入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

        Ume氏の入笠 「夏」 (30)

2015年08月05日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

        サワギキョウ                                                     Photo by Ume氏

 日が昇り出すと気温はぐんぐん上がる。ついさっきまで長袖でいたのにもう、それを脱いだ。現在6時40分の気温はちょうど20度。朝露が日の光を浴びて蒸発し、朝もやを作るのだろうか。その中から、今朝も小鳥の声がする。
 
 昼、気温は26度まで上がったが風はある。加えて空気が乾燥しているので、木陰に入ればこのくらいの暑さは気にならない。電牧の調子がよくないのでその点検も兼ねて、小入笠まで今日もまた牛の機嫌を伺いにいくことにする。修理の必要があるかも知れないから、できれば電源を切って登りたいのだが、そうしてもし牛が脱柵でもすれば余計困るので、通電したままで行ってみることにした。
 少し汗ばむが、却ってそれが日影や風には気持ちがイイ。この沢を上がっていくと決まって、何年か前に殺処分された先代の種牛「雪豊」や、この森の中で下牧を拒み続け、ついには翌年雪の中で死んだ、気性の激しかった牛のことを思い出す。あのときは2頭が残留し、結局罠を使って捕えたが、1頭は暴れて足を折り放置され、そして死んだ。10日も泊り込んで餌付けに通った沢の様子もすっかり変わってしまい、マルバタケブキだけが繁茂して、黄色い不気味な花を咲かせていた。
 牛たちは今日も小入笠の頂上の日蔭にいた。全頭が変わりないのを確認して、電気牧柵の点検をしながら下りてきた。グリップに亀裂の入った古いペンチでは、案の定、感電した。

 4時を回ればここはもう夕暮れが始まり、1日が終わるような錯覚に陥る。今日の日没は6時49分、だから夕暮れの雰囲気が長く続き、外に出て夕空を眺めながらビールを飲むには絶好の環境だが、生憎また撮影の下見が来ることになっているからそれができない。小入笠の頂上にいた牛たちが下りてきた。北西の方からゴロゴロがして、HALが吠え出した。

 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年の営業」を、また星空に興味のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。

 

 
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