いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

時代に流されるな。という少々の覚悟

2009-05-06 20:33:03 | 日記
 戦後経済の復興期には、集団就職という形で地方から都市へ若い
労働力を集約して下支えした時期があった。

「ああ、上野駅」という歌がヒットした。
修学旅行もレギュラー時刻の合間を縫って特別の夜行列車で出か
けた時代だ。

 そうこうして経済も復興してバブル期を迎える。土地開発の投資
で地方と都市の一体化をはかり、土地成金を生んでバブルに火がつ
いた。バブル経済では世情に流れ溢れる資金が、価値の多様性を誘
発して、産業構造を変化させていく。
 戦後ベビーブーマー(団塊の世代)が経済社会を動かして、その
経済力で世界に目を向け、日本を転換する。

 ビートルズが、曲もつくり、自ら演奏して歌うスタイルで、従来
の音楽概念を変えて世界を席捲する。
 修学旅行も海外研修が増える。

 価値の多様性は労働形態にも変化をもたらし、女性の社会進出、
終身雇用から転職による働きがい志望へ、そして正規の職につかな
いフレキシブルな若い労働力の出現へと構造変化を続ける。

 価値の多様性と将来への労働力の不透明感が、近年は促進法の後
押しもあって、派遣による効率的な部分労働の補完投資へと進む。

 そこへきて、昨今の深刻な景気後退が、派遣に代表される正規の
職につかない若い労働力へ一気に暗い影を落とす。
 価値の多様性による生き方の選択肢が各段に広がる時には、進む
べき道への戦略哲学と少々の覚悟が必要だ。時代に軽く流されては
いけない。

 今は、労働力の豊富な時代から恒久的に減少していく時代の過渡
期なのだ。

 そして、多くの人の共感を得るような、世界を席捲するような音
楽には久しくお目にかかっていない。
 そろそろ、本質に回帰してシンプルに曲を。
 

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