いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

モラトリアムと英語化。  moratorium and english style

2010-07-01 19:51:07 | 日記
 (1)中小企業向け返済猶予法(moratorium)の融資貸し付け状況が公開された。融資(条
件緩和)申請件数は48万件で、現在実施37万件(実施率77%)、融資額は10兆6千万
円。
 当初、銀行の新規貸出しに返済猶予のリスク影響が考えられると積極的でなかった中小
企業にも、また返済不能のリスクから不満もあった銀行双方からも、おおむね良好な対応
関係が見える。銀行が条件緩和申請に応じた比率は、98%とほぼ申請どおりの履行状況。

 効果として、5月の全国の企業倒産が前年比較15.1%減少し、10か月連続の減少と
なっている。
 法案成立時に、不良債権の回収不能の経験のある銀行団から強い反発のあった返済
猶予法も、デフレ、円高不況経済に一定の役割を果たしたといえる。

 不良債権の回収不能時には、国民の投資(税金)によりなんとか再建を果たした銀行団の
当然の社会経済貢献だ。
 参院選を控えて、政治的実績評価のために早急な政策の追跡、検証、効果のデータ開示
が求められていたが(本ブログですでに指摘)、「遅れて」ようやく政府(金融庁)公表だ。
 銀行の経営状況も含めて、実体経済の透明性が、経済、財政健全化には基本だ。

 (2)経済成長の著しい新興国に向けての市場・消費拡大、生産拠点の進出が日本企業の
ムーブメント(movement)。
 これにともなって、各社が社内公用語を英語(english style)に統一する動きもでてきた。
 最近では、12年に向けて「ファースト・リテイリング(fast retailing uniqlo)」がTOEICを資格
基準に会議をすべて英語に統一し、「楽天」も続く。これらの企業は役員、社員の中に外国人
も占める。

 言葉、言語というのは、その国に1年も生活すればネイティブ(native)な言語が自然に身に
つくのが特徴で、「使わざるを得ない」環境整備が基本だ。
 また、表現方法、方法論でも、たとえば「考え」、「思考」、「理念」、「意見」、「思想」、「概念」
が「idea」で済む、簡素化(briefing)、共通化(common style)されて、かえってビジネスには
利便性(convenience)も高い。

 もちろん、日本語本来の深み、厚み、多様性が大事なことが、未来にわたって継承されてい
くものに、変わりはない。

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