いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

プロフェッショナルがいない政治。  nonprofessional politics

2010-06-14 19:24:00 | 日記
 (1)プロフェッショナル(professional)とは、特異な能力を機能して、目的を企画、構成、
遂行し、一定の果実、価値を創造することによって対価(equal value)を得る職業人とい
うことになる。
 昨年9月に本格的な政権交代により民主党政権が発足し、テーゼ(these)の政治主導に
より政権運営を担当して、8か月で見事に行き詰まり、第1次内閣は崩壊(break down)
した。「プロフェッショナル性」の欠如だった。

 内閣には各業務所掌ごとに大臣をトップとして、政務、官僚(事務)で組織体を構成し、
専門業務を機能的(パーツ)に専属化して円滑に目的実行を推進する。各専門業務、分野を
一元化して首相が統括し最高責任を担う。
 ところが、政治主導に異常なまでに頑(かたく)なにこだわる政務(政治家)が官僚(事務)
を無能呼ばわりして、みだりに対立して、行政運営に行き詰まり、民主党第1次内閣は結果
としてどこのポジションにも「プロフェッショナル性」に欠けていた。

 (2)政権発足時から、政治主導に異常なまでに頑なにこだわりを見せ、政務と官僚(事務)
の組織的連携を断ち切り、各ポジションが孤立を深めていって、結果として誰も責任をとら
ない、とれない行政運営で、見事行き詰まって崩壊した。
 テーゼの政治主導の「スタイル」が目的かのような頑なな「政治ポーズ」に終始して、行政
運営、政治的果実への結集はなおざりにされたプロフェッショナル不在の不幸な8か月であ
った。

 (3)政治主導にこだわり、官僚を無能呼ばわりした急先鋒が第2次内閣の首相。第2次内
閣では、業務の連続性から多くの大臣が留任となった。内閣の一元化、連帯責任を考えると
「プロフェッショナル性」を欠く第1次内閣スタッフが行政運営を継続するのは適当でない。
 もちろん、政治主導のもとに協力体制を放棄した無責任な官僚(事務)もプロフェッショナル
の資質はない。

 (4)そこで、第2次内閣のあの首相は、180度方針転換した。政務と官僚一体となった緊密
な協力関係を基本として、内閣は行政運営に取り組む。
 専門業務の専属化した各ポジションの役割を機能して、効果的な対応をはかる当然のプロ
フェッショナル・マニュアルなのだが、異常なまでの頑なな政治主導にこだわった、狭い、未熟
(inexperience)な政治がとてもおかしくて、ようやく全体を見渡した総力政治でスタートしよう
ということだ。

 (5)プロフェッショナルの能力も機能しなければ、無用のもの、存在の意味がない。信条、ポジ
ションにこだわり、未熟な対立に終始して軌道修正してこなかった政務と官僚の政治ゲーム
当事者の能力と判断力と責任力の希薄さ、とりわけ国民の利益保護をホゴにした自己中心的
無責任さが、世界に通用しない日本政治の現状だ。

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