(1)国と国との外交交渉(negotiation)を進めるときに、両国指導者同士の「信頼」関係が大事だとよく使われる。
もちろん話し合う前提として友人同士、気心が知れ合う同士というのは、話し合う前提としては有効な必要要件ではあるが国と国との関係、交渉ということになれば、もちろん国の指導者2人の「信頼、友人」関係だけで話を進めれるほど恣意的で軽いものではなくて、むしろ指導者が国益を肩にその判断が全責任を負うことになるので、個人的な信頼関係、友人関係で話が進むものではない。
指導者同士の信頼関係、友人関係だけで国と国の懸案課題が進展するかのような期待感を抱かせるのは政治の甘い誘惑、自我でしかない。
(2)あまり甘い誘惑、自我で国民をミスリードすると国の進むべき道を見誤ってしまう危険性を強くして、問題、課題の本質を見失ってしまうだろう。
米国次期大統領に決まったトランプさんの米国が抱える政治的、経済的、社会的課題、問題については、こうなるだろう、こうするのではないのかの期待感、予測感の話ばかりが聞こえてくるが、まずは政権の骨格が固まって政権理念の方向性、政策の打ち出しを見てからの判断であって、あせりや前のめり急ぎは禁物だ。
(3)12月に来日するロシア・プーチン大統領とは北方4島領土返還問題(その前提としての日露平和条約の締結)が最大のテーマともいわれて、安倍首相はこれまでの発想にとらわれない「あたらしいアプローチ」(具体的にどういうものを示すのかはまったくわからない)で話し合うとして具体的な話の前進の期待感が高まっている。
これに向けて現在ペルーで開催のAPEC出席にあわせて安倍首相とプーチン大統領の首脳会談が行われて、安倍首相からはこれまでと違って「(日露平和条約と抱き合わせの北方領土返還問題の解決は)そう簡単な問題ではない」(報道)と方向転換を漂わせる慎重な発言に終始した。
(4)これまで安倍首相、日本側は安倍首相とプーチン大統領の個人的な信頼関係、友人関係を背景に北方領土返還問題は解決に向けて話し合いが進んでいる印象を示してきたが、ロシア(政府)側から聞こえてくるのは北方4島は法律的に正しいロシア領土であり、返還には応じられないというかたくなな話ばかりで、今回のペルーでの日露首脳会談では来月に迫ったプーチン大統領の訪日に向けてロシア政府の極東経済開発協力優先の現実的な主張が強くなったことを示す結果となった。
(5)政治指導者2人の信頼関係、友人関係の恣意的意向で領土問題という国の重大懸案事項が解決に向けて進展するはずのない、国益重視の厳しい現実をあらためて突きつけられたペルー会談だったのではないのか。
そこで来月のプーチン大統領が訪日にあわせて、今度はどういう日本向けリップサービスを行うのかが焦点となってくる。
前面に打ち出すのはロシア極東経済開発協力関係(日本からの経済協力引き出し)であり、その成果、期待を受けての将来的な北方領土返還に向けての取り組み、ロードマップ(road map)であり、これに対してプーチン大統領と信頼関係、友人関係にある安倍首相がどう折り合いをつけるのか、信頼関係、友人関係それだけではすまない、甘くはない、容易ではない取り組みが待ちうけることになる。
(6)北方4島は日本固有の領土であり、日本への全面返還が本質の問題解決であるのは疑いようもない。
もちろん話し合う前提として友人同士、気心が知れ合う同士というのは、話し合う前提としては有効な必要要件ではあるが国と国との関係、交渉ということになれば、もちろん国の指導者2人の「信頼、友人」関係だけで話を進めれるほど恣意的で軽いものではなくて、むしろ指導者が国益を肩にその判断が全責任を負うことになるので、個人的な信頼関係、友人関係で話が進むものではない。
指導者同士の信頼関係、友人関係だけで国と国の懸案課題が進展するかのような期待感を抱かせるのは政治の甘い誘惑、自我でしかない。
(2)あまり甘い誘惑、自我で国民をミスリードすると国の進むべき道を見誤ってしまう危険性を強くして、問題、課題の本質を見失ってしまうだろう。
米国次期大統領に決まったトランプさんの米国が抱える政治的、経済的、社会的課題、問題については、こうなるだろう、こうするのではないのかの期待感、予測感の話ばかりが聞こえてくるが、まずは政権の骨格が固まって政権理念の方向性、政策の打ち出しを見てからの判断であって、あせりや前のめり急ぎは禁物だ。
(3)12月に来日するロシア・プーチン大統領とは北方4島領土返還問題(その前提としての日露平和条約の締結)が最大のテーマともいわれて、安倍首相はこれまでの発想にとらわれない「あたらしいアプローチ」(具体的にどういうものを示すのかはまったくわからない)で話し合うとして具体的な話の前進の期待感が高まっている。
これに向けて現在ペルーで開催のAPEC出席にあわせて安倍首相とプーチン大統領の首脳会談が行われて、安倍首相からはこれまでと違って「(日露平和条約と抱き合わせの北方領土返還問題の解決は)そう簡単な問題ではない」(報道)と方向転換を漂わせる慎重な発言に終始した。
(4)これまで安倍首相、日本側は安倍首相とプーチン大統領の個人的な信頼関係、友人関係を背景に北方領土返還問題は解決に向けて話し合いが進んでいる印象を示してきたが、ロシア(政府)側から聞こえてくるのは北方4島は法律的に正しいロシア領土であり、返還には応じられないというかたくなな話ばかりで、今回のペルーでの日露首脳会談では来月に迫ったプーチン大統領の訪日に向けてロシア政府の極東経済開発協力優先の現実的な主張が強くなったことを示す結果となった。
(5)政治指導者2人の信頼関係、友人関係の恣意的意向で領土問題という国の重大懸案事項が解決に向けて進展するはずのない、国益重視の厳しい現実をあらためて突きつけられたペルー会談だったのではないのか。
そこで来月のプーチン大統領が訪日にあわせて、今度はどういう日本向けリップサービスを行うのかが焦点となってくる。
前面に打ち出すのはロシア極東経済開発協力関係(日本からの経済協力引き出し)であり、その成果、期待を受けての将来的な北方領土返還に向けての取り組み、ロードマップ(road map)であり、これに対してプーチン大統領と信頼関係、友人関係にある安倍首相がどう折り合いをつけるのか、信頼関係、友人関係それだけではすまない、甘くはない、容易ではない取り組みが待ちうけることになる。
(6)北方4島は日本固有の領土であり、日本への全面返還が本質の問題解決であるのは疑いようもない。