足を引っ張られたか、さしものムーア女史も。
C・L・ムーアは、ファンタジー系のSF小説で知られている。宇宙の無法者ノースウェストスミス・シリーズや、女戦士ジレル・シリーズなどで人気が高く、特に日本では本国アメリカ以上に評価の高い作家でもある。
SF大好きな私は、日本で刊行されたムーア作品は全て読んでいるつもりだが、実際は数点欠けている。欠けているのは全て旦那さんとの共同執筆作品だ。本屋でちょっと立ち読みした時、あまり気が乗らなかったので、無理に買う気持ちになれず、そのうち読めばいいやと、ほおって置いた。
そのうち忘れてしまったが、昨年ムーアを再読した時に思い出し、古本屋を中心に探していた。新宿西口の地下広場での古本市で、たまたま見つけて購入(800円もしたぞ)。ようやく、読んでみたが、残念ながら駄作です。
ムーア女史の配偶者も実はSF作家だそうだが、どうも2流だった様子。単独での作品は、日本では翻訳されていないと思う。読んでみて納得したが、たしかに作家としては力量が低い。
表題の作品なんざ、出だしの展開は悪くない。登場人物も個々にみていけば、なかなか個性的で上手く書けば、面白い作品に仕上がる可能性はあった。
しかし、盛り上がるはずの後半以降に大きく失速。ストーリーに必然性が薄く、何を描きたいのか不鮮明。登場人物の個性は薄まり、魅力は減じるばかり。久々に駄作と断言できる。してみると、10代の頃のちょっと読みの時の悪い印象は正しかった。
多分、プロットはムーア女史で、実際の執筆が夫のほうではないか。早川書房といえば、すぐに廃版にするので悪評が高いが、これは仕方ない。にしても、古本市での値段は高すぎだわさ。
C・L・ムーアは、ファンタジー系のSF小説で知られている。宇宙の無法者ノースウェストスミス・シリーズや、女戦士ジレル・シリーズなどで人気が高く、特に日本では本国アメリカ以上に評価の高い作家でもある。
SF大好きな私は、日本で刊行されたムーア作品は全て読んでいるつもりだが、実際は数点欠けている。欠けているのは全て旦那さんとの共同執筆作品だ。本屋でちょっと立ち読みした時、あまり気が乗らなかったので、無理に買う気持ちになれず、そのうち読めばいいやと、ほおって置いた。
そのうち忘れてしまったが、昨年ムーアを再読した時に思い出し、古本屋を中心に探していた。新宿西口の地下広場での古本市で、たまたま見つけて購入(800円もしたぞ)。ようやく、読んでみたが、残念ながら駄作です。
ムーア女史の配偶者も実はSF作家だそうだが、どうも2流だった様子。単独での作品は、日本では翻訳されていないと思う。読んでみて納得したが、たしかに作家としては力量が低い。
表題の作品なんざ、出だしの展開は悪くない。登場人物も個々にみていけば、なかなか個性的で上手く書けば、面白い作品に仕上がる可能性はあった。
しかし、盛り上がるはずの後半以降に大きく失速。ストーリーに必然性が薄く、何を描きたいのか不鮮明。登場人物の個性は薄まり、魅力は減じるばかり。久々に駄作と断言できる。してみると、10代の頃のちょっと読みの時の悪い印象は正しかった。
多分、プロットはムーア女史で、実際の執筆が夫のほうではないか。早川書房といえば、すぐに廃版にするので悪評が高いが、これは仕方ない。にしても、古本市での値段は高すぎだわさ。