よくここを訪れた人から「牧場に来ても牛がいない」と言われた。特に小さな子供に見せてやりたいとやって来た親御さんからは、抗議の口調で言われたりもした。そこで今年は中間検査の後も、種牛と10頭ばかりの牛を大型囲い罠の中に入れておいたら、案の定好評だった。
これは入牧頭数が少ないからできたことで、もっと増えれば10日以上もこのフェンスの中に置いておくことはできない。それでも、妊娠検査で陽性の牛を、今年のように10頭くらいならしばらく置いておくことも可能だろう。
キャンプ場の最盛期もどうやら過ぎたので、牛をもっと広い第4牧区に移すことにした。そのため、その前に牧柵、特に電気牧柵の点検と補修のため、小入笠まで登った。
いつもながら、牧柵伝いに登っていくとき目に入ってくるこの辺りの景色がまた格別に良くて、急登にも耐えることができた。晴れていれば中央アルプスの山並み、それに御嶽山や乗鞍も見ることができるが、きょうは厚い雲に遮られていた。
電気牧柵は3か所、不良個所を発見。原因を作ったのは、鹿である。春先、この周辺を根城にしていた20頭ほどの群は捕獲したはずだが、新しい群れが代わって来たのか。下では盛んに鹿が減ったと言ってるようだが、さてどうだろう。牛が下りる10月半ばから、安気を決めている鹿との闘いを再開するつもりだ。
それにしても、これを書いていて思ったことだが、中間検査は今月10日のことだから、あれからわずか11日しか経っていないということになる。まったくの驚きだが、それでけ忙しかったということだろう。
京都から馴染みのKさん夫婦が登場。昨夜は種平小屋、今夜はここの山小屋。守屋山に登ってきたとか。K氏は早くも飲み始めた。
キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」と「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。