(1)今年の参院選は注目度が高い。この注目度が高いということが、パラドックス(paradox)
として、参院のあいまいなスタンスを表現している。
①昨年9月に本格的な政権交代が実現して、初めての国政選挙。②民主党1次内閣は、政
治とカネ、マニフェストの後退、普天間基地移設先問題の混迷の果てに8か月の短命内閣に
終わり、参院選対策としての民主党2次内閣が誕生。
③政権交代時の世界同時経済不況の背景も加わって財源不足が露呈しての、民主党政権
が当初、4年間(衆院任期中)は上げないと言っていた消費税の増税論議。④衆院で300名
以上の圧倒的な議席を有している民主党連立政権が参院では伯仲していて、その動向が今後
の安定政権運営の行方を左右する。
課題大山積の中での参院選を迎える。参院というのは任期6年で途中での改選はない。任
期途中の解散があって政局に影響力があり、法律上も権限上位とされている衆院のチェック
機能として任期6年間、多角的に国政運営を点検、検証するのが一般的なスタンス。
衆院では予算を審議する予算委員会があり、参院では事後の決算委員会というのが両院の
スタンスを表現している。
そういう建前とは別に、それが自民党政権時代も含めて政権の「連立」化時代に入って、
参院の性格が衆院一体となった政争の具と変化した。
参院でも、民主党の単独過半数獲得、連立政権の過半数維持が今回の参院選の大きなテ
ーマとなった。参院(the house of councilors)の衆院化(the house of representatives style)
だ。
かねてから参院の機能とは別に、存在そのものに不要論もたびたびでてくる。今回の参院
選のテーマでそれがはっきりとした。そして、参院の本来機能を考慮しても、もうこういう国会
体制で参院定数242名は、必要はない。
1票の価値の格差是正を含めて、衆院議員(定数480名)も含めての国会議員の定数大幅
削減の是正と報酬削減は「待ったなし」の改革の時がきた。
そういう意味でも、今回の参院選。国民から見れば実に不可思議な投票行動になる。
目の前で繰り広げられているひとりよがりの国政選挙運動の実体を見せつけられるにつけ、
国民審判員の判断は、「国会改革」を断行してからの「差し戻し選挙」が妥当なところだ。
(2)日本郵政グループの郵便事業会社。収益回復主義優先で、ゆうパックがペリカン便(日本通運)
を吸収したのはいいが、それから「先」のシナリオが不在(no existence)で大混乱。34万個
という膨大な宅配便が滞(とどこお)っているという。
ただでも中元商戦で(だから収益回復主義でのこの時期に吸収を急いだ)煩雑な折に、信じ
られないシステム・シナリオの不在。
認可で指導監督する政府(総務省)も含めて郵便事業(postal business)の統治能力の欠如は、
変わらず、信じられない無能、無策だ。
銀行大合併で何年もかけて準備をしても、合併時には不測の事態を見たコンピュータ・システム
化時代。ボランティア事業ではない。社運をかけても、当面、可能な最大の方法で「責任」を果たす
のみだ。そういう責任力、対応能力、積極性のある者は郵便事業会社、関係者にはいないのか。
として、参院のあいまいなスタンスを表現している。
①昨年9月に本格的な政権交代が実現して、初めての国政選挙。②民主党1次内閣は、政
治とカネ、マニフェストの後退、普天間基地移設先問題の混迷の果てに8か月の短命内閣に
終わり、参院選対策としての民主党2次内閣が誕生。
③政権交代時の世界同時経済不況の背景も加わって財源不足が露呈しての、民主党政権
が当初、4年間(衆院任期中)は上げないと言っていた消費税の増税論議。④衆院で300名
以上の圧倒的な議席を有している民主党連立政権が参院では伯仲していて、その動向が今後
の安定政権運営の行方を左右する。
課題大山積の中での参院選を迎える。参院というのは任期6年で途中での改選はない。任
期途中の解散があって政局に影響力があり、法律上も権限上位とされている衆院のチェック
機能として任期6年間、多角的に国政運営を点検、検証するのが一般的なスタンス。
衆院では予算を審議する予算委員会があり、参院では事後の決算委員会というのが両院の
スタンスを表現している。
そういう建前とは別に、それが自民党政権時代も含めて政権の「連立」化時代に入って、
参院の性格が衆院一体となった政争の具と変化した。
参院でも、民主党の単独過半数獲得、連立政権の過半数維持が今回の参院選の大きなテ
ーマとなった。参院(the house of councilors)の衆院化(the house of representatives style)
だ。
かねてから参院の機能とは別に、存在そのものに不要論もたびたびでてくる。今回の参院
選のテーマでそれがはっきりとした。そして、参院の本来機能を考慮しても、もうこういう国会
体制で参院定数242名は、必要はない。
1票の価値の格差是正を含めて、衆院議員(定数480名)も含めての国会議員の定数大幅
削減の是正と報酬削減は「待ったなし」の改革の時がきた。
そういう意味でも、今回の参院選。国民から見れば実に不可思議な投票行動になる。
目の前で繰り広げられているひとりよがりの国政選挙運動の実体を見せつけられるにつけ、
国民審判員の判断は、「国会改革」を断行してからの「差し戻し選挙」が妥当なところだ。
(2)日本郵政グループの郵便事業会社。収益回復主義優先で、ゆうパックがペリカン便(日本通運)
を吸収したのはいいが、それから「先」のシナリオが不在(no existence)で大混乱。34万個
という膨大な宅配便が滞(とどこお)っているという。
ただでも中元商戦で(だから収益回復主義でのこの時期に吸収を急いだ)煩雑な折に、信じ
られないシステム・シナリオの不在。
認可で指導監督する政府(総務省)も含めて郵便事業(postal business)の統治能力の欠如は、
変わらず、信じられない無能、無策だ。
銀行大合併で何年もかけて準備をしても、合併時には不測の事態を見たコンピュータ・システム
化時代。ボランティア事業ではない。社運をかけても、当面、可能な最大の方法で「責任」を果たす
のみだ。そういう責任力、対応能力、積極性のある者は郵便事業会社、関係者にはいないのか。