歌ネタが続きます。
私は高い音域での歌唱力を好みますが、時間的というか量的にはむしろ中音域の声に艶のある歌い手の曲をよく聴いていたのも事実です。代表的なのは中森明菜でしょう。
歌姫という呼称が良く似合いう歌手でした。ただ歌以外の才能というか、社会人としての生き方が不器用過ぎて大成できなかった悲劇の歌姫だと思います。
あくまで素人の見解ですけど、彼女の全盛期は20代前半だったと思います。あの頃の中森明菜のヒット曲は凄かった。「ミ・アモーレ」「北ウィング」「飾りじゃないのよ涙は」などは、今聴いても聞惚れるほどの凄さがある。
しかし私生活での迷走が歌手としての実力に灰を被せた。私は売れなくなった、つまり姿を消してから以降もけっこう彼女を追い続け、30代半ば、40代前半で出したCDも購入している。
たしかに上手いのだろうけど、声にかつての輝きがない。普通の歌手に落ちてしまったというのが私の率直な評価である。カバー曲中心のCDであったのだが、オリジナルとは明らかに異なるアレンジで、それを中森明菜が独特の歌い方でこなしている。
上手いは上手い。しかし20代前半の頃に感じたパワーがない。あの艶やかで、伸びやかで、それでいて影を感じさせる希代の歌姫で在ったころの魅力がなくなっている。
多分、いや若干の希望を込めて言えば、おそらくこの方、もう少し年を経たら再び魅力を取り戻すかもしれない。それを望んでいる私は、今でも復活を期待しているのです。
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