入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’22年「春」(8)

2022年03月14日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 
Photo by Ms. Fukinoha

 こういう写真を目にすると、呟くべき言葉が思い付かない。中アのサギダルの峰から宝剣岳の核心部へ向かおうとしているところで、好天に恵まれて春山らしい雰囲気に溢れている。T氏、Fさん男女二人の組み合わせだが、こういう場面で先行するのはやはりT氏だろうか。
 
 中ア駒ケ岳を中心にした山域はふる里の山であり、この宝剣岳に至る山稜や壁も、四季折々何度となく経験している。入笠で働くようになる前は最も数多く登った山で、30回は優に超えるだろう。単独の時もあれば、仲間と一緒のこともあったが、ウーン、そういえば一度とて女性を伴ったことはなかったナ。
 最後にこの山域へ行ったのは5,6年も前のことになるか、やはり季節は3月の今頃で一人だった。記憶の中の山の雰囲気が大分変ってしまっていたのに驚いた。というよりか、つい昔を懐かしむ年齢になっていたのだろうが、見知った顔は一人としてなかった。
 確か登山届を書いていた時だった、ピッケルの代わりにアイスバイルをザックの中に入れていたのが小屋の人には分からず、柔らかく注意されたりした。事故を案じてくれたのだろう。この時は、馬の背を通り伊那小屋経由で伊那へ下るつもりだったが、西駒山頂で天候のために中断した。
 今はカール内の登山道も雪崩を避けるため大きく迂回しているし、一般路以外の登攀はいつにか禁止されている。ゴンドラで2,600㍍まで行けるから、季節を問わず登山客ばかりでなく一般の観光客にも人気が高いという。
 山荘はホテルが併設され、そこにも泊まってスキーをしたことがある。小中と同級生だったN君はやがてそこの支配人になって、そうなる前も後もいろいろと世話になった。

 そんなふうにいろいろな思い出は多いが、また行きたいかと聞かれたら、多分否と応える。今さらゴンドラを頼ってまであの山へ行きたいとは思わない。もう、殆どの山がそうだ。入笠も、やがてはそうなるかも知れないが、ただし、入笠と言うよりか牧場は長い間の職場だったから、山とは別の思い入れもあれば、気がかりなこともある。
 本日はこの辺で。

 
   
   

 
 
コメント
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