いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

戦勝国の国連。 UN of a victorious power

2023-01-09 20:28:32 | 日記
 (1)今年は日本が国連安保理の非常任理事国(選任)となり1月は議長国を務める。日本は国連改革に意欲を示しており、安保理の米英仏露中の拒否権問題などの改革、取り組みにも期待したい。
 国連が影響力を示せれないのは安保理での拒否権に象徴されるように大国主義が幅を利かせているためで、核兵器禁止条約、ウクライナ戦争停止問題など重要案件が安保理会合などで不参加、拒否権行使で否決されることが常態化している。

 (2)こうした通常の安保理協議以外に議長国の権限で拒否権のない特別な安保理協議を開催できないものか、結果として決議の履行義務はないとしても国連の意思、意見は示せて国際社会に発信力、影響力は示すことが出来る。最近多い賛成、反対両論併記式議論、決議でもいいのでないか。

 (3)国連には発信力が求められて、合意に至らずにそれがないことが国連の存在意義をなくしている。もちろん国際政治が国連の数の力、横暴で少数意見、利益が踏みにじられることがあってはならず、拒否権が導入されたものと解釈したいが、現実問題として世界の平和にシリアスにかかわる安全保障問題を協議する安保理での第二次世界大戦戦勝国(a victorious power)で占められる常任理事国の大国主義の都合で利益が決められるだけではあまりに一方的な偏向した(bias)結論を導くことになる。

 (4)それに代わる決議にこだわらない自由でかっ達、双方向の協議、議論が保障される場も設定されておくべきである。国連の安保理は第二次世界大戦戦勝国の常任理事国で構成されて、G7メンバー国の日本も独も常任理事国にはなれていない。そういう古い時代観主導の安保理体制をあらためて、できるだけ広い地域、人々の意見、利益を代表する国連改革が必要だ。

 (5)国連には総会、全体会議での意見表明はあるが演説方式であり、双方向での意見表明、議論、質疑形式でなく安保理での協議のように議論の深まり、決議を求めるものではない。露のウクライナ軍事侵攻を非難する安保理決議が露の拒否権行使で採決できずに無力化が進む中で安保理への批判が高まり、ようやく昨年に拒否権行使の理由について行使国が説明する方式となったが、それで安保理の総意が示されるわけでもなくとても前進とはいえない。

 (6)国連の総意、決議、発信力をどうやって確保、保障するのか、国連改革は世界政治、軍事、平和にかかわる重大、重要事項、問題なだけに日本としても安保理非常任理事国、議長国として積極的に関与してほしいところだ。

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