山の夜は早く、昨夜は8時半ごろに酔いつぶれて寝た。夜中に何度か森の中から聞こえてくる異様な声や、物音に目を覚ましたが起床は6時ごろと、惰眠を貪るだけむさぼったことになる。
早朝、第1牧区に上ると、快晴とまではいかなかったが、濁りのない青い秋空が中空に広がっていた。季節が空を少しづつ深く、広くしていくのを眺めながら、牛たちを呼んで塩を与えた。今年は入牧以来雨ばかりが降ったせいで、牛の調教がいつものようにできなかったが、今朝は塩場の近くの放牧地にいたので全頭が、笛と呼び声に合わせて草の斜面を登ってきた。
昨日は、はしなくも老人の痩躯を晒してしまった。というか、精一杯苦労して撮ったのがあんなもの。実際に入ってみて、いろいろ気付くこともあった。きょうからJALNECを率いるT山氏がやってくるので、朝から懇切丁寧に風呂の掃除をして、新しい水を張っておいた。
いつもならこのグループと、もうひとグループIBSが翌週に来て牧場の夏は閉幕する。しかし、今年は夏が来なかった分、秋の先駆けの役を彼らに担ってもらうことにする。
それにしても木々の葉を揺らす風は、紛う方ない秋のそれだ。夜空ではなく、引き込まれるような青い空を見上げながら、億光年の「無窮の遠(おち)」を想像している。
未練はないのに昨日は、タイトルが夏に戻ってしまった。
秋到来。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」と「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。