日暮らし通信


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遠い昔を懐かしむ

2015年12月29日 19時56分56秒 | 日暮らし通信
日暮らし通信

■□ 写真タイトル と 撮影場所 □■

もう菜の花が咲いている

空堀川沿いにて
(撮影: H271229)



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今日も10時過ぎ、妻と近くのスーパーへ買い物に行った

お正月用品が主役のような店内だが、パックに入った切り餅が山のように重ねられて買い手を求めていた

こんな切り餅を見ていたら、遠い昔を想い出してしまった。年配者はすぐに昔を振り返って懐かしむのが定番だから仕方がないだろう

昭和20~30年代、師走になると 「冬の風物詩」 と言えば家庭で行う餅つきだった

この辺り (ほとんど農家だったが) ではどの家にも餅つき用(うす)(きね)、そして餅を整える飯台などは常備品として揃えていた

どの家でも餅をつくので、その音を聞くと 「もうお正月も近いぞ~」 と子供心に浮き浮きと感じたものだった

近所の悪童たちとそんな餅つきをしている家に行って眺めていると、やがておばさんがアンコや大根下ろしをたっぷり付けたつきたての餅を子供たちに振舞ってくれるのが楽しみだった。そんなおばさんには子供たちからは 「いいおばさん」 の評価が与えられたものだったが、家によってはその振舞いが無いこともあった。勿論、そんなおばさんには 「ケチばばあ」 の称号が待っていたものだった

民家での餅つきは文化だと思ったが、その文化もいつしか変化してしまった。臼と杵に代わって電動の 「餅つき機」 が普及して、あの 「ペッタンコ、ペッタンコ」 の音は遠い昔に置いていかれてしまった

その後はいつしか 「買った方が楽だ」 と 「餅つき機」 も物置きの奥で埃を被るようになってしまった

子供心にも餅は贅沢な食べ物だと思った。蒸しただけでも美味しく食べられるのに、更にそれをついて、ついてと手を加えて餅になるのだからと感心したものだった

餅は特別な時だけに食べるものと思っていたが、今は一年中店頭に並んでいる。戦後の貧しい食生活を想い出すと、考えも及ばないことだった

我が家では餅はあまり食べない。通常の食べ物でも妻の分は噛みやすいように細かくしている。そんな状況だから餅を食べさせるだけの勇気を持てない。お正月だからせめて 「お雑煮」 くらいはと考えているが、餅を喉に詰まらせて命を落とす話を聞くと、余計に餅を敬遠してしまう

今年もあと二日。明日玄関を水洗いすれば予定していた掃除も終わる。あっと言う間に平成27年が通り過ぎるような気がする