ひびレビ

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舞いあがれ! 第4週~第7週

2022-12-08 07:56:14 | テレビ・映画・ドラマ
 「舞いあがれ!」第4週から第7週の感想です。

第4週「翼にかける青春」
 本格的に福原遥さん演じる舞ちゃんへとバトンタッチし、舞台は大学へ。人力飛行機のサークル「なにわバードマン」での青春模様が描かれます。見学時のトラブルがあったために、当初はパイロットである由良先輩とぎくしゃくしていたものの、次第に良好な関係を築いていけたのは、舞が責任感や申し訳なさから手伝っているのではなく、心から飛行機が好きだからだと理解したからでしょうね。
 順風満帆かと思われたその矢先、由良先輩に思わぬトラブルが……この週の最後で、寡黙だった空山先輩がしみじみと自分と仲間たちが手掛けてきた飛行機の魅力や、切なる願いを語る様には胸が熱くなりましたね……第5週でも舞がパイロットをやることに真っ先に賛成するシーンといい、要所要所で泣かせにくる空山先輩すき。
 
 一方、兄の悠人は就職こそ決まったものの、3年で辞めて投資家になって金を稼ぐことを目標にしていたため、お金だけ稼いでも空しいだけだという浩太さんとは意見が対立。しかしここで険悪になるのではなく、父親として教えなければならないことがある!と新しいことへの挑戦の糧とするのが良いですね。
 悠人はこの後も時折登場しますが、舞にだけはちょくちょく連絡してくるの良いよね……何だかんだでお兄ちゃんなんだなって……


第5週「空を飛びたい!」
 由良先輩に代わり、自らパイロットを志願した舞ちゃん。その熱意は家族、そしてサークルのみんなにも伝わることに。鶴田先輩が「左手は由良の分や」と両手をあげて賛成するシーンは、さりげないですが非常にグッときたシーンでした。
 舞は練習の傍らで由良先輩のお見舞い、そしてチームを離れた刈谷先輩に戻ってきてもらえるよう彼のもとを訪れ、本音を聴かせてもらえることに。以前舞は聞き上手だと評されたことがありましたが、こういったところにも活きているなと。刈谷先輩も、チームを離れていながらも、設計が変わると知った途端に血相を変えて部室に飛び込んでいくの、熱かったですねぇ……舞を「大事な仲間」と評したのも印象的です。

 また、この頃から貴司くんの様子が……この時は「営業成績最低でめっちゃ怒られるが、しんどい時にもがきながら詩を書いてみる」と前向きで、舞も励まされる側でした。しかし後に……


第6週「スワン号の奇跡」
 テスト飛行を終えて、機体を更に改良すべく、浩太さんの力を借りることに。ここで「舞ちゃんが彼氏を連れてくるのでは」と言われて気が気でない浩太さんが印象的です(笑。
 迎えた記録飛行本番。空を飛んだ舞とスワン号の結果は……夕暮れの琵琶湖を見つめて来年に想いを馳せる様まで含めて、良いシーンでした。

 そして舞は新たにパイロットの養成学校を目指し始めますが、仲間や友人には言えてもなかなか親には言えずじまい。誰しも人には言えない悩みを抱えている……それは貴司や久留美も同じ。貴司は第5週では「もがぎながら詩を書く」と前向きでしたが、遂に居場所を失ってしまうことに。久留美も一緒に暮らすが職が安定しない父と、幼い頃に別れた母との間と心が揺れ動いていました。
 言いづらいこともあるが、口にしなければ何も変わらない。でも一方で、言ってしまって取り返しのつかない辛い思いをすることもある。後半は思いを言葉にすることの難しさ、大変さが描かれた週でした。


第7週「パイロットになりたい!」
 パイロットの養成学校に行きたい、夢を諦めたくない舞。大学はちゃんと卒業して欲しいと、親として娘の将来を心配するめぐみさん。舞を応援したい気持ちもあるし、めぐみさんが心配する気持ちもわかるため、何とも難しい問題だなと。
 ここでめぐみさんも過去、大学を中退して浩太さんと一緒になった話を絡めてくるのが上手かったですね。親になって初めて気がつく、親の想い。既に祥子さんとめぐみさんの親子関係は修復されていましたが、今週の話を経て、本当の意味で和解できたんだなと感じられました。
 そして浩太さんと祥子さんの話もまた素晴らしかったです。「寂しかったけど、嬉しかった」。この一言に祥子さんの想い全てが詰まっているように感じられます。

 一方貴司は遂に限界が訪れ、行方知れずに……次週予告でも描かれていた、貴司の母・雪乃さんの狼狽っぷりがより一層不安を煽りましたが、最悪の事態にはならずに何よりでした。ここでも祥子さんの「変わりもんは変わりもんで堂々と生きたらよか」という言葉が身に染みます。
 貴司、久留美も舞と同じく、それぞれの想いを大事な人に伝え、新たな一歩を踏み出すこととなった週でした。


 さて、この後第8週からはパイロット養成学校での一幕が描かれるわけですが……ここまでと少々雰囲気が変わったなと感じました。そこまで悪くはないものの、これまでのように心に染み入る展開はあまり無いなーと。頑張っているのは伝わりますけどね。
 
 また、個人的には今週第10週で、舞が大河内教官を快く思っていないのが少々疑問に感じます。
 確かに五島、なにわバードマンと、舞がこれまで共に過ごしてきた人々は、みんな同じ夢を叶えるために、時に仲違いしつつも共に歩んで来ました。しかし大河内教官の役目は、パイロットには不向きと判断した生徒を落とすこと、即ち夢を諦めさせることに等しい。舞がこれまで出会ったことの無い人物とも言えます。故に反発するのも分からなくはないですが……
 とはいえ、大河内教官も何の理由もなしに落としているわけではなく、才能のみを重視して努力を軽視する人物でもない。むしろ私情を挟んで合格させ、万が一の事態になったらそれこそ一大事。努力はいつか報われるにしても、その「いつか」を待ち続けるほど甘い世界ではないはず。
 そういったこともあり、個人的に大河内教官は良い人にしか見えないので、舞との認識のズレが少々気になる展開が続くなーと思う今日この頃でした。
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