またまた占いのカテゴリーで話をします。私の痛恨の出来事をです。
当時の私は29歳。建設関係の業界紙で記者なんぞをやっておりやした。その頃には既に私の姓名判断は結構完成しつつありました。画数よりも文字の本来の意味を重視した姓名判断をです。街角の占い師よりまともなアドバイスくらいは出来ると思っていました。
っとは言っても私の姓名判断は救いが無いのですよ。根が正直な性質なもんで。
例えば「清水さんは不幸の代名詞の苗字」と清水さんに向かって平気でではないのですが、フォーローは出来ないのでそのまま言ったりとか。
実際、二人の女性の清水さんに「結婚は難しいです。結婚出来ても良くて離婚、悪くて死別です」とか、すまない、すまないと思いながら語りもしました。大変残念ながら私の占いは当たってしまい、二人の清水さんは共に現在独身です。既に50歳代に突入しちゃっています。
そう言う私も独身。やっぱり水に関わる姓は皆流れやすいのです。結婚も成功も人生も。そして命も。
建設業界紙は女の子の記者が結構多くいまして、私が姓名判断が出来ると言う事で嬉々として占ってと言われ全員の運勢を見ました。結果、全員悪い名前でした。
うーん、困りました。どうしたら良いだろう。そのまま言っちゃおうか。いゃーやっぱり正直に言った方が本人の為だ。私なら正直に本当の事を言って欲しい。皆もそうだろう。
そう決意してバッサリと言っちゃいました。結果、「当たっている」とは言われましたが、皆にシンミリとされちゃいましたね。
例えは「親が若くして亡くなっている」、「家族が仲が悪い」、「浪費癖がある」、「仕事運が悪い」等々言っちゃいました。酷だと思いながら・・・・・・・。
その業界紙ですが、一年で休刊しちゃいましたので全員が解雇となりました。当たっちゃいました。
先生を辞めて記者になった女の子に対しても「何をやっても駄目」と言ったら、「女子高の先生をしていたが、生徒にハサミを投げ付けられたのを機に辞めた」と申しました。酷く落ちんでいましたわ。
また父親が化粧品の業界紙を経営していた当時33歳の女性記者に対しても「家庭運が悪い。結婚しても上手くいかない」と言ったら、「父親が若くして亡くなり負債を抱え、年下の旦那とも家庭内別居だ」と申しました。やっちゃいましたわ。
流石に私もここまで不幸な人達だったのかと驚いちゃいまして、「40歳以降は平穏な生活になるだろう」と大噓をついたり、「所詮占いだから、当たるも八卦、当たらぬも八卦。気にしないで。名前を変えたら運気も向上するから・・・・・」等々、差し障りの無い様にフォローに務めました。「結婚したら姓も変わるから大丈夫ですよぉー・・・・・・」とか言ったりして。
やっぱり不吉な事を言うのは辛いです。幸せに成るようにアドバイスしたい。でも姓名判断はクイックに運気が判る。フォロー出来ないのです。「名前を変えろ」としかアドバイス出来ない。それが大変辛いですね。
中でも凄まじく名前が悪い女の子がいました。当時27歳で新婚です。実家は名古屋の大地主。大変な資産家です。数年後は夫を連れて実家に帰ると申しておりました。
この女性はバリバリのキャリアウーマンと言った感じです。何時もキュロットスカートを履いてました。ボーイッシュで元気でハキハキしてます。カッコいい女性でした。
この女性は0画が二つありました。他の画数も凶数だらけです。一度は成功しても全てゼロに戻る。命の危険も有る。かなりの凶名です。これは不味いと思いましたわ。
私は熟考して「占いなんてこんなもの信じちゃ駄目。解散!!」と言い放ち席を立ちましたら、私の腕を掴みます。そして「悪くても良いので正直に言って」と言うのです。
この女性の姓は旦那の姓ではなく本姓です。旦那は名古屋に帰ったら婿に入る。だから本姓のままだったのです。
男が婿に入る。これは大凶です。男の祖先が怒り心頭となり霊障を起こします。甘い考えで婿入りしちゃ駄目です。平に平に男の先祖に平謝りして許しを請うても中々許されない。先祖を敵に回す行為なのです。これは更に条件が悪くなります。こりゃ参った。
私は「婿入りは不味い。旦那の家に入るべきだよ。何とかならないの?」と聞きます。
彼女は「家の資産は私が継ぐし、夫もそれを望んでいるの。全然問題ないんです」とのたまいました。そう言う意味じゃないのに。
私はまたまた熟考してふざけてスマイルで「達者でな!!」と言い放ち席を立とうとしましたが、またまた腕を掴まれます。「正直に言って欲しい」。キリッとした表情で懇願されます。私は正直に話し始めました。
「画数か全部凶数。特に大凶の0画が二つもある。これは不味い。必ず幸せを掴むがそれは一瞬でしかない。無に返ってしまう。周りの人にも負を与えてしまう。私だったら早急に改名する。旦那が婿入りするのも不味い。旦那の祖先を怒らせている。先祖の助けが得られない。何とか婿入りは止められないの」。
彼女は思案にくれています。私は改名しろ、婿入りは止めよとしか言えません。それしか言えんのです。彼女が決断しなければ解決できないのです。
彼女は神妙な表情をしています。私は「姓名判断は統計学でもあるが所詮占い。外れる場合もしょっちゅうある。そんなに気にしなくても良いんじゃないの」と慰めるしか無かったです。
その数ヶ月後、彼女は何と妊娠しました。大変喜んでいました。私は「来たぁー。これは不味い事になるかも」と思いました。
彼女は出産ギリギリまで働く意向です。私は「早く退職して安静にすべきだ。お金に困っている訳ではないのだし・・・」とは思いましたが、流石にそんな事は言えません。大丈夫かなぁーと思うだけでした。
そして大変残念ながら彼女は流産と相成り、そのショックで母親に連れられ退職。実家の名古屋に帰って行きました。私は彼女を占ったの後悔しました。プレッシャーを掛けたかも知れない。知らなかった方が良い部分が少なからず有ったと思いますので。
0画は全てを無にする画数です。無は有を生みまた無に戻す。そして身近の者へも影響を及ぼす。故に私はお腹の子供が心配でした。
所詮、姓名判断は占いです。絶対当たる訳ではない。でも指標にはなると思うのです。でも信じないのであればどうしようもない。これはもうどうしようも無いです。これが占いの限界です。信じる信じないはその人の考えですから。
私は面と向かって人を占うのは辛いので止めています。占って恨まれる事も有りますし、本来、占いは神の命により眷属がする仕事ではないかと思うのです。
人を占って眷属にも恨まれる。これは不味い事の様に思えます。だから自分の人生を考慮して面と向かっては占いません。占いは気軽に出来るものではない。神妙な心持で望む。更には神や眷属に許しを請うて臨むべきだと思います。
まぁーこれは、私の考えでしかありませんけど・・・・・・・。
ではでは。