入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

      Ume氏の入笠 「晩夏」 (1)

2015年08月20日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 いつの間にか、あれほどに歌ってくれていたウグイスの声もしなくなった。求愛を重ね、縄張りを主張し合った賑やかだった鳥たちの森は、今は深い霧に包まれてしまって何も聞こえてこない。そういう時期が終わったというのか、それとも、早くも里へ下りてしまったのか。

 一昨日また、鹿とイノシシを対象に伊那猟友会が仕掛けた有害駆除用の罠にクマが掛かった。登ってくる途中で、地方事務所のT氏と出会い、そのことを知った。幸い、というのか、手配が上手くいって、麻酔銃を扱える信大のI先生がすぐに駆けつけたようだ。
 クマは有害獣に指定されていないので、狩猟期間外は「錯誤捕獲」扱いとなり、原則勝手に殺処分することはできない。麻酔銃でいったん眠らせ、”適当な場所”に移し、目が覚めたら唐辛子の成分であるカプサイシンを浴びせて懲らしめとし、放獣する。これを学習放獣と呼ぶがその際、捕獲の記録が分かるタグも付ける。
 これで一件落着・無事終了ならよいが、さてそうだろうか。
 まず今回は麻酔銃を取り扱える者が現場へ急行できたからよいが、罠を繋いでいる4ミリのワイヤーではクマの力で切れてしまう恐れ、可能性がある。また、スプリングの力で締め付けている罠を爪で開けてしまった例も過去にある。
 次に、クマの活動範囲は怖ろしく広いので、学習放獣に相応しい場所などなかなかあるとは思えない。この近くで捕獲されたクマが、付けていたタグから4カ月前に長野県北部の大町ですでに捕獲され、学習放獣されたクマだったという話を耳にしたこともある。
 もう一つ、クマの生息頭数の推計は信頼できるのかという点である。行政としては当然この数字を基に、上記のようなクマ対策をとっているのだろうが、鹿の例で見られるようなことが起こらないか、或は逆にたった3カ月の猟期でクマの頭数激減などという懸念も、なしとは言えそうもない。
 クマの被害は大騒ぎされる割合に、死亡事故にまで至るような大事なケースは稀で、それに比べたらむしろ,毒キノコによる被害の方がよほど深刻だと、クマ対策員のG氏は言う。
 そのキノコの季節が、もうすぐ来る。

 以上のようなことを一昨日ブログでアップしたようとしたら、何故か文章は落ちてしまった。いまだ原因不明。
 かんださん、約束どうりコメントありがとうございました。SRIさん、葉書落手しました。多謝。今度は間違えずにおいでください。SUGIさん久しぶり。伊那側の二つの古道、「石堂越え」と「法華道」を結ぶような山道が目下の関心事です。

 秋の予約も頂くようになりました。入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27の営業」を、また星に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。
 
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