入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’22年「春」(9)

2022年03月15日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

 
 二日続けて夜中に雨が降った。これでまた季節は進むだろう。昨日はここも気温は20度を超えて、4月だか5月の陽気だといっていた。今も窓を開け、炬燵の電気を入れないままでいるが寒くない。昨日はふる里の山に決別宣言をしたばかりだが、春の日を浴びていたらまた気が変わるかも知れないと思ったりしている。
 
 この時季になると決まって、里に下りてきた鳥の声がする。声の主をアオバズクだと思っていたら、日本野鳥の会の会員でもあるUme氏から、ヤマバトだろうと訂正された。
 郷里に帰り暮らすようになって18年が過ぎようとしているが、この鳥がこれまでずっと春の訪れを教えてくれていた。ところが昨年、近くにあるヤマバトのお気に入りだった大崎様のサワラの大木が伐られてしまい、それで飛来する木を変えたようだが、以来それまでのような長鳴きを止めて、すぐにどこかへと飛び去ってしまう。新しい木は好みに合わないのかも知れない。
 ウクライナの争乱やcovid-19のことはさて措くが、そうなってみればそのこともまた、いつまでも開花しないボケや梅の花に加えて、今春の気になる出来事になってしまった。

 ついでにもうひとつ気になることがあった。先日、テレビの紀行番組だったと思うが、紅葉の乗鞍が紹介され、突然「乗鞍?、どこだったけ」と、あれだけ毎日のように眺め親しんでいた山が頭の中でぼやけ、その位置もなぜか立山の辺りにある山のような気がした。
 一生懸命に信濃の歌の一部を歌い、思い出そうとしたその挙句に、ぼやけていた映像がようやく焦点を結ぶようにはなった。しかし、いまだに乗鞍は立山方面に引っ越したままのようで、御嶽山の右に見えていたあの秀麗な姿を思い浮かべることができなくなってしまった。
 あれは一種の記憶喪失というのだろうか。それにしてもあまりにひどい話で、まるで隣家の主の顔を忘れてしまったに等しく、これも寄る年波のせいにするしかないのか。また、悟了の人に嗤われるだろう。



 昨日は入魂して久しぶりにカレーを作った。アレを「玉ねぎのスープ」だと教えてくれた「システムキッチン」の著者に倣い、徹底的に多量の玉ねぎを炒め、それから先は「CAMP ONE」時代の古い料理のノートを頼りにして、どこに出しても恥ずかしくないカレーに仕上げた。そう、思っている。
 冬ごもりの間、食べるものは殆ど自作した。美味い物を食べるのは快感であるから、それなりに手をかけたが、それでもひと冬を送り、少し下腹を膨らまし、よくもまあ元気にここまできたなあという感慨はある。

 本日はこの辺で。
 
コメント
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