いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

首脳会談。 summit conference among japan & china & north korea

2018-05-11 20:11:35 | 日記
 (1)日中韓首脳会談が2年半ぶりに日本で開催された。南北首脳会談を実現した韓国の文大統領も来日したが、そう大々的な注目の報道にもならなかった。
 日本としては北朝鮮の非核化とともに北朝鮮の拉致問題解決は重要な政治課題であり、先の南北首脳会談で文大統領が言及するとの報道もあったが、板門店宣言には盛り込まれずに日本が期待した成果としてはみられなかった。

 (2)中国から李克強首相が来日して、安倍首相を交えて日中韓首脳会談が9日に東京で開催された。安倍首相、文大統領はそれぞれ日本、韓国のトップ首脳であるが、中国の李克強首相は習近平国家主席に次いでのNO.2の立場であり、近年中国の習体制の絶対権力体制確立の中では存在感が薄く、報道でも権限は経済政策活動に限定されているともいわれる。

 (3)そういうスケール的にややこじんまりとした印象の日中韓首脳会談だが、時期的にも世界が注目する南北首脳会談と米朝首脳会談に挟まれて話題はそちらに向かっており、これといった成果もみられない平穏なものに終わった。

 しかしアジア安定のためには日中韓首脳同士が一堂に会することが重要であり大事なことなので、同時に行われた日中首脳会談では安倍首相の今年中の中国訪問も決まってそちらの方では一定の成果がみられた。

 (4)安倍首相は9月の総裁選を控えており、その前に森友、加計問題の国会疑惑追及で国民の過半数が安倍首相の続投を望まない世論もあり、そういう中国との訪中の約束が果たせるのかは結果次第のところもあり、出過ぎた感はある。

 ただし日中韓首脳会談では、共同宣言に拉致問題について「(中韓両国は)対話を通じて可能な限り早期に解決されることを希望」(報道)などと日中韓首脳会談としては初めて拉致問題解決が明記されて、米朝首脳会談でもトランプ大統領が言及すると約束しており外務省も「北朝鮮へのメッセージになる」(報道)と期待している。

 (5)スケールの比較小さい印象の日中韓首脳会談の影響は共同宣言の採択にもあらわれて、報道によると首脳会談は午前11時すぎに終わり、共同宣言発表はその日の午後11時すぎというまる半日を要した。

 文言で中国習主席の了承をとるのに時間がかかったのが原因といわれる。日中韓首脳会談というアジア安定にとって重要な会談の割には、注目度が時期的にも他にそれて低かったことのあらわれでもあった。

 (6)中国が習体制の絶対権力掌握の中で、李克強首相派遣で日本、韓国に対して存在の違いを見せつけた東京での日中韓首脳会談となった。
 同時期に習主席は大連で北朝鮮金委員長と二度目の首脳会談を実施しており、国際政治のモードは米朝首脳会談に向けられている。

 昨日のトランプ大統領のツイッター発表で、来月12日にシンガポールでの開催が決定した。

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