いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

銀行はだれのものか。  renovation

2009-09-26 19:46:08 | 日記
 日本の製造業分野は、どこが支えているのか、といえば、その80%を占める中小企
業群だ。
 近年、世界規模の経済恐慌で、大企業からの下請け、中小企業への生産価格の削
減指示、受注減少もあって、どこも経営圧迫状態だ。
 
 これを支える銀行は、軒並み、かっての不良債権処理の悪夢、反省もあってか(そう
でなくても)、中小企業への露骨な「貸し渋り」方針で、ますます中小企業の経営基盤
は、心もとない。

 この状況の中、新政権は、中小企業、サラリーマンへの救済策として、融資、住
宅ローンの返済猶予(moratorium)を制度化(法律整備)する意向だ。
 経営基盤のもろく、返済能力の低い中止企業の、自主的な業務改善が先行きなの
か、銀行にも経済危機乗り切りの負担を強いる政策の対応なのか、政府も含めて、
それぞれの体質の見直し、改革が問題克服に向けて、試されている。

 この問題に関して、全国銀行協会の代表が、主要国で一律に長期にわたってモラト
リアム(moratorium:返済猶予)が発動された例はないのを理由に、返済猶予に否定
的な発言をした。

 ちょっと、待ってくれよ、だ。

 銀行関係者は、かっての不良債権処理のにがい記憶から、二度と同じ過ちを繰り
返してはならないとの思いがあるのか、当時、銀行の歴史的ともいえるズサンな経
営判断、経営失敗を、国民の多大な税金投入で再生されたことを、忘れないでほし
い。

 他業種と比較して、かけ離れた銀行員の給料の高さを維持して、ズサンな経営体
質の後始末を、国民の税金でまかない、再生をはたすと、自己防衛に終始するとは
、のどもと過ぎれば、その恩を忘れて、その社会的使命も忘れていないか。

 貸し渋りで、市場での、国民の銀行への評判は、よろしくない。

 ズサンな経営体質の業務改善により、国益、経済の安定のために、銀行の社会
的使命という積極的なスタンス、方針を示すべきだ。
 それが、国民の投資により再生した銀行の「恩返し」でもある。

 中小企業も、この機会に柔軟で、多様な経営体質、能力(skill)開発で、大企
業にも頼らない経営刷新(management renovation)をはかるべきだ。

 

 

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