「仙台人が通った後は、ペンペン草も生えるはせぬ」。これ、昔から東北で伝わっている諺です。仙台人は東北の他県ではかなり嫌われているのです。
実は私の弟の結婚も相手の母親に反対されていました。「仙台人とだけは結婚するな」と言って。仙台人だからだと言ってあんまりな言われ方ですが、仙台で産まれた弟と私は全然性格が違います。
陰と陽、静と動。私が陰であり静となりますが、弟は押しが強い。私は押してまで自分を押し付けたくないと考えます。この違いが仙台人と福島人である私との違いのように思います。
だからと言って福島県人は商売が下手と言う訳ではありません。仙台のロードサイドを見れば分かりますが、ゼビオグループ、ヨークベニマル、会津っぽ、ガリバー等々、福島資本の会社が結構な割合で牛耳ってます。仙台の老舗グループを淘汰し発展したのです。
商売の緻密さでは福島県人の方が断線上だと思います。そしてお互いに助け合うと言う考え方がある。簡単に言うと損しない程度で仕事を回し合う風習があるのですが、これが結構利益に繋がります。
例えは私の親父は宮城県の福島県人会に所属してますが、福島県人同士で助け合いしてます。商売を回し合っているのです。それが福島県人なのです。
これが仙台人だと話が変わってきます。知り合いが仕事を回してくると、それに乗っかります。断らないと分かったら上乗せと言うか、割り増し価格を出してくるのです。
この感覚、私には判りません。何でこんなに狡いのかと思います。
例えば業務用エアコンの取り付け代(エアコン代を含まず)。吊り下げ式のエアコンを取り付ける場合、東京では大抵8万円程度です。これが仙台だと数十万円に跳ね上がります。一番高いところで42万円を提示されたりします。8万円でも十分な利益が出るのに、とんでも無い価格を吹っかけてきます。恐ろしいです。
多分、商談が東京より少ないから一件で利益をせしめようとの考えがあると思うのですが、いくらなんでも非常識だと思います。
実は困り果てて弟の先輩の業者に頼んだ事があります。損しない程度でお願いしますと言って。結果、言ってきた値段は20万円。17万円で買ったエアコンの取り付けが20万円なんてありえませんよ。
「お金がないから」と言って断ったら、「じゃ15万円でやってやる」と言って来ました。それでも東京価格より7万円も高い。最終的には13万円まで下がりましたが、こんな人間と付き合いたくないと思いましたので断りました。新品のエアコン、倉庫に眠ったままになってますわ。
今の仙台、住宅関連の職人は強気になってます。震災、東京オリンピック、福島の放射能で人手が足りない。だから料金も鰻の登りです。馬鹿げた価格を提示してきます。別に忙しい訳でも無い業者もです。呆れてものが言えませんわ。
それで私も全然復興が進めないでいるのですが、ホント、困ったもんです。いやいやいやいやですわ。
続く。