入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     「冬」 (9)

2015年12月07日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 今朝はいつもより1時間ほど早く来た。 昨日の日没直前、実験場所の近くで鹿2群、軽17頭を確認できたからだ。大きな群れは12頭で、丘の左手の平地にたむろしていた。思いがけない場所で、思いがけない数の鹿を見て、迷った。
 いつものように誘引場所の餌に蓋をしに行くとなると、鹿のいる場所の横を通過しなければならず、そうすることは当然、折角集まっていた鹿を追い立ててしまうことになる。あれだけの頭数を明るいうちに視認できたのは、この実験を始めてから25日が経つが初めてのことで、そのままそっとしておいた方がいいという考え方もある。
 しかし結局そうしなかった。あの段階で勝手に自分の考えを入れて、要求されている作業を中止することはよくないと考え直したのだ。もちろん、誰かいればそういうことを具申したかもしれない。しかしただ、誘引用の餌を一晩中鹿の自由にさせてしまってもよいかどうかは、翌日のことを考えると、誰にとっても難しい判断ではあるだろう。
 鹿は鋭い警戒音を上げて、一斉に逃げた。少し行くと、丘の裏手の一番低い所にも別に5頭の群れがいて、この鹿たちも森の中へ走り去り、たちまちのうちに姿を消してしまった。
 ここに来て感じていることだが、どうもヘイキューブや鉱塩の鹿に対する誘引の効果が落ちているような気がする。必ずしも鹿は、それらに吊られて出てきているようには見えないし、夜間に誘(おび)き寄せ用に残したヘイキューブは、最近はそのままになっている。今朝は新たに牧場で使っている塩をヘイキューブの上に撒き、さらにその一部に醤油をかけてきたが、効果のほどは保証の限りではない。
 幾つかあるこの実験の目的の中で、何が最も重要視されているのかは今一つ分からないが、どうも早急に、というよりか今日中にもう一カ所、誘引場所を設けた方がよさそうな気がする。候補地ならある。今からでは、鹿を爆音機に馴化させるという実験は無理だが、それをを省けば、明日にでも狙撃は可能となる。

 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年度冬季営業」を、また天体観測に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。
 
 
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