入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     Ume氏の入笠 「晩夏」 (2)

2015年08月21日 | 牧場その日その時

Photo by Ume氏
 
 牛の牧区替えを控え、この牧場では一番広い第3牧区をさらに東西に分けるため、電気牧柵の立ち上げをやっている。単調で根気の要る仕事だが、こういう作業も今では以前ほど嫌ではなくなった。むしろ深い霧の中で、広い草原のど真ん中に一人で働いているのは、今日のUme氏のPHのトンボにも通ずるような、なかなかいい気分だ。
 妙なところでこだわりが出て、遠くから見たら牧柵が綺麗な直線になっていないのが気に入らず、折角打ち込んだ支柱を昨日は何本も抜いて打ち直した。その支柱に碍子(がいし)を付けた上で、上下2本のアルミ線を張ってゆき、張り終えたら6000ボルト前後の電流を流すわけだが、この2本のアルミ線の間隔にも固執してしまう。そうやって自分の好みや、やり方で完成した電気牧柵を、今度はただ一人で眺めて悦に入ったり、満足感に浸るのである。誰かが見るわけではない。苦労の報酬は大いなる自己満足を伴う達成感であり、農作業とはそういうものかも知れないとこのごろ思うようになった。
 細かい霧雨が降っていたが、それほどそれが気になるということはなかった。ふと我に返り、それまで考えるともなく考えていたことを中断して、仕事の進捗具合を眺めては納得して、再び同じ作業を続けていく。そのときにはもう、さっきまでとはまったく別なことを考えたり、思い出したりしている自分がいて、それもまたいい。昨年はこの牧区には牛を出せなかったから久しく来なかった場所もあり、それで次から次へと懐かしい記憶を甦らせてくれる。
 電気牧柵といえば、先日不幸な事故が起きてしまったが、ここで使用している電牧は当然ながら電流をパルス変調して送っている。それでも、感電すると全身の筋肉が一瞬締め付けられ、かなりのショックがある。

 「海のおうち山のおうち」のChiyさん、援護射撃ありがとうございました。Toshy殿の体調はよくなりましたか。今夏は会えなかったですね。ブログは楽しく拝見しているので、そちらの様子はよく分かってます。「ばばあ」は思い切りましたね。やまださん、会えば思い出すでしょう。イワアナとビールですか、クク、そんなことがあった気もします。かんとさん、天体写真ありがとうございます。ただ、10にしたら、Gmailが開けなくなってしまい弱っています。なんとかします。
 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27の営業」を、また星に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。

 


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