いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

第3極化政治。 the 3rd. powers style in politics

2012-10-27 19:36:06 | 日記
 (1)東京都知事が突然辞任して、新党立ち上げで国政に参加する方針を表明した。都知事時代は圧倒的な知名度と選挙母体の強さで支持されて、80才という年令が理由ではないだろうが都庁出勤は週数日、最近は1日とも言われて(報道)、しかし都政からはこれといった不満や問題は外部のものには聞かれないという、ありがたい夢のような都政人生を歩んできた。

 今は石原慎太郎さんに戻っているが、その発言からは「今更、80才にこんなことをやらせておいて、今の若いヤツは何してんだよ」(趣旨)というアンチテーゼ(anti these)が基本の精神性にあっての確信犯的なやりたい放題、好き勝手なのだろう。

 都政クラスの巨大自治体行政となると、開発、前進を目指す行政要素、範囲も限られており出来あがった行政機構を維持するだけに主眼が置かれて、全国から人、経済、文化が自然に集中して財源も潤沢で、ま、誤解を恐れずに言うなら、都知事がいなくとも都政は回るとうことを見事に実証してみせたのが、骨頂だった。
 だから、筆頭副知事にあとをまかせての国政のゆきづまり、解散総選挙を見越してのさっさとの国政参加となった。

 (2)背景には、国政のゆきづまり、解散総選挙の必然性と政治精神性が近い政党日本維新の会による政治勢力第3極化(the 3rd. powers style in politics)が注目されての国政転向という構図ではないのか。

 都知事としての国政に対する抜群の発信力は、新党結成という未だ政治影響力弱小性の中でも、そう「立場」は変わらずに発信影響力は持てるだろう。
 国政参加の思想信条、政策、理念をどう打ち出すのかによって、国民の判断も分かれるところだ。

 尖閣諸島の国有化をいち早く打ち出し、その高い理念とは別に取り巻く国際政治事情を顧(かえり)みない純粋培養の唯我政治手法の有り様には、みだりに中国ほか近隣諸国との外交軋轢(あつれき)を生んで国会議員の資質としては警戒感も強い。
 あくまでも都知事としての責任発言であったが、日本が実効支配している尖閣領有権問題をわざわざ複雑にして、中国と戦争をしても尖閣諸島の領有権を守るというエキセントリック(eccentric)な主張(首相との会談公表)には、そうついていける国民は多くはない。

 (3)その石原さんが大連合を呼び掛ける政治勢力の第3極を構成する中心軸の日本維新の会が政権公約(public promise of government)の素案を発表した。
 ①「統治機構改革」では、参院廃止も視野では課題もあるが、首相公選、道州制など評価、見るべきものがある。
 ②「行財政改革」では、議員定数半減、歳費・交付金の削減、公務員制度改革には国民期待の評価、見るべきものがある。
 ③「外交・防衛」では、2045年を目途に外国軍(米軍しか考えられないが)の日本駐留を全廃とあるが、日本の国防、経済も含めた米国、米軍との関係、協力をどう構築するのか、集団的自衛権の憲法解釈の変更を目指す不整合性もあって、理念、政策の方向性が不整備、不透明だ。民主党政権のマニフェスト崩壊を連想させる。
 石原さんがかって徴兵制も考えると言っていたこととの連動はあるのか、重要問題を残す。
 ④「経済」では、TPP参加、法人税率半減とデフレ、円高、雇用不安社会対策打開に見るべきものがない。弱点だ。
 ⑤「社会保障」では、年金の積み立て方式(現在の就労者が高年令者を順次扶助していくローテーション方式の変更)は少子高年令化社会が続く社会構図の中で見るべきものがある。
 ⑥「エネルギー」の東電の会社更生化はいいが、全国寡占状態再編まで切り込むべきだ。原発ゼロと輸出推進の都合主義では、第3極政治勢力政策とはいえない。
 ⑦「農業」、「教育」では見るべきものがない。

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