入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’21年「冬」(45)

2022年03月03日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 ゴミを出そうと外へ出たら、青空に眩いばかりの朝の光が満ちていた。雲もない。今まで燻っていた落ち葉焚きの枯葉が一気に燃えだしたようなもので、これで、上に行くしかないと決めた。実は昨日、1軒だけ心当たりの運動具店へ行ってみたが、やはり目当ての品はなかった。その結果をもって、今回の入笠行は中止と決めたはずだったのに、まるで誰かに急かされるように支度をして家を出た。

 さあそれからのことは、いつものようにいろいろあったけれど、結局、芝平の諏訪神社を出発してから5時間以上をかけてしまった。これまでで、最悪の記録になる、
 羽毛服を右手に抱えて、もちろんツボ足で、厳冬期の阿弥陀から南鐐を下ったあの人を真似たわけではないけれど、少し準備不足だった。
 今回は山に言われたような気がした、少しは年齢的なことも考えろと。3月3日は雛祭り、恥ずかしながら実は、きょうは74回目の誕生日で、毎年この日は恥多き人生を省みようと登ってきたのだけれど、小屋に到着する前に数々の罰と試練を頂戴してしまった。



 見ておくんなさいこの靴と哀れなスノーシューズ。前回の2月4日に、劣化したゴム製の結束バンドが切れていたのに、応急処置をしただけで、そのことをすっかり忘れて来てしまった。写真は、明日帰るため上に来てから取り敢えず施した処置。笑う。
 もしもこれがワカンであったら、切れた紐をつなぐだけで済む。しかし、これはそうはいかない。段々複雑になっていく用具の点検を怠った罰だ。
 このように、山の道具が便利になるのはいいけれど、雪の山の中のこと、下駄の鼻緒が切れた場合よりかも余程深刻な事態を招くことは言うまでもない。自らの失敗をお伝えし、各位にご注意を申し上げる次第でありまする。

 きょうの写真のように、ここの積雪量は小屋が倒壊しないかと心配になるほどの量。気温が低いせいだろうか、氷柱もまだできていない。雪下ろしをしたくても、屋根から滑り落ちて雪に埋もれた人もいた。その二の舞は嬉しくない、控えておくことにする。

 きょうの独り言の中で登場して貰った「あの人」とは、冬季グランドジョラスの北壁で生命を絶った森田勝氏のこと。
 本日はこの辺で。
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