いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

挑発の意図。 intention of the provocation

2015-08-22 20:51:20 | 日記
 (1)韓国と北朝鮮を挟む非武装軍事境界線付近で起きた小爆発(韓国側は北朝鮮による地雷と発表)により韓国軍兵士が負傷した事件を受けて、韓国側が大音響(スピーカー)による北朝鮮側への宣伝放送で報復したことに対して、北朝鮮は前戦地域に準戦時状態(いつでも戦闘体制に入れる)を宣告して(報道)、朝鮮半島に緊張が走っている。

 北朝鮮軍は近年でも隣接する韓国の島に対して砲撃をくり返したこともあり、朴大統領は軍服姿(報道)で国家安全保障会議を招集して、軍の最高水準の警戒体制を敷いている。

 (2)北朝鮮指導部は最近北朝鮮を訪問した韓国の民間使節団に対して、朴政権との対話を望んでいない(報道)強硬姿勢を示しており、その後の両国による挑発行為に発展していた。

 9月3日には中国が威信をかけて世界の政治指導者を北京に招いて、「抗日戦争勝利70年」記念行事、パレードを控えており、朴大統領、北朝鮮指導部もこれに招かれているといわれる。
 そういう時に韓国、北朝鮮どちらからとなく挑発行為を行い、双方戦闘体制の準備に入っているというのもよく理解のできない情勢だ。

 (3)核開発疑惑から北朝鮮と中国の関係は友好とはいえないといわれているが、それでも北朝鮮にとっては唯一の強力な後ろ盾の中国には変わりはなく、その中国の威信をかけた北朝鮮指導部も招待を受けている記念行事、パレード前に中国の顔に泥を塗るわけにもいかない。

 さらに挑発する相手の韓国は日本に対する歴史認識問題で中国と歩調を合わせて協力関係にあり、どちらにしても後ろ盾の中国に対して政治的メリットはない。
 考えられるとすれば、北京で世界陸上選手権も始まって世界の注目がさらに中国に集まるなかで、軍事的圧力をこの程度として北朝鮮の健在、存在をアピールする国家的示威行動(demonstrative)ということがいえる。

 (4)日本にとっては拉致問題再調査で一部報道によるとすでに再調査は済んでおり、日本側が報告の受け取りを拒否していると北朝鮮側が主張しており(日本側は否定)、朝鮮半島の緊張を生むことにより問題を複雑、転嫁される懸念はある。

 北朝鮮にとっては中国、韓国との関係悪化の拠り所として日本との関係改善に活路を求める戦略も見えるが、その戦略としての拉致問題の再調査が思うように進展していない、ないしは公表できる範囲が日本の要請に応えれないものであり、朝鮮半島に緊張(stress)を生むことによって目をそらす意図もあるのではないのか。

 (5)安倍首相が成立を目指す安保法制案にとっては、北朝鮮側がミサイル配備をして韓国軍も最高水準の警戒体制に入った朝鮮半島の軍事的緊張は格好の状況となったが、
日本にとってはどう動いても日米安保条約、個別的自衛権の問題であり、朝鮮半島の有事での集団的自衛権の行使にも結びつかないものだ。

 ここで仮に自衛隊が米軍の後方支援でも動けば、沖縄の米軍基地、中国を巻き込んだ大変な事態を招いて収拾がつかないことになる。
 安保法制案の意味のない紛争拡大の危険性が懸念されるところだ。

 (6)9月3日の中国での抗日戦争記念行事、パレードを控えて、今回の朝鮮半島の緊張は拡大しないものと考えられるが、北朝鮮指導部の予測不能の軍事的挑発は時を超えてくり返されるものとみられて、6か国協議の会議のテーブルにつかせて絶えず話し合い会議のなかで不測の事態を回避する国際外交努力が必要だ。

 今回のあえて「時宜」を得た北朝鮮の軍事的挑発(intention)にはその「意図(provocation)」が見てとれる。

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