(1)おだやかな正月が明けたが、喜んでばかりもいられない。地球温暖化がそれだけ進んでいるということであり、気象の異常現象も各地でみられる。人類存亡の危機でもあり、今こそ本格的な持続的取り組みが必要な時だ。
(2)1月には通常国会が召集されて150日間の論戦が始まり、ようやくというかこちらも本格的な政治の季節を迎える、と期待したい。昨年は安倍元首相の国葬から始まって旧統一教会問題に防衛費増額の増税に大臣辞任ドミノと重要政治が岸田首相、内閣、自民党内だけで決められて回り、動いている実感で、国民の間では政治を論ずる間もなく岸田首相が独断専行で決めて国民には理解できる説明もなく、国民は政治にかかわることもできずに国民主権国家に大いに問題、反省、疑問符がつく1年だった。
(3)岸田首相は今年の年頭所感で「戦後日本が積み残してきた多くの難しい問題『先送りできない問題』に正面から立ち向かい一つ一つ答えを出していく」(報道)と表明した。意気はいいが、国民主権国家として重要な「国民とともに」が抜け落ちている。
新年初頭の意欲的な特別な決意、心構えではあっても、昨年の岸田首相の肩に力が入り過ぎた周囲が見えない、見ない政治姿勢、手法を彷彿(ほうふつ)と感じさせる決意、言葉であり、周りが見えない危うさが見えて独断専行政治を経験した国民が思わず身構えする言葉に聞こえる。
(4)「国家」に偏り過ぎた政治観で、国民主権国家は国民に寄り添った国民とともに歩む、考え、進む、協力する政治が本質だ。岸田首相も当初は安倍、菅政権が国民の声に耳を傾けない反省から聞く耳を特徴だと自賛したものだが、反面教師の安倍元首相が不慮の事件で亡くなって党内の一方軸の重しを失って平衡を見失い、堰(せき)を切ったように何でも自分で決めるとの片意地の張った独断専行姿勢が見え始めた。
(5)当然のように国民主権、議会制民主主義がないがしろにされた国民の岸田内閣支持率は急落して、その答え、結果、実績を残したい国民へのアンチテーゼとして岸田首相の年頭所感になってあらわれたと考える。岸田首相は追い詰められていると思う。
(6)しかし国民に代わって日本の針路、展望を切り開く責任があり、自暴自棄になってもらっても困る。早く国民主権国家の基本、本質に立ち返ってもらうしかない新年の始まりだ。
国民は嫌いですか、岸田さん。(how would you dislike for the nation , premier kishida)