子供の頃はプラモデルが大好きだった。
小学生くらいまでは、単に組み立てるだけでなく、ほかのパーツと組み合わせて改造するのが好きだった。有名な戦艦大和は、私からするといささか不細工に思えた。世界一といわれた砲塔だけをはずして、私の好きな重巡洋艦高雄に取り付けて、これぞ世界最強などと楽しんでいた。
今なら分るが、あのクソ重い戦艦用の砲塔を、巡洋艦に載せればバランスが崩れ、さぞや操艦性の悪い軍艦になったと思う。使用する砲弾だって巨大に過ぎ、装備できる弾数も限られたものになることは必須だと思う。
さすがに中学生になると、その手の子供っぽい改造は止め、その代わりにリアリティを求めるようになった。ところが、これが難しい。プラモデルって奴は、その製造メーカーの技術水準により、精度にかなりの差が出た。
戦車と戦艦が好きだった私にとって、プラモデル・メーカーの二大巨頭が長谷川と田宮だった。この二社のプラモデルは、出来が違った。だからこそ、今でもその名前を覚えている。
表題の本を読むまで知らなかったが、どちらも静岡県で生まれた会社だ。元々は木材加工を主とし、赤石山脈で採取され大井川を流された木材の加工業者としてスタートしたらしい。
今でこそ、プラスチックを使った模型が主流だが、戦後しばらくは木製の模型だった。木材の加工を得意とした田宮が、余業として始めたのが木材模型の製造だった。しかし、その後アメリカよりプラスティック加工の模型が入ってきて、業界に革新が起きた。
見よう見まねでプラモデルを始め、ついには世界屈指のプラモデル・メーカーとして成功している。大人も喜ぶF1のプラモデルから、子供たちに大ブームを巻き起こしたミニ四駆の玩具まで、田宮の名前は燦然と輝く。
その原点は、徹底した現場主義。本物の戦車を求めて戦火のイスラエルに飛び、ソ連製戦車を実際に見に行ったからこそ、T54戦車のプラモデルは生まれた。
キューベルワーゲンや、シューベルワーゲンといった特殊なドイツ製四輪駆動車までも製品化して、世界のプラモデラーから絶賛される。実を言えば、私もこのみょうちくりんなデザインのドイツ製ジープの大ファンだ。
好きだから、面白いからとの想いで作られたプラモデルは、世界中のファンから愛された。この熱い想いがあったからこそ、田宮の模型は出来が良かったのだと、改めて実感させられた。
やっぱり日本は、ものづくりの国だね。魂込めて、良いものを作ることが出来る間は、日本は沈まないと思う。
小学生くらいまでは、単に組み立てるだけでなく、ほかのパーツと組み合わせて改造するのが好きだった。有名な戦艦大和は、私からするといささか不細工に思えた。世界一といわれた砲塔だけをはずして、私の好きな重巡洋艦高雄に取り付けて、これぞ世界最強などと楽しんでいた。
今なら分るが、あのクソ重い戦艦用の砲塔を、巡洋艦に載せればバランスが崩れ、さぞや操艦性の悪い軍艦になったと思う。使用する砲弾だって巨大に過ぎ、装備できる弾数も限られたものになることは必須だと思う。
さすがに中学生になると、その手の子供っぽい改造は止め、その代わりにリアリティを求めるようになった。ところが、これが難しい。プラモデルって奴は、その製造メーカーの技術水準により、精度にかなりの差が出た。
戦車と戦艦が好きだった私にとって、プラモデル・メーカーの二大巨頭が長谷川と田宮だった。この二社のプラモデルは、出来が違った。だからこそ、今でもその名前を覚えている。
表題の本を読むまで知らなかったが、どちらも静岡県で生まれた会社だ。元々は木材加工を主とし、赤石山脈で採取され大井川を流された木材の加工業者としてスタートしたらしい。
今でこそ、プラスチックを使った模型が主流だが、戦後しばらくは木製の模型だった。木材の加工を得意とした田宮が、余業として始めたのが木材模型の製造だった。しかし、その後アメリカよりプラスティック加工の模型が入ってきて、業界に革新が起きた。
見よう見まねでプラモデルを始め、ついには世界屈指のプラモデル・メーカーとして成功している。大人も喜ぶF1のプラモデルから、子供たちに大ブームを巻き起こしたミニ四駆の玩具まで、田宮の名前は燦然と輝く。
その原点は、徹底した現場主義。本物の戦車を求めて戦火のイスラエルに飛び、ソ連製戦車を実際に見に行ったからこそ、T54戦車のプラモデルは生まれた。
キューベルワーゲンや、シューベルワーゲンといった特殊なドイツ製四輪駆動車までも製品化して、世界のプラモデラーから絶賛される。実を言えば、私もこのみょうちくりんなデザインのドイツ製ジープの大ファンだ。
好きだから、面白いからとの想いで作られたプラモデルは、世界中のファンから愛された。この熱い想いがあったからこそ、田宮の模型は出来が良かったのだと、改めて実感させられた。
やっぱり日本は、ものづくりの国だね。魂込めて、良いものを作ることが出来る間は、日本は沈まないと思う。