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正しさが全てじゃない。/君のことが大大大大大好きな100人の彼女 第52話 感想(ヤングジャンプ2021年16号)

2021-03-18 | 君のことが大大大大大好きな100人の彼女
流石です。。







今週のテーマは「正しさ」でした
考えてみればここまで明確に規律を重んじるキャラはいなかったかもしれない
ただ、
それが(漫画のキャラとしての)個性を奪う上に、
正直揚げ足取りにも感じたんですよね
多分、
この世にやってることの全部が正しい人間って居ないと思うんですよ
かくいう自分だって100%正しい人間ですか?って問われたら勿論全力でNOと答えます
むしろ、ちゃんとしてない事の方が圧倒的に多いダメ人間だと思ってます(笑
でもこの様に毎日働いてしっかり生活出来てるという事実もあります
要するに・・・
正しいことだけが「正解」とは限らないんですよ
むしろ正しく無かったからこそ得れたものも沢山あります
正しいor完璧=幸福とはならないんですよね
むしろ、
行き過ぎた正しさはある種の強迫観念と化して逆に誰かを傷付けるかもしれません。




薬膳先輩はいつも面白い(笑



ただ、
今回秀逸だったのは、
みんなの「個性」を封じた事で、
逆にそれがストレスになってみんなを苦しめてしまった・・・と、
誰かに指摘される前に知与本人が気付いてくれた事ですね
ぶっちゃけ、
もし仮に誰かが叱ってたら、
やや説教臭い流れになってた危険性もあったんですが、
元々個性が強い面子な分、かなり分かりやすく「乱れて」いて(笑
それに加えて、
知与が自分の正義を何が何でも押し付けるキャラではなく、
自分がやってる事のマズさに気付ける子だったのも個人的には嬉しかったです
みんな、
それぞれ極端なキャラに見えても(笑
誰かが悲しくて泣いてればすぐに駆け付けて心配してくれる人としての“優しさ”があります
正しさの名の下に勝手に不純認定してる自分が間違ってるとみんなの“優しさ”で気付けた
そう考えると、
気付けた知与も偉いけど、
散々否定されても過剰に怒らなかったみんなもまた偉いって言える話でしたね
今週は基本ギャグに振り切ってる最高に笑えるエピソードでしたが、
テーマ的には「行き過ぎた正しさ」に対する警報の様にも感じて考えさせられるエピでもありました。




これが一番笑った・・・笑



とはいえ、
単純にキレッキレのギャグエピソードとしても勿論秀逸でした
のっけからPTAを敵に回す覚悟を口にするイケメンの鑑の恋太郎に(頑張れ)、
羽香里の強引過ぎるサービスシーン笑
愛々のヤンキー化も面白かったし、
静ちゃんの一人モグラ叩きに、論破される凪乃もレア感があって読んでて楽しかった
ただ、凪乃に対する指摘に関しては完璧主義が行き過ぎていて読んでて「ん?」とは思いました
そういうトコもまた巧いというか、適度に読者に疑問を抱かせる手法は流石でしたね
個人的には、
犬とか猫なんて単に遊びで他の生き物の命奪うくらいなんで、
相対評価ですと人間って冒涜の割合自体はめちゃくちゃ少ないと思うんですけどね(笑

その後の、
閉眼運転とか糸目キャラってキャラ付けの為の顔なのに揚げ足取りが酷過ぎる笑
いくらなんでもフェミニスト極めすぎだろ!とか感じつつ、
ある意味、
ツッコミ病に侵されてるような人のメタファーなのかもしれない
でも、
物凄い顔でうーうー言いながら怒りまくってる知与は人としては異常だけど、
ギャグとしてはかなり秀逸ですね アニメ化したら結構流行りそうな気もする・・・笑
極めつけは羽々里さんと須藤さんの存在全否定(笑
ま、これは擁護不可ですな
・・・・・いや、
うん、
でも羽々里さん地球救ったし、
須藤さんも野球頑張ってるし・・・
まあエロいからOKでしょう

最後の恋太郎に関して言えば、もうこの漫画の根幹に関わる事じゃないですか~笑
でも、それ指摘したら、君(設定上)死んじゃうんだぞ・・・とは言いたい
全員を全力で愛して救ってるのが恋太郎の「正義」な訳で。
ただ、
ギャグとしては身も蓋もなくて実に最高でした!笑







今回素晴らしかったのは、
知与ちゃんの性格を活かして、
皆を上手くイジって笑える内容に仕上げてたセンスですね
キャラの転がし方も上手だし、こんだけキャラ居ればバラエティに富んだギャグが展開出来る
色々なキャラがバカやって目立って、賑やかで読んでて楽しくて・・・・・と、
ある意味連載当初描いてた世界観に到達されたような印象も受けました
どのキャラも良い具合に料理されてて読んでて退屈しない、
多彩なキャラを上手く配置して毎ページ毎ページ楽しませるセンスは実に天才的でした
乱れ切った後の地獄絵図(笑
に、
オチも最後まで笑わせる気概を感じてめちゃくちゃ素晴らしかったです!
本当、
みんなが居て良かったな、というか・・・
その上で、ちゃんと確かなメッセージ性も込めてる作劇の誠実さ含めて見事でした
みんな多少壊れていても、絶対的に良い人で、掛け替えの無いドラマを描いて来ましたから。
知与ちゃんも、是非新しい彼女として、そのドラマの一員になって貰いたい。
この漫画は全員がメインキャラなので!










まとめると、
多少変なトコがあっても、
それが「その人の全部」ではなく、
人間は多角的な生き物でありそんな単純に推し図れるもんじゃない、って事ですな
何気に、須藤さんが最後までミイラ化してるのも芸が細かくて良かったです(笑

追伸:本日発売の5巻購入しました~
   今までコミックスの感想は書けてないだけに、
   機会見てなんかやりたいですなあ。




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