ。あなたがいない間は私はここに、こうして、ゴミ袋に穴をあけたりする悪いネコがいないかどうか、見張っているわ。まあ、動いてないけど、乗っていることにはかわりないしね。それにしても、シール張りすぎよ。もう年を考えなくちゃ。今日は、歩いて大学に行くんでしょう? 早く行ってきなさい。ちゃんとバイクの番もしてあげるから。」
 ミーは口うるさいのである。
 

静かな大学

2012年02月23日 | 大学
 2月23日から入試準備で部外者の大学入構が禁止になった。学内では教員や事務の人たちがあさってから始まる入試のためにバタバタと動き回っているのが、学生がいないためか本当に静かである。芸術大学なので、ピアノや金管楽器の音、三線の音が始終響き渡る音楽棟は、昼から静まり返って薄気味悪いほどだ。
 ぼくはそんな静かな一日、部屋の片付けに没頭した。ごみはたくさん出たけれど、外見は何も変わっていない気がする。外見ではなく、見えない内部を磨いた一日。なんだか、そんな掃除の方が不思議と充実感がある。
 窓を開けると、首里城を訪れる観光客の声が耳に届く。涼しげな風がスーッと部屋に入ってきた。もう一ヶ月もすると半そでも過ごせるような初夏がやってくるんだ……。

沖縄てんぷら

2012年02月19日 | 家・わたくしごと
 昼は日本そばとてんぷらでした。家の前のスーパーでかみさんがてんぷらを買ってきたのが、写真のてんぷら盛り合わせ。
 そうです。これが、「あの沖縄てんぷら」です。てんぷらは、パリっとしておらず、ホッドッグミックスがたっぷり使われているような仕上なのです。しかも、ソースの子袋が二つ付いています。すべての人がソースで食べるわけではないと思うのですが、居酒屋でも基本的には、ウスターソースがついてきます。
 沖縄に来たころはカルチャーショックでしたが、今はこれをそばつゆで食べてます。完全に普通です。普通になっている自分が怖いくらいです。
 

ワヤン川柳

2012年02月18日 | 家・わたくしごと
 数日前だったか、今年のサラリーマン川柳の名作の数々が発表された。すると、わがワヤン一座のメンバーの数人は、そんなサラリーマン川柳についてウンチクを語り、それらを一座メンバーに一斉送信してきたのだった。何か興味があることがあると、座員全員に一斉送信するのは日常のことなので、別にとりたたて書くことでもないのだが、なんとメンバーのホセK氏が、いわゆる「ワヤン川柳」なるものを作って、二度にわたり一斉送信したのだった。
 これはワヤンに参加したメンバーしかわからない内容になっており、多くの読者の方は「?」とお思いになるだろうが、私が思うに、これらは迷作ではなく、ほんまもんの名作である。ということで、一部の読者だけが笑える内容であるが、ここに作者の了承を得た上で、掲載することとした。
 ちなみに、私は昨日、9時間ぶっ通しで原稿を書き続け、頭が朦朧とする中、二度にわたって、このワヤン川柳をメールで受け取り、そのたびに笑い、しゃきっと姿勢を正して、再び、パソコンに向かうことができたのだった。おかげで原稿を書き終えたのである。この場を借りて、ホセK氏に対しお礼申し上げます。

 ◎アンカタン 思い出す頃 止め合図
 ◎ビモクロド やっと弾けても すぐバテル
 ◎ワヤンクリ 何回やっても 闇の中
 ◎クテンコン 田舎に帰れば 青年部
 ◎サンシ弾き 忘れるよりも 覚えない
 ◎川柳を 考えてる間に 仕事しろ
 ◎ポムカ弾く 隣は何を? 弾く人ぞ
 ◎クテンコン 弓矢の区別 「マジッスカ!」
 ◎クテンコン 蹴られた箱を 腹で受け
 ◎アラサルム 三回目には そっと出し
 ◎カヨナンを あつめてはやし 最上川
       (すべてホセK氏作、禁無断転載)   

ワヤンのイメージで

2012年02月15日 | 那覇、沖縄
 ワヤンを上演した南風原文化センターの入り口には、今回の公演名を書いた大きな看板が立っていました。実はこの看板、若いスタッフたちが、私たちのリハーサルのガムランの音を聞いて、そこからワヤンをイメージしながら作ったそうです。公演が終わった打ち上げの時に話してくれました。
 「なんだかキラキラして煌びやかなイメージ」だそうです。でも実際にワヤンが始まってみると暗いし、なんだかかなり最初に思い描いたイメージとは違っていたようですが……。
 そんなことは露知らず、開演前、舞台での部分稽古を終えてお昼を食べに行って戻ったときに、撮影した写真がこれ。やはりなんとなく、看板に惹かれました。

特別仕様ブックカバー

2012年02月14日 | 那覇、沖縄
 公演では、私の書いた『バリ島ワヤン夢うつつ』を販売させていただきました。今回は、なんと今公演のためだけにメンバーのH氏が作成したブックカバー付です。素敵なブックカバーで、背には今回の公演名が印刷されています。そのおかげで、たくさんの方々に本を買っていただきました。ありがとうございました。
 ブックカバーといえば、この本の出版記念パーティーで購入して下さった方のためにH氏が作成した実にユニークな限定ブックカバーがあります。H氏によると、どんなにリクエストがあってもこちらのブックカバーはもう作成しないそうです。こちらの方は今も額に入れて飾ってあります。
 
 

リハーサル

2012年02月13日 | 那覇、沖縄
 今回の会場は、ワヤンの観客としては150名ぐらいはいればちょうどいいような大きさでした。あまりに小さすぎると、観客が上演中、スクリーンの前後に移動することができなくなってしまいます。子どもがたくさん来そうな気配でしたので、舞台を10センチほどあげて会場のほぼ中央に設置しました。
 写真は上演前のリハーサル風景。今回は沖縄に置いてある私のグンデルを使ったこともあり、やはり普段、練習に用いている東京の楽器と響き方が違って、演奏者は慣れるまでに少し時間がかかったようです。

沖縄公演が無事終了

2012年02月12日 | 那覇、沖縄
 昨日、沖縄公演が無事終了しました。会場はほぼ満員で160人近い観客の熱気でいっぱいでした。公演にいらしてくださった方々に感謝、そして公演のために東京や富山からかけつけてくれたメンバーにも感謝。おかげで公演は大成功でした。
 ワヤンはユネスコの文化遺産にも認定された伝統芸能です。しかしその芸能は時代とともに、今を受け入れながら継承されています。そんな姿を皆に楽しんでいただけたなら、本当に幸せです。
 
 

二人ではなく七人で上演します

2012年02月10日 | 那覇、沖縄
 いよいよワヤン・トゥンジュクのジャパン・ツアー、沖縄公演が明日に迫りました。といってもバタバタしているわけでもなく、いつもと同じように時が流れています。昨日遅くまでかかって採点を終えて成績を事務に送ったのでなんだかすっきり。
 ところで数日前、新聞に告知記事が掲載されたのですが、なんと上演がワヤン・トゥンジュク氏、伴奏がグンデル・トゥンジュク氏となっています。何も知らない人だったら、こんな名前の外国人の演奏者が一人いるんだろうと思いますね。でも、よく考えると、ワヤン・トゥンジュク氏の中に二人の人間が()に入れられているものも面白いのです。
 グンデル・トゥンジュク氏という人名を見て、突如思い浮かんだのが、ドビュッシーの《子どもの領分》の中の〈グラドゥス・アド・パルナッスム博士〉でした。「わけがわからない名前つながり」だっただけです。それでもドビュッシーのピアノ曲の名前を思い浮かべるなんて、ぼくは本当に「インテリ」なんです。
 そんなことはどうでもよくて、演奏は4人、人形遣いの補佐が2人、私を入れると合計7人、いわゆる「7人の侍(アンゴタ)」で一座は成り立っています。
 またまたそんなことはどうでもよくて、お時間のある方はぜひ、午後4時に南風原文化センターへおいでください。駐車場はとっても広いですし、県外の方もまだ明日のフライトには空席があるようです(?)。