入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     「冬」 (20)

2015年12月23日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 大した用事ではなかったが昨日、入笠に上がった。天気は快晴、前夜降った雪が融けずに木々を白く、美しく飾っていた。
 写真は大沢山の西斜面を撮ったものだが、この左手上部には約20頭位の鹿の群れがいて、雪の下の牧草を掘り起こし食べている姿が見えた。つい10日ばかり前、県の企画で射手を務めたM氏の放った2発のライフル弾は、この鹿たちには何も教えなかったのだろうか。
 来る途中でも2頭の鹿が、かなり急なクマ笹の斜面を下っていく姿を目撃した。この鹿たちは、こちらに気付くと即座に不安定な下降を中止して、斜面を横切るように逃げていった。とっさの行動ではあろうが、その判断力の的確さに感心した。そのまま下方へ逃げれば鹿といえども、恐らくもんどりをうって転落しただろうから。
 人もいろいろだが、鹿もいろいろだと改めて感じ入った。

 初めての試みとして越年営業を考えたが、恥ずかしながら申込者は、ゼロ(苦笑)。ウーン、まあ、仕方ない。雪さえ積もればT夫妻や猟師のG君も来るだろうが、しんみり一人(ひとり)で年を越すのも悪くはないと考え直した。
 この地方は、年越しに盛大な料理を用意するのが慣習だが、入笠ではあまりそんなことまでしたくない。よって、鮭も鰤も買わない。餅や雑煮も要らない。昨年は8時半には酔いつぶれて寝た。その前の年は両親先祖の墓に額ずき、それから二年参りに行けば、わが産土神社はもう後片付けの人が帰りかけていた。若かったころは、山かスキーで正月家なぞにはいなかった。時々思う。文化だ伝統だと言い立てたい方だが、こんなことではまずくはないかと。
 「いやいや大丈夫だ、入笠の清澄な大気を胸いっぱいに吸い込み、深い森の中の張りつめた寒気の中を行けば、輝かしい新年が向こうから声をかけてやってくる、心配ない」と天の声。クク。

 しつっこく、入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年度冬季営業」を、また天体観測に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。
コメント
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