(1)デフレ、円高不況に雇用不安、震災社会が続く中で、生活保護費受給者は増え続けて150万世帯、200万人を超える記録的な勢いだ。
生活保護世帯が増え続ける社会というのは、個人の問題でもあると同時に社会、それを主導する政治の問題でもある。
政治は今、国と社会の財政、金融の両面危機に直面している。国が崩壊してはそれに主導され、支えられる社会も成り立たないとばかりに、財政赤字解消のために消費税引き上げ政策にまい進して、より対策優先されるデフレ、円高、雇用不安、震災社会に有効な政策、手を打ってこなかった政府、政治だった。
国会は国民のための重要法案を抱えながら私利私欲、党利党略(内閣問責決議)に明け暮れて、終盤は休会状態の中で民主、自民党代表選挙に明け暮れる責務放棄、無責任ぶりだった。
社会権利義務のパラダイム(paradigm)となるべき政治がこの体たらくだから、その影響をモロに受ける社会だけ健全にまっとうに推移することなど期待しようもないことだ。
(2)続けて起きた保護責任者(duty of protection)遺棄事件が紙面を大きく飾った。
①ひとつが、4才の女子が親の育児放棄(neglect)で衰弱死した事件。在住の同市では幼児の医療費無料化制度を導入しており、同両親も出生時には申請してこの制度を利用できる状況にあった。
4才の女子は風邪をひいて衰弱していくのに両親が病院に連れていかなかった(報道)ために衰弱死したと見られている。家計は、極めてまじめな仕事ぶり(会社関係者談)で平均的な収入もあり、しかし「生活が苦しく仕事も忙しかった」(夫供述)ため病院に連れていけなかったという。
自ら申請した子どもの医療費無料化と親、本人のあまりにも理不尽で不条理な社会行動、認識との落差に驚くばかりだ。
それ以前の「保護責任者」としてのわが子への肉親の愛情にも勝る、親としての資格もない理解不能のでたらめな個人主義観(flimsy individualism)だ。
②もうひとつ、同居する子(派遣社員39才)が寝たきりの父親(67才)を食事の世話もせずに放置して死亡させた事件だ。
本人は、「父が嫌いだったので放置した」と供述してる。(報道) 親子関係は伝わってこないが、親の子育て、教育の問題がその後の親子関係の伏線としてあったのか、子どもの社会とのつながりで成長過程に問題があったのかは不明だが、人間関係は完全に崩壊していた。
(3)ともに考えさせられるのは、社会とのつながりが希薄でうすっぺら(flimsy)で「チャンネル」、「アンテナ」が一方向性で極めて限られている現在のうすっぺらな個人主義観がまん延する社会構造に問題がある。
(4)多様な価値観が存在しているようで、それとつながるチャンネル、アンテナが極めて限られている、持たない、持つ努力をしない、社会の外遊するばかりの多様性をどう取り戻すのかだ。
生活保護世帯が増え続ける社会というのは、個人の問題でもあると同時に社会、それを主導する政治の問題でもある。
政治は今、国と社会の財政、金融の両面危機に直面している。国が崩壊してはそれに主導され、支えられる社会も成り立たないとばかりに、財政赤字解消のために消費税引き上げ政策にまい進して、より対策優先されるデフレ、円高、雇用不安、震災社会に有効な政策、手を打ってこなかった政府、政治だった。
国会は国民のための重要法案を抱えながら私利私欲、党利党略(内閣問責決議)に明け暮れて、終盤は休会状態の中で民主、自民党代表選挙に明け暮れる責務放棄、無責任ぶりだった。
社会権利義務のパラダイム(paradigm)となるべき政治がこの体たらくだから、その影響をモロに受ける社会だけ健全にまっとうに推移することなど期待しようもないことだ。
(2)続けて起きた保護責任者(duty of protection)遺棄事件が紙面を大きく飾った。
①ひとつが、4才の女子が親の育児放棄(neglect)で衰弱死した事件。在住の同市では幼児の医療費無料化制度を導入しており、同両親も出生時には申請してこの制度を利用できる状況にあった。
4才の女子は風邪をひいて衰弱していくのに両親が病院に連れていかなかった(報道)ために衰弱死したと見られている。家計は、極めてまじめな仕事ぶり(会社関係者談)で平均的な収入もあり、しかし「生活が苦しく仕事も忙しかった」(夫供述)ため病院に連れていけなかったという。
自ら申請した子どもの医療費無料化と親、本人のあまりにも理不尽で不条理な社会行動、認識との落差に驚くばかりだ。
それ以前の「保護責任者」としてのわが子への肉親の愛情にも勝る、親としての資格もない理解不能のでたらめな個人主義観(flimsy individualism)だ。
②もうひとつ、同居する子(派遣社員39才)が寝たきりの父親(67才)を食事の世話もせずに放置して死亡させた事件だ。
本人は、「父が嫌いだったので放置した」と供述してる。(報道) 親子関係は伝わってこないが、親の子育て、教育の問題がその後の親子関係の伏線としてあったのか、子どもの社会とのつながりで成長過程に問題があったのかは不明だが、人間関係は完全に崩壊していた。
(3)ともに考えさせられるのは、社会とのつながりが希薄でうすっぺら(flimsy)で「チャンネル」、「アンテナ」が一方向性で極めて限られている現在のうすっぺらな個人主義観がまん延する社会構造に問題がある。
(4)多様な価値観が存在しているようで、それとつながるチャンネル、アンテナが極めて限られている、持たない、持つ努力をしない、社会の外遊するばかりの多様性をどう取り戻すのかだ。