入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’17年「夏」 (29)

2017年08月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 またおかしな天気になってきた。悪天を嫌って予定を変更した人もいれば、それでも朝早くから来て、すでに設営を終えた人もいる。渋滞に巻き込まれながら耐えて、こっちへ向かっていると連絡してきたI君夫婦は、まだ到着してない。

 きょうは「山の日」だという。そのことについて、特段に何か言うことは控える。都会に暮らす多くの人たちが、その機会に自然と交じり合えるなら、山でも海でも、川でも結構ではないか。
 ところで最近浅間山では、最新の通信機器が設置され、それを使えば登山者の位置情報や行動の経路が分かり、万一の場合は、有力な情報源になるという。ために多くの山岳で、そうした機器の導入が検討されているという。
 それにつけて思うのは、山は安全でなければならないのか、という疑問である。安全な登山が叫ばれ、何かあればすぐ携帯電話で救援を要請し、学校登山には山案内人まで雇うことが当たり前のご時世になっている。
 しかし、そうした努力をいくら続けても、限界はある。それに、山は日常の安全が保障されていないから、人を惹き付けるという部分もある。困難や危険は前提であるだけでなく、魅力でもあるのだ。いくら事故原因を分析し、安全を喚起しようとしても、依然として山は人を拒否する。登山の中には安全に背を向け、危険な高所を目指したり、その結果、一流と言われた登山家の半数くらいが山で生命を落とした時代もあったのだ。
 山に夢中になっていたときは、愚かにも、山で死んでも「仕方ない」と考えていた。それが、大したこともできずに年月が過ぎて、年を取り、今はこうして山の牧場の管理人となって安穏をを貪っている。ただ今でも、山は安全ではないが、そうしておけばいい、というひねくれた考えは消えないのだが。
 

 8月中は、キャンプの場合も、予約をお願い致します。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。
 
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