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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政局混迷と臨時国会。 political crisis & extraordinary sesion of the Diet

2012-10-29 19:37:02 | 日記
 (1)政党支持率がひと桁台とかせいぜい20%前後という民主、自民党が2大政党というのもおこがましいが、いま求められているのは国会改革だ。
 09年本格的政権交代時は連立政権で衆院の3分の2以上の議席を確保していた民主党も、いまや離党者が相次いであと6名の離党で連立過半数を割るまでに落ち込んでいる。

 首相の「近いうち」解散総選挙が民主党の勢力衰退の中で延び延びになっているが、連立過半数割れとなれば内閣不信任案可決で一気に政局は内閣総辞職か解散で激動するので、こちらの可能性の方が現実味を帯びてきた。

 (2)通常国会終盤は、予算収入の40%を占める特例公債(赤字国債発行)法案など重要法案、1票の格差是正を積み残して休会状態となって、デフレ、円高、雇用不安、震災社会、領有権問題の中で党代表選、党利党略に終始してまったく緊張感のない混乱状態だ。

 国民から与えられた仕事も満足にせずに報酬だけは手にして、地方交付税の支給も滞(とどこお)って、シワ寄せを自治体に与えて平然とした無軌道国会だ。
 最早、現職国会議員の総取っ替えぐらいは望みたいところだが、昨日の衆院鹿児島補選では「それ」でも追い風、地の利(保守地盤)で有利と見られていた自民党立候補者が4万票の僅差でかろうじて勝利した。既成政党、2大政党離れが結果として実証された。

 前回議席を有していた民主党は候補者も立てれずに議席を失い、自民党もかろうじて勝利した。既成政党、2大政党離れの無党派層も、受け皿不足で行き場のない選択の中での相変わらずの「地盤選挙」優先結果だ。

 (3)既成政党、2大政党不信の中で政治勢力第3極化が急がれるところだが、その中心となっている日本維新の会は代表の橋下大阪市長のエキセントリック(eccentric)な言動に、国政政党運営のわかりにくさ(所属国会議員との関係)に政権公約(党綱領)の特異性もあって、全国的な支持は高くはない。

 第3極勢力(the 3rd. powers in politics)が「結集」できるのかは今後の政局の重要なファクター(factor)となるが、国民の期待は集まるだろうが一大勢力になるにはいまだ政治力不足はまぬがれない。
 政党乱立時代をリードして合従連衡(がっしょうれんこう)の中で、責任政治勢力が形成されていく政界構図となるだろう。

 (4)特例公債法案、1票の格差是正、経済対策のための臨時国会(extraordinary sesion of the Diet)が今日召集された。首相が通常国会で問責決議を受けた参院では、首相の所信表明演説が行われない異例の事態となった。
 
 参院の首相問責決議にどれほどの政治的効力があるのか判断は分かれるところだが、行政府の政府、内閣とは独立した立法府の国会で首相の所信表明演説拒否まで整合性、妥当性があるのか疑問で、ただの党利党略メンツ政治には厳しく批判すべきだ。

 (5)領有権問題を挟んだ中国との経済摩擦は打撃だが、円高を利用した海外企業のM&A(合併・買収)は過去最多を記録して、企業決算報告でも増収増益も次第に増えており、日本の経済活動は徐々にではあるが回復傾向にある。M&Aは将来のグローバル化経済効果となって貢献することが期待できる。

 政治低迷、停滞の中でも、経済、国民生活は自助努力でがんばっているのだから、比較政治のだらしなさが際立っている。

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