以前、「十四代 角新本丸」って馬鹿高い日本酒の話をしました。定価は確か23550円。信じられない値段です(ネットでは18000円で売られているケースも有るようですが・・・・・・・)。
私、今飲んでいる日本酒は会津の純米酒なんですが、一升瓶で980円です。ドンキホーテで売ってました。まあ、会津の酒がここまで安いのは、放射能の風評被害って奴でしょう。気の毒な話です。
会津は東京より放射能の心配は少ないのに、福島県と言うだけで売れなくなる。福島県は岩手県、長野県と並ぶ大型県で、四国の総面積に近い広さです。放射能の危険が少ない土地は案外多いのです。
私の生まれた福島県いわき市も奇跡的に放射能の数値は低く、東京並みです。それ故、放射能危険地帯から避難している人が大勢います。
現在、いわき市の人口増加率は断トツ全国トップで、土地価格は倍に上がった場所も有ります。
それなのに風評被害は深刻です。私の母方の従兄弟はいわき市で梨園をやっていますが、価格はダンボール一箱3980円から1980円になりました。
そりゃ、多少は放射能の影響があるかもしれません。でも、それはどの地域もです。福島県と言うだけて売れない。
私の伯母も梨園やっていましたが、放射能の問題で廃業しました。気の毒だし、私も悔しいです。だから、福島県産の食品をあえて買っている次第です。
それは兎も角、「十四代 角新本丸」です。山形の地酒です。福島県の隣の山形県の酒です。放射能の影響は皆無では有りませんが、風評被害が少なく価格は影響ないみたいです。えらい高額にも関わらず売り切れる様です。
その「十四代 角新本丸」ですが、弟がまた持って来ました、飲み残しを。
飲み残しと言っても1500~1600mlは残っています。結構な量です。
弟は会社の取引先から「十四代 角新本丸」を二本貰ってきて、私と父母に一本持って来ました。残りの一本は自分で飲もうとした訳です。
しかし、弟はビール党。日本酒の味どころか、日本酒は苦手です。買ってまで飲む男ではないです。それなのに何故飲もうとしたのか。
まぁ多分、23550円と言う価格に釣られたのでしょう。そして飲んでみたら、やっぱり美味くない。しょうがないと思い、飲み残しを持って来たのだと思います。
さて、飲み残しの「十四代 角新本丸」ですが、少々問題があります。賞味期限が4ヶ月程過ぎているのです。
この「十四代 角新本丸」は、製造日から二ヶ月までが賞味期限と言うふざけた日本酒です。私には訳が判りませんが、そう言う事になってます。
それでも23550円の酒です。私、以前飲んで「あぁーやっぱり美味しい酒だったなぁー」、「もうあんな高くて旨い酒は一生飲めないのだなぁー」と感慨深げだったのです。
そしたら、また私の手の中にやってきた。信じられません。だって私、運が悪い男ですから。こんな幸運が二度続くなんて信じられません。何が悪い事が起きる前兆かと思いました。悪い事はちょくちょく起きてますけど・・・・・・・。
それも兎も角、折角またやって来たのですから家族で三人で飲むことになりましたよ。やはり、父も母も旨い酒だったと思っていたのでしょうね、嬉々としてガラスのお猪口に冷で注ぎました。
そして一献。???、あれあれあれ、あの濃厚な辛味と甘みが無い。正直、味が薄い。私は「やりやがったなぁー」と思いました。これ、他の安酒じゃないかと。
私も「十四代 角新本丸」の空瓶に他の安酒入れようとした男です。直ぐにピンと来ました。そして直ぐ電話しましたよ、弟に。怒り心頭で。
そしたら弟曰く「そんな馬鹿げた事などしていない。俺が日本酒駄目なの判っているだろ。チョット飲んだがやっぱり飲めなかった。だからそっちにまた持っていったんだ」とのたまいます。
うーん、弟は私と違ってそんな馬鹿げた悪戯する男では無いです。っと言う事は、賞味期限が過ぎて大幅に味が落ちたと言うことなんでしょう。
それにしても凄い味の落ち様です。ハッキリ言って不味いです。炭酸の抜けたサイダーを更に薄めたような、何とも形容し難い味です。
これって最早日本酒って言わないのではないか。そう思うほど美味しく無かったです。会津の980円の酒の方が断然旨いです。目が点になりましたよ、ホントに。
それでも23550円の酒です。飲みましたよ、怒りながら。
日本酒飲めないのなら、最初から二本とも持ってくればいいのに。4ヶ月も過ぎて持ってくるなんて、何考えているんだと思いましたね。
それにしても飲んでて空しくなりました。何か倍返しで損した様な気持ちです。
私の金銭感覚では飲める酒では有ませんが、やっぱり身分相応の生活じゃないと心身共に健康な生活ってできないって事なのでしょうね。
もう「十四代 角新本丸」が飲めなくても全然悲しく有りません。私には会津の980円で十分ですから。
ではでは。