ヌマンタの書斎

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秋の一日 下成佐登子

2019-12-02 11:15:00 | 音楽

歌が上手い歌手は数多いる。

そのなかでも伸びやかなハイトーンの歌唱力を持った歌い手は、案外と少ない気がする。私が十代の頃だと、岩崎宏実、八神純子が双璧だと思う。二人とも、単に高音が伸びやかであるだけでなく、声質に力があり、一度聴いたら忘れられないほどの印象を残す。

もっとも、二人ともビックネームであり、今さら私が語るべきこともない。

今回取り上げたいのは、この二人に次ぐハイトーン・ヴォイスの歌い手だと私が考えている下成佐登子と辛島美登里である。二人とも同い年であり、奇しくも九州出身である。どちらもヤマハのポプコン出身でもある。

一時期、私は辛島のCDを車に常備して、一人でドライブする際には必ず聴いていた。あの伸びやかな高音は癖になる魅力がある。「サイレント・イブ」が有名だが、私が好きなのは「黄昏を追い抜いて」です。ドライブにぴったりの曲だと思っています。

ただ辛島が今でも割と知られているのに対して下成は、知られているとは言い難いのが悔しい。結婚と出産を機に活動を自粛してしまったために、若い世代には無名だし、聴いたことがあるはずの50代以上にも忘れ去られている。

下成佐登子は、最近ローカルで復活したらしいと聞き、ネットで探したらブログで活動再開を告げていた。でもローカルのイベントが多く、まだまだメジャーとは言い難い。

20代になってからメジャーになった辛島と異なり、下成は学生の頃から歌っていた。私は偶然だが、高校生の頃に開催されていたヤマハのポプコンでの上位入賞の大会をラジオで耳にしてファンになった。

最初のデビューアルバムが表題の「秋の一日」だ。レコード屋に予約にいったら、店主に首を傾げられたことは良く覚えている。まだデビュー前後だから仕方ないが、一度聴けば忘れられない歌唱力の持ち主である。

私のこのような高音を得意とする歌手が好きなのは、幼い時はボーイ・ソプラノであったからだ。その頃はそれなりに歌うのは上手かったと思っていた。一応教会の讃美歌隊の子供の部で、ソロを担ったこともある。

ただ声変わりしてからは思いっ切り下手になった。高い音が出ないのに、高い音を出したがるので、聴くに堪えない音痴と化した。ちなみに、ドスを効かした怒声ならば得意である。このあたり脳みそ筋肉が発達する体育会系なので致し方ない。

自分では歌えなくなっても、高音を得意とする歌手が好きなことは変わらずで、学生の頃も好んでそのような歌手を集めたカセットを編集してドライブ中に聴いていた。

ただ自分が思うほどには下成佐登子は人気がなかったかもしれない。特に若い男性受けは良くなかった気がした。反面、女性で音楽にうるさい人には評価が高かった記憶がある。

この秋、PC用の後付スピーカーを買い替えたところ、今まで以上に小さな音でも高音が伸びやかに聴こえる。それではさっさくと、辛島美登里や下成佐登子の曲をユーチューブでを聴きまくっている次第。

秋の夜長に、ハイトーン・ヴォイスの歌声に耳を傾けるのもいいものですよ。

 

 

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