続きますね。
またまた話を木花咲耶姫に戻します。
神道の神々は自らが罪を犯します。そして罰を受ける。最悪死ぬ。その法則で考えると木花咲耶姫の子は国津神の子です。ニニギ命と結婚する前だから不倫と言えるかは判らないが、不義の子を身籠ったと私は考えます。だから火の中で子供を産むと言う受難を身に課したのではないでしょうか。
でも何の為にこんな話を記紀に盛り込めたのか。これは突飛な考えかも知れないが、天孫族である天皇家が大陸から渡って来た侵略者として追究・迫害を受けた時、実は元々日本にいた地主神である国津神の血筋であると弁解する為かね知れんですねぇー。
勿論、そんな事が知れ渡ったらデメリットも有る。だからこそ誰の子は暈してグレーな内容にしたのではないか。
完璧な国津神としちゃったら、国教である仏教で既に国津神を卑下する存在に落としているから問題になる。天皇家の血筋は悪神であり妖怪となったら大変困る。
しかし地主神である国津神に対する民の信仰は根強い。時代が変われば天皇家は存亡の危機を迎えてしまう。これは苦肉の策なのかも知れませんね。
それでは木花咲耶姫は誰の子供を産んだのか。
子らの名は海幸彦こと火照命、火スセリ命、そして山幸彦こと彦火々出見命です。稲穂が燃えるように実ったとする意味ともいわれていますが、火事になっている室で出産した神々だから「火」の字が付いているのでしょうね。っと言う事はこの三神は皆火神とも言える。火の神と言えば母のイザナミ命を焼き殺したカグツチ神。国津神ですね。
そして海幸彦と山幸彦。海と山は綿津見神と大山祇神に繋がる。やっぱり国津神と考えられる。そしてその父親は木花咲耶姫の近親者。
私は「手長=瀬織津姫」と考えていますが、もし木花咲耶姫が噂どおり瀬織津姫と同神であるなら、海幸彦・山幸彦らの父親は足長こと足名稚命になるのではないでしょうか。
更に残りの4人の男神も怪しいですね。天之狭土神、天之狭霧神、天之闇戸神、大戸惑子神。狭土、狭霧、闇、惑。全部悪い意味の名前です。全部疑惑を感じさせます。闇戸と大戸は境界線を表します。あの世とこの世の境界線と考えれば瀬織津姫と重なる。
木花は梅もそうですが、やはり桜がピッタリ来る。桜も死体が埋まっていると言う話からあの世とこの世の境界線をイメージさせる。
以上の理由から全部同神かも知れませんが、木花咲耶姫の男兄弟が怪しいと思われます。
さらに突き詰めて言えば海幸彦・山幸彦の「彦」は太陽の子である「日子」から来ている。そしてお手長様は猿田彦命。同じ「彦」が付く。つまり猿田彦神の子なのではないかと思えます。殆どこじつけですけど。
ではでは。