
1.Rainbow
2.薔薇と子供
3.理解者
4.Dead Heaven
5.消失点
6.楽園
7.New York
8.Hamletmachine
9.開け放たれた窓
推しの3曲、
薔薇と子供とハムレットマシンはすんなり決まったんですけど、
あとの1曲はレインボウとニューヨークと開け放たれた窓でかなり悩みました
というのも、
「Rainbow」はプロモーションに使われてるし確固たる名曲だと思う
「開け放たれた窓」もアルバムを美しく尚且つ「サラッと」(←ここ重要、)まとめている名曲と思う
個人的にはそのどっちかだと感じてたんですけど、
ただ、
「New York」は・・・
もう完全に今までのノーベンバーズには無かったタイプの曲というか、
ぶっちゃけて言うとちょっとラップ風のエッセンスを取り入れてるというか、
ヒップホップみたいなニュアンスの曲なんですよね。。
初期からすると正直有り得ない曲調なんですけど、
今のノーベンバーズが、この流れで繰り出してると当たり前のように格好良くて、
個人的にはこの曲もまた今作に於けるシンボリックな一曲みたいにも思えるんですよね
ある種、
この曲がきっかけでまたどんどんノーベンバーズの音楽が「自由」になって行きそうな・・・そんな気さえするんです。
そういう意味では最も未来に向けての布石に感じる一曲というか、、、まあ、兎に角聴いてみて欲しいですね。
またこの曲の「冷蔵庫の中で賞味期限切れのファンタジー」ってフレーズもめっちゃ大好きです。
考えさせられるものがある、っていうか。
そう、
今作の特徴としては、
そのタイトルが示す通りひたすらに「新しさ」及び「新しい事を始める」ことを表現しているように思います
一曲目からして、誰もが、今日が、この瞬間が“始まり”だ、と歌う「Rainbow」という多幸感の強いアンセムから始まり、
その存在そのものを祝祭する美しいミドルバラッド「薔薇と子供」で思い切り聴き手を感動させる
そこから逆に攻撃的に振り切った「理解者」、
前作の「Zoning」を更に激しくしたような「Dead Heaven」、
今作の中では最もポップなメロディが胸を打つ「消失点」と存在感の強い楽曲が続く
小林祐介の歌い方も新しくなったような「楽園」はこの中でも最もインダストリアル感溢れる楽曲
「New York」に至ってはまさかのラップ風味の楽曲という事で本作でも際立って異彩を放っているナンバー、
「Hamletmachine」は基本デジタル色が強い本作の中で唯一?生々しく決意を前面に押し出したロックンロールに仕上がっている
最後の「開け放たれた窓」は逆に最も明るく聴きやすい珍しいぐらいサラッとしたエンディング曲になってて、
こういう終わり方もまた新しいんじゃないか・・・と個人的には感じました
ノーベンバーズのアルバムのラストって大体長尺のバラッドorミドルチューンの印象が強かったので、
こういうとことんまでピュアネスに焦点を絞った短いポップソングを配置したのもまた「挑戦」だったんでしょうね
結構、
ノーベンバーズって時期によってやってることが違う印象があって、
今作は前作で垣間見せたデジタル色の強いロックアルバム~という性質を、
更に推し進めてむしろそっちがメインでしょ?ってくらいサウンドのデザイン自体を大幅に変えてるんです
でもそれも、いきなりこれです!って出されてたら困惑してたかも分からんですけど、
前作できちんと段階を踏んでいたので良い意味で違和感もないんですよね
そこがノーベンバーズの巧いところというか、
前もってそういう空気になってたのでそのまんま新しいノーベンバーズの良さを地続きで感じる事が出来る、
特に一曲目の「Rainbow」という曲自体がある意味ここまで振り切りましたよ~って宣言のようなアレンジになってるんで、
古参のファン的には素直に楽しかったしまた新しいファンが聴いても当然素敵に感じられる音像に仕上がってると思います
また、
本作の最大の特徴として、
どの曲も過去に固執していない、
今を、
今日を、
この瞬間を潔く始めよう。っていう、
そういう意味ではノーベンバーズのアルバム史上最も生産的なテーマ性になってると思うんですよね
そもそも1曲目からしてそういう曲の王道から逃げずに立ち向かっている一曲ですし、
攻撃的な曲でさえ根底には「過去との決別」というはっきりとした意思があるように思う
つまり、
うじうじいつまでも過去の事や惰性に囚われてないで、
いい加減何かを始めよう、もう幻想を捨てよう、新しい自分を生きよう。っていう・・・
そういうエネルギーというか思想の込められた作品に自分は感じたんですよね
だから、正にタイトル通りだし、
変わる事を恐れてないし、
どんどん変わって行くことすら楽しんでるような、そういう豊かな発想のアルバムだと感じました
また、単純に純粋にどの曲も良い曲だし格好良いし、そういうシンプルにのめり込める作品だとも思います
ポップな曲とダークな曲とのバランスも良くて結構サラッと聴けて印象にも残る傑作だと思いましたね。
また新たな世界を見せてくれましたが、同時に今のノーベンバーズの金字塔足りうる作品とも感じます。
好きな曲は、
純粋に今ここにいる、ここで生きている、生きて何かを感じている、
そんな事実を祝福するかのような「薔薇と子供」が大好きですね
この曲は、
楽曲に多角的な意味合いで美しさを追求して来たノーベンバーズにとって現時点での集大成みたいな曲だと思う
とにかく美メロ、美メロ、美メロの嵐で聴いてるとウットリしてしまうくらい中毒性の高い楽曲です
ただ、そこにある魂そのものを肯定してる様に感じるシンプルで感動的な歌詞も素晴らしい
「今日は君の誕生日」っていうのも色々な意味合いが込められてると感じてます。
もう一つ、
「Hamletmachine」という曲も自分の中では今作を代表する名曲だと思ってます
DIR EN GREYを彷彿とさせるAメロから、いきなり直でサビに移行する大胆な構成、からの
ある意味「黒い虹」よりも分かりやすく尚且つはっきりとした意思表示をかましてる様に思える歌詞が最高ですね
この曲は、言ってしまえば「これが俺だ!」みたいな曲にも聴こうと思えば聴けるじゃないですか?
自信満々に、花束を抱えて、このステージを駆けて行く・・・
その堂々としたセンスも好きですし、
純粋にロックンロールとしてもまた一段階強度とスケールが増しているような音像が実に最高です
この曲は、自分を信じて、諦めず頑張れ~っていうストレートな言葉を一切使わず、
それと同じ内容を美意識を持って伝えてる気がしてこれはこれで物凄く美しい曲に感じるんですよね
初めて今作を聴いた時、
この曲と薔薇と子供、
どっちが初紅白に相応しいか・・・?って真剣に考えてしまったくらい(笑
夢中になれる、心が熱くなる、そういう曲が詰まっている新譜だと感じられました。
君はいつも
いまがはじまり
そうさ君はいつもここが
はじまりさ (Rainbow)
色々書いて来ましたけど、
今作は、
ストレートに、
聴き手にエネルギーを注ぎ込んでくれる、
そういう効能のあるアルバムだと強く感じました。もう1曲目からして違う。
今はステイホームでじっくりと聴き込みたいですし、
いつかは必ずこの曲たちをライブで聴きたい。そう心から思いますね。