諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

消えたボス猫。その3

2016年03月23日 00時04分48秒 | 動物

続きです。何時もながら前置きが長いですが、そろそろ本題に入ります。

私が猫に餌やりを始めて一番印象に残っているのが、今回のお題のボス猫です。私はそのままボス猫と呼んでいました。

このボス猫ですが黒虎毛と言うのでしょうか、ドラ猫と言うのでしょうか、黒っぽい虎模様の毛色の猫です。私的には猫で一番怖そうなヤツです。

しかもコイツ、野良猫としては大変馬鹿デカイ。5~6キロはあるんじゃないでしょうか。何を喰っているのか知りませんが、今来ているオレオよりも三周りはデカイです。だからボス猫と名付けました。

このボス猫も私の姿を見つけると寄って来ます。ても今までの猫と違うのはシャァーと威嚇の声を出して寄って来るんです。

今までのヤツはおっかなびっくりビクビクしながら猫撫で声で寄って来るのに、こいつは何時もシャァーですからね。何様なんだお前はと思いましたよ。

ボス猫はシェァー(こら、俺様がやってきたぞ、この野郎)、ジャァー(早く餌を出せ、この野郎)、シャァー(また安い乾き餌か、この野郎)、シャァー(たまにはカルカン出しやがれ、この野郎)と私を威嚇します。

私もミャァー(何だその態度は)、フゥー(それが餌をねだる態度か)、シャーァー(ヤル気かこの野郎)、ピャーッ(怖いぃぃぃー)と対応。暫し睨み合いです。

でもまあ、私も人間です。こんな脅し猫に付き合ってられません。適当に餌を何時もの場所に置いてそのままにしてました。餌を喰っている時に撫でたりしたら確実にかっちゃいたり、噛み付いたりするヤツですから。本当にコイツは可愛げが無かった。歴代の猫でもワースト1のヤツでしたわ。

暫くこのボス猫が私の店に来ていましたが、その後、似ても似つかない子猫を連れてくるようになりました。オレです。そしてオレが育ちボス猫は去って行きました。

私はホッとしましたよ。あの危険なボスと顔を合わせなくて済むようになって。しかもオレは餌を食べてる時に撫でても嫌がりません。そのうち会いに来て直ぐに触っても喜んでいるようです。可愛いヤツなのです。ボス猫とはエライ違いです。ボス猫がいなくなって良かったと思いましたよ。

そしてそれから数ヵ月後の夜。複数の動物が私の店の前で争っている声を聞きました。犬の声に似いているが犬ではない。犬よりも甲高い鳴き声です。殺し合っているような獰猛な声です。私は直ぐに店から出て、争っている動物に向かって行きました。

複数の動物は私に気付き三方に散った。しかし、一匹だけ残っている。それはボス猫でした。

そして三方に散った動物を見た。その動物は妖怪であり雷獣とも言われていたヤツです。そうですハクビシンです。ボス猫は三匹のハクビシンと戦っていたのです。

ハクビシンは尻尾を入れたら1メートル位の大きさです。ボス猫よりもデカイ。しかも相手は三匹。ボス猫は怪我をしている様です。

本来ならいくらボス猫と言えどもハクビシンには立ち向かっていかないと思います。私だって怖いですから。しかしボス猫は立ち向かって行った。大したヤツです。

私は三方のハクビシンに対して追っかけるそぶりをしました。それでハクビシンは逃げて行きました。

私はボス猫に近づきました。ボス猫は噛み付かれた様です。後ろ足がびっこを引いています。大分やられたみたいです。

ボス猫は私が来るのを確認。後ろ足を庇いながらゆっくりと歩いて去って行きました。それ以降、ボス猫の姿は見ていません。

ハクビシンは宮城県で大発生しているみたいです。神社仏閣に住み着いて糞だらけにしていると聞いています。そして噛まれると病原菌を移されます。大変危険な動物です。ボス猫は大丈夫なのか。

この話、もう7年以上前の話です。野良猫の寿命は5年程度と言われてますから、もうボス猫は生きていないと思います。その子供のオレも多分亡くなっているでしょう。野良猫の一生は過酷だと思います。

だからこそ安い餌くらいくれてやろうと思ったのですが、代々の猫たちは子供に餌場を譲って去って行った。猫は死期を悟ると去って行くらしいですが、覚悟して去って行ったのでしょうか。

考えてみたらボス猫が再三私を威嚇したのは、自分より子供のオレを可愛がって貰いたかったからではないか。そして三匹のハクビシンに立ち向かったのもこの土地をハクビシンから守る為。子供のオレを守る為だったのではないか。

そう考えるとあのボス猫は立派な奴だったのかも。いやいや、猫がそこまで考えるだろうか。否、あれ以来ハクビシンは居なくなった。ボス猫が追い払ったのは間違いない。

ハクビシンは繫殖力の強い動物です。ハクビシンがあれ以来出なくなったのはボス猫が戦ったから。アイツは子供の為にこの土地を守ったのはないか。そう考えるとアイツは立派な奴だった。カルカンも食べさせてやってればと思いますわ。

動物を人間のエゴで畜生と言いますが、畜生でも魂は人間を超える者がいる。畜生でも学ぶべきところがあると思います。「一寸の虫にも五分の魂」と言いますが、魂だけは動物であっても尊重せねばなりませんね。

私が飼っていたヨークシャテリアも私より魂は上の部分がありました。私も見習いたいと思います。これ、笑い話じゃないです。重要な事だと思いますよ。

 

ではでは。

 

 

 

コメント (8)
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