入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

         「夏」 (31)

2015年08月14日 | 牧場その日その時


 朝5時の段階では青い空が見えていたのに、今ではまた陰鬱な雲とそれを突き破ろうとする太陽がせめぎ合っている。午前6時50分。
 Ume氏によれば昨夜は夜中の2時半ごろから星が見え出し、待望のペルセウス座流星群もそこそこの数を観測することができたという。「山の人」になるとどうしても朝が早く、昨夜のような天気ではとても無理して起きている気にはならなかったが、山小屋にいたかんと・TBI組の4名、H高校のY先生率いる9名も、どうやら流星を眺めることができたようで、まずはよかった。他のキャンパーの中にも、この流星観測をした人たちがいたようだ。



 最近は、朝や夜のことばかりを取り上げてきたような気がする。たまには真昼の牧場のことにも少しは触れようとしたのが、今日の写真。牧区の入れ換えをしてから、給塩を兼ねて様子を見にいったら、第1牧区の牛たちは全頭揃って一番西側にある「舞台」にいた。ここには塩鉢があるので、いつもの場所まで誘導するのを止め、笛を吹き、大きな声で呼んでみた。すでにこちらの姿を見て、給塩を期待していたのだろう、反芻を中途にしてぞろぞろとやってきた。ところが、いつも一緒にいる牛たちの間にも微妙な力関係があって、特に和牛とホルスタイン牛では圧倒的に和牛の方が主導権を持っている。
 ご覧のように塩鉢を3頭の和牛が独占して、ホルスタイン牛を寄せ付けない。ミズナラの大木の背後から恨めしそうに眺めているだけのホルスタイン牛が、哀れであり、また滑稽でもある。このいつも行動を共にしている牛たちの、不思議な仲間意識というものを考える。

 ”時代遅れの山小屋”やキャンプ場にも、懐かしい顔や、新しい顔がやってきて、もうすぐ夏は終わる。今日の夕暮れの空には、気の早い秋の雲が出ている。やがてそれが煌めく星座の海に代わるころ、今夜の主役の登場である。ペルセウス座流星群が次々と、大きな夜空を光芒となって横切る、大宇宙ショウーが始まるだろう。
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