入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

   入笠牧場の山小屋&キャンプ場(令和3年)

2021年04月15日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
 
               Photo by Ume氏
 
 入笠山の伊那側にある景観の美しい広大な牧場、そこに隣接した静かな宿泊施設です。管理と営業は牧場と同じく、JA上伊那(上伊那農業協同組合)が行っています。入笠牧場や宿泊施設の様子は、このブログで希望する季節を訪ねてみてください。その際には、バックナンバーやカテゴリーが便利な"通路"となります。

   山小屋「農協ハウス」:食事の提供は致しませんが、一般の山小屋と異なり、ガスコンロ、冷蔵庫、     
              用具など無料で、自由に利用できます。48畳の畳部屋は12畳ごとに仕切
              ることもできますが、本年はcovid-19の感染防止のため1日2組までの受け
              入れといたします。
              料金:1名1泊4000円(前年利用者3000円)完全予約制です。
                    

              
   キャンプ場(A.B.C.D4か所):covid-19の感染防止のため完全予約制とし(1日10組)、できる
                  だけ余裕のある屋外生活を楽しんでもらいたいと思います。                 
                  料金:1名1泊1000円、プラス場所代として1張り1000
                     ただし、単独のテントの場合は1500円、場所代は不要で
                     す。

   
   
   露天風呂:H28年より露天風呂の営業を始め、大変好評です。檜の湯につかりながら、天の川銀河を
        はじめ壮大な宇宙を観望することができます。料金:1名500円。

   予約方法:1)牧場管理棟 TEL:0266-62-4122(留守電、FAX付き)。留守の場合は、
          こちらから確認の連絡ができるようにお名前、電話番号、ご都合の良い時間をお知ら 
          せください。ただし、この電話での受付は4月20日からになります。
        2)JA上伊那東部支所組合員課 TEL:0265-94-2473
        3)当ブログのコメント欄へ、または管理人の携帯電話#をご存知の方は直接お掛けくだ
          さい。
        2)、3)での受付はすでに行っています。

   山小屋&キャンプ場への来方:東京方面からも、中京、関西方面からも、中央高速「諏訪南」
                 で降りて、富士見から来るのが一番便利です。
    これも、富士見パノラマのロープウエイを利用する方法と、車で直接来る方法があります。
   「沢入り」からは通行規制が行われていますが、小屋やキャンプ場の利用者は適用が除外
   されます。その際、不正防止のため、施設の利用を証す用紙が渡されますので、管理棟で
   対応します。なお、沢入りからは登山道を徒歩で来ることもできます。伊那側なら古道「法華道」が
   お勧めです(赤坂口と諏訪神社口があります)。
   その他、名古屋方面からは「伊那インター」から高遠経由で来る方法もあります。

    入笠牧場の宿泊施設で期待できること:森林放浪、川沢遊行、野鳥交歓、野花の鑑賞、焚火、
                     天体観測、露天風呂、野生動物挑戦、山での酒の飲み方、
                     奇人との交流。運が良ければ牧場見学、小屋にある望遠
                     鏡での天体観測、鹿肉のお裾分けも。
  期間:4月20日から11月19日まで。冬期の営業につきましては別途となります。
      
    
        
        

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     ’21年「春」(36)

2021年04月14日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

              Photo by Ume氏

 予定通り、上に行ってきた。雪に関しては全く問題がなく、というより林道は除雪が済んで乾き切って、約1ヶ月後の5月の状態か、それよりさらに後の時季と言ってもよいほどだった。こんなことは15年目にして初めてのことである。「貴婦人の丘」の日当たりの良い場所などは、すでに牧草の薄い緑色が目に付いた。あの辺りは例年なら、初の沢の谷から吹き上げてくる風の影響を受け、道路の半分以上が深い雪に覆われて通行を困難にしているのだが、今年はひとかけらの雪さえなかった。
 
 気になっていた鹿は、貴婦人の丘からさらに進んだ大きな曲がりの手前で5,6頭をその日初めて目撃した。弁天様の三叉路からも、小屋の裏の鹿が最も好む第2牧区の斜面にやはり5,6頭見えたが、あの程度なら問題にする数ではない。さらにまた、誘引の効果があったのか、大型の囲い罠にも3頭ばかり入っていたがこれらは無視した。ゲートは開放してあるからいずれは出ていく。そして安全だと分かれば、もっと仲間を連れてくるだろう。
 
 富士見側の道路はまだ冬季閉鎖のままだったが、車の通行はできるらしく、小屋で待ち合わせることにしていた町の職員は車で来た。連休前には例年通り交通規制が始まるだろう。規制のやり方が幾分緩和されたと言って説明してくれたが、個人情報の取り扱いがやかましい昨今、あのやり方が適当であるかは些か疑問もあったが了解するしかなかった。
 
 問題の枝打ちは、牧場内だけで済むような話ではなく、ヒルデエラ(大阿原)の先まで行ってみると、富士見側の道路の方がもっと厄介だと分かった。後で聞いた町の説明では近年、林業関係者の車の通行が減って道路管理が大分手薄になっているとのことだった。それにしても、あの数キロの道路沿いを枝打ちするとなれば、牧場内などとは比較にならない手間暇が要る。ただでさえ富士見町は入笠への来訪者に関してはゴンドラの利用を望んでいて、牛の搬入のためにそんな想定外のことをやってくれるとは考えられなかった。
 となれば、牛の入牧を1日でやるのではなく、中型車だけで翌日もやるということも考えなければならない。ただこれも、検査を含め入牧のための人員をどうやって確保するかとなれば簡単なことではない、難しい。(4月13日記)

 もう昨日になるが、久しぶりに弁当を自作して上に持って行った。時間がなく、昨日はそれを結局食べることなく持ち帰ってきたのだが、もうすぐまたそうした日々が始まる。かなり普通とは違った孤軍奮闘の晩年だと、思わず苦笑した。
 本日はこの辺で。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     ’21年「春」(35)

2021年04月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
         Photo by Ume氏(再録)

 大型連休を控え、ぼつぼつ問い合わせや予約が入るようになってきた。営業案内作成のため、これまでの内容を参考にしようと過去のものを見ていたら、すっかり以前の独り言に聞き入ってしまった。やはり牧場は四季を通じて美しく、牛を相手に過ぎていった日々や、あそこを訪れてくれた人たちのことが、懐かしく思い出された。
 昨年は8月からの営業だったが、今年は4月の20日から、完全に予約制で行いたいと思っている。詳しいことは後日になるが、昨年と比べ料金などを含めて大きな変化はないようにしたい。covid-19の感染防止のため色々な制限や要請が出ている中、時世に逆らって大々的にとはいかないし、ワクチン接種以外に有効な対策もない限り、状況は今後もそれほど好転しないだろう。迎える側も利用者も細心の注意をした上で協力し合い、現下の災厄を何とか無事に乗り越えたい。

 昨年は4月に入って2度も雪が降った。その1年前も同じころ同様の大雪で苦労した。「年寄りの元気、春の雪」の通りであって欲しいが、水気をたっぷり含んだ春の雪は侮れない。今年は昨年のような雪と風による倒木の被害などのないことを期待し、願っている。
 幸い、前回4月1日に上に行った時は温暖化の影響もあってか、積雪量は例年になく少なかった。明日は好天を望めそうもないが、それでも上に行く予定でいる。あれ以来で大分日が経つし、降雪の話も届いていない。さらに雪の状況は良くなっていると思うし、伊那側からは林業関係の車も4月から上がると聞いている。もしかすれば、林道の除雪の作業が終わっているかも知れない。また、富士見の役場の担当者は、当然車で来るはずだから、あちら側の状況なども分かるだろう。

 少しづつ、牧場が近付いてくるような気がしている。今年は牛の入牧に際し、牧場内の徒長したコナシの木のせいで大型トラックの通行を危ぶむ声が運送関係者から出ているという。枝打ちは大概冬を前に木の葉が落葉してから行ってきたが、そうなれば今年は葉の出揃う前に急いで調べ、必要な枝打ちをやらねばなるまい。車や幌を気遣う運転する人の気持ちも分からないではないが、年に2回往復するだけの大型トラックの通行のためにと思うと、作業は苦労と困難をかなり伴うだけに複雑な気持ちにもなる。専門業者のように、そのための車も道具もないのだから。
 今では伊那側からは、マイクロバスでさえ来るのを嫌う職員が行政の中にもいる有様だが、実態を知ろうともしないで、安易なことなかれ主義で済まそうとしているなら、伊那の貴重な財産である入笠が泣く、と言いたい。
 本日はこの辺で。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     ’21年「春」(34)

2021年04月10日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 午前4時半、気温6度。目が覚めてからすでに1時間半ばかりが過ぎた。その間、布団の中で次々と妄念が湧いてきたので、それを是非呟こうとして起きてきたら、霧のように内容が薄れてしまって言葉にならない。ビールを飲んで思い出そうとしてみたが、さらに捉えどころのない漠々としたものになってしまった。恐らく、半分は夢の中にいて、その時はもっと自由な空想ができていたのだろうに、良かれと思って飲んだアルコールがさらに妄想の浮力を奪い取ってしまった。
 
 再度寝直して、それから目を覚ましたら、あの時どんなことを呟こうとしたかが少し思い出せた。人が思うこと、考えることは自由だが、それを言葉にしたり、実行することにはかなりの制約がかかる。それは属する社会、あるいは文化や宗教によっても微妙に違ってくる、というようないつにない内容だった。
 
 人を傷つけたり、不快にさせたり、嘘をついたりしてはいけないといったことは常識、規範である。しかし言葉にすれば簡単なようで、実際はそうでもない。だから、大丈夫だろうと思って発した言葉でさえ、思いがけない結果を招いてしまうことがある。ましてや論争となれば言葉は火となり、刃となり相手を殺すことさえある。「バカ」、「タコ」、「ブタ」、「死ね」の次元ではない。もっと、知力や能力の差をひけらかし、相手を貶める卑劣なやり方もある。しかしこの方はなぜか大目に見られ、口を尖らせる人たちが黙っている、いやいても少ない。
 
 文芸だったり、演劇であったりはもとより、映像の世界などはかなりの範囲まで、善悪を超えた想像力が認められる。それを描いたり、制作する側には世間離れした独特の才能があって、それに対して高い評価を受ける作品もあれば人もいる。しかし、これはあくまでも虚構であって、現実ではない。
 ところがややもすると、時代劇の衣装を着たまま令和の街に繰り出すような輩がいるから、言葉狩りの餌食にさせられるのだ。TVや週刊誌の業界では専らそういうネタ探しが行われ、見付けた獲物には容赦のない批判の集中砲火を浴びせる。評論家は世界の終わりでも来たかのように嘆き、顔をしかめ、たちまち小さなボヤでも燎原の火となり、それを批判するふりをして皆でまた面白がる。
 
 世の中は多様化がほめそやされ、それでいて調和が求められる。笑いを欲しながら、口やかましい監視も行なわれる。covid-19の感染防止はしなければならないが、経済は回していかなければならない。調和は掛け声ばかりか遠のくばかりで、益々難しく、窮屈な社会になっていくのだろうか。
 本日はこの辺で。明日は沈黙します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     ’21年「春」(33)

2021年04月09日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 夜道ながら、この道を歩いた。その間に、長いと思っていた冬も去って、呆気なかったとまでは思わないが、羽毛服を着て歩いた日もあれば、小雪の舞う中を歩いたこともあって、西の夜空に去っていった冬の星空のように今は、それらの日々も同じように遠去かりつつある。
 
 眠っていた自然が息を吹き返し、その様を逃すまいとこの頃は、夜の散歩を昼にすることも増えた。そんな今、covid-19のせいもあるが、それ以外の理由でも、今春もふる里に帰れない友人知人がいる。病気を患っている者もいれば、ふる里との縁が切れた者もいる。逆に、帰りたくとも縁を切られてしまった不幸な者もいる。
 柳の黄緑が日毎に濃くなっていく天竜川の風景とか、桜と競うようにツツジが花を咲かせ始めた里山、山裾に張り付くように点在する家並み、その背後の残雪に輝く遠くの山々・・・。こういう情景を知らずに、知ろうともせずに老いを深め、大都会のその端の方の、あの家々の屋根しか見えないような季節感の乏しい街で、細々と一人暮らしている。華やかに暮らした時代もあっただけに、味気ないだろうと言えば、仕方ないという返事がか細く返ってくるだけだ。



 年を取ったら、田舎で暮らす方がいいとつくづく思う。昨日は散らし寿司を作り、ボケの花の満開を見ながらそれを食べ、鯛の昆布締で熱燗とビールを飲んだ。どちらも味は今一歩だったが(クク)、そういうことをする気になれるのは春を迎えたこの田舎暮らしのお蔭で、一株のカタクリのお蔭でもある。タケノコも用意しておいたが、糠を取りにいくのが面倒になって人に譲った。タケノコのアクを取るには焼くのが一番簡単だと言っていたが、さてどうしたか。
 若い人たちは大いに都会でもがき、闘えばいい。そして老いた者は、幾たびもの波頭を超えた船が穏やかな港に帰るように、都会を離れ第2の人生を始めることを考えてはどうか。いびつな人口の偏りも少しは解消するだろう。ここには、どんな名画を見るよりか、どれほど評判の演奏に酔いしれるか、そんなものは充分に補って余りある自然がある。いやいや、渓を流れる清水が、どれほどの銘酒よりかも美味いなどと「One Man's Wilderness」のあの人を真似て言うつもりはないけれど、え、ご同輩。
 
 来週13日には上に行き、富士見の行政関係者と会うことになっている。少しづつ、また山の牧場での暮らしが始まる。ここへは、まだ後進は現れないようだ。
 M氏ご夫妻、Toirinさん、5月の山で会いませう。
 本日はこの辺で。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする