入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     「秋」 (3)

2015年08月22日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                                                  Photo by Ms. R.F

北原のお師匠が「今年最後のハナビラタケ」を採るのだと言ってやってきた。先日の「法華道」の登り口にその碑を建立したときに会って以来だ。このブログのたまに載せる牛の写真がお気に入りのようで、「牛はかわいいもんだな」と、いつもと同じことをつぶやき、去っていった。キノコ採りを終えたら今日も、本家・御所平峠から法華道の草刈りをすると相変わらず元気で、忙しい(不肖の弟子としてはここらあたりは敬語表現にしたいところだが、師は嫌う)。
 
 ならば今日の2枚、とっておきとの貴重な写真を師に献呈させていただく。
 今ではこういう光景を目にすることもなくなって久しいが、ご存知「貴婦人の丘」でくつろぐ牛たち。風の通りがよく、牛にとってもお気に入りの場所だった。ここからの中央アルプスと北アルプスの四季を通じた眺め、また息を飲むほどの美しい夕焼けにも、牛の鷹揚、自在な姿がよく合った。


     ウムー、この写真では息は飲めないか

 それならば、どうだぁーつ!

                                                  Photo by Ms. R.F

 在りし日の初代「マキ男」、変じて「マッキー」、本名「雪豊」の雄姿。こんな顔をしているが性格は割合おとなしく、よく協力してくれた。マッキーを誘導できれば数十頭の牛が、この唯一の黒毛和牛の雄牛に従った。本業の種付けも、成功率は9割を立派にこなした。ただ惜しむらくは、マッキーの宿した子は小柄で、出産には適していたが、それを肉牛に育てる肥育家の間では必ずしも良い評価は得られなかった。
 酪農家は無事に出産さえすればそれで搾乳が約束されるから子牛は小さくても構わない。むしろその方が母体の負担が少ない(ただし、売値は落ちる)。一方、その子を仕入れて大きく育てたい肥育家にとっては、最初から子牛が小さければ肉牛としての将来に期待が持てず、育て甲斐もない。ということで、両立は難しい。
 マッキーの姿がこの牧場から消えて、早くも3年になる。この仕事をするようになった9年前にはすでに、マッキーはいた。そのころは、この牧場にも200頭近い牛が放牧されていたが、トップの写真はそのころのものだろうか。

 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27の営業」を、また星に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。
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