風になったメッシ。 messi like a wind

　(1)メッシが止まらない。風になったようだ。ワールド杯サッカー南アフリカ大会が開幕
した。豊富な資源国の財力を示すスタジアムとピッチ（pitch）の緑があざやかで、数万人
の観衆が試合中とどまることなく鳴らす船の汽笛のようなブブゼラの音には驚かされる。

　２日目の好カード、アルゼンチン対ナイジェリアのゲームは、やはり高い個人スキルと組
織ディフェンスプレーの応酬で、日本で見慣れたボールがいったりきたりの連続、単調なサ
ッカーとは次元の違うダイナミズム（dynamisum）を感じさせる。

　子どもの頃の発達障害を克服して身長１７０センチ弱ながら、頭ひとつ軽く抜き出たナイ
ジェリアのプレーヤーの間をドリブルで風のように抜き去り、ゴールエリアに迫るメッシ
（messi：アルゼンチン代表FW）の動きには、それには芸術性が見える。メッシが止まらない。

　柔らかく、流れるようにリズミカルにボールをコントロールして、風のように通り抜ける
ドリブル（dribble）を見ているだけでゲームに緊張感を持続できる。サッカーボールが子ども
の頃から日常性を持ち、身体の一部として機能をしてボールと親しんだ者の芸術的スキル
だ。

　韓国代表の活躍も日本代表のモチーブにとっては、好材料。明日のカメルーン戦、どんな
ゲーム展開が見れるのか。南半球の時差の中でも、今回の日本代表ゲームは１，２戦と日本
時間帯（２３時・２０時３０分）にも恵まれて楽しめる。

　(2)高年令者の自動車運転操作ミスによる事故が、止まらない。駐車場内や交差点で咄嗟
（とっさ）の判断に対応できずにブレーキとアクセルを踏み間違えて、止まるところを突っ込む。
　車のメカニズムも、ミッション（mission）からトルコン（torque converter）に変わって運転操
作が容易になって、運転年令も各段に上がりその分運転スキルは平均老朽化した。
　集中力、注意力も日常的に散漫になり、咄嗟の時の運転操作ミスが止まらない。

　自動車は、身体機能の衰え（老朽化）をカバーする高機能の移動手段（tool）でもある。
そういった二面性（double standard direction）をいつも認識していることが大切だ。
　自動車運転の基本リズムは単調。だまっていても、前に進む。誰でも、ふっと、注意力散漫
にはなる。その精神状態を早く認知して、我に帰ることの日頃の訓練、繰り返しだ。

　先端技術は、障害物を感知して自動制御する自動車システムの開発もある。高年令化社会
にあわせた、安全システムの開発、商品化も求められる。