市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

キャンペーンだけでは抑止できない首都高の大型車事故・・・多胡運輸への対応がカギ

2009-10-09 23:23:00 | 首都高炎上とタゴ運輸
■9月28日に、首都高は、ホームページ上の「インフォメーション」で、「安全運転の更なる徹底について(お願い) 」と題して、次のキャンペーン記事を掲載しました。

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 首都高速道路株式会社では、交通安全啓発活動としてパーキングエリアや本線料金所において交通安全キャンペーンを実施し、お客様に直接交通安全を呼びかける活動を行っています。
 しかしながら去る9月25日(金)未明に高速6号向島線下り江戸橋ジャンクション付近で大型トレーラーが横転し、朝方まで本線が通行止となる事故が発生しました。
 トレーラー等の大型車の事故は、本線が長時間通行止となったり、他車や道路施設に甚大な被害を与えるなど大事故になる可能性が高くなります。
 昨年8月の高速5号池袋線下り熊野町ジャンクション付近で発生したタンクローリーの横転・炎上事故では、10月14日の全面開通まで長期間を要し、この間社会的に多大な影響が生じました。
 トレーラー等の大型車で首都高速をご利用される際は、道路交通法や車両制限令などの関係法令を遵守し、より一層の安全運転を心がけてください。
 なお、首都高ホームページでも安全走行のために役立つ情報を掲載していますのでご覧下さい。
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 当会は、この首都高のホームページ上での安全運転キャンペーンだけでは、大型トレーラーやローリーの事故に歯止めをかけることができず、事故の抑止力を確保するには、昨年8月3日に首都高史上最大の物損事故を起こした多胡運輸に対する毅然とした対応が不可欠であることを、当会のこのブログ上で述べました。

■ところが、その後、首都高が多胡運輸に対して、損害賠償請求を行った動きが見えてきません。動きがあったのは、消防庁による多胡運輸のタンクローリー運転手の告発と、それを受けた警視庁高速隊による同運転手の送検方針(まだ送検していない!)だけです。

 こうした中、首都高は、10月7日に、あらためて、ホームページ上の「インフォメーション」と題して、「トレーラー等の大型車事故防止のためのお願い」と題する次のキャンペーン記事を掲載したのです。

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 首都高では、パーキングエリアや本線料金所において交通安全キャンペーンを実施し、お客様に直接交通安全を呼びかける活動を行っています。
 しかしながら、首都高上ではトレーラー等の大型車事故が立て続けに発生しています。
トレーラー等の大型車事故は、本線が長時間通行止となったり、他車や道路施設に甚大な被害を与えるなど大事故につながる可能性が高くなります。
 2008年8月の高速5号池袋線下り熊野町ジャンクション付近で発生したタンクローリーの横転・炎上事故では、10月14日の全面開通まで長期間を要し、この間社会的に多大な影響が生じました。
 トレーラー等の大型車で首都高をご利用される際は、道路交通法や車両制限令などの関係法令を遵守し、より一層の安全運転をお願いいたします。
 弊社では、交通安全啓蒙活動として、以下のとおりトレーラー等の大型車事故防止対策を実施します。
<トレーラー等の大型事故防止対策>
1 関係団体へ事故防止の申し入れ
 トラック協会等、大型貨物車の所属する関係団体への申し入れを実施します。
2 交通安全キャンペーンを実施
 大型車のドライバーを対象に本線料金所やパーキングエリア等で交通事故防止を目的としたキャンペーンを実施しています。
3 可変文字情報板での広報
 本線上や入口に設置されている可変文字情報板にトレーラーの事故防止を呼びかける文字を表示しています。
4 ラジオ、テレビなどによる広報
 財団法人日本道路交通情報センターによるラジオ、テレビにおける交通情報の放送時や首都高ホームページで大型車の事故防止を呼びかける広報を実施しています。
<トレーラー等の大型車が原因で長時間通行止を伴う事故(平成21年9月~)>
発生日時/場所/概要/本線通行止時間
9月25日(金) 1:22/6号線(下)江戸橋JCT/大型トレーラーが横転、積荷が本線上、高架下に散乱/6時間36分
9月30日(水)11:44/環状線(外)銀座/大型トレーラーが他車と接触後、道路施設に接触し横向きに停止/2時間01分
10月1日(木)11:45/中央環状線(内)松島/大型トレーラーを含む関係車両10台の事故で負傷者多数/4時間05分
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■9月28日に、せっかくHPで安全運転のキャンペーンを掲載したにもかかわらず、わずかそれから1週間のうちに、2件の大型トレーラーが関与する有様を見て、首都高は、再び、HPの「インフォメーション」で、大型トレーラー向けに安全運転を喚起する内容の記事を載せました。

 しかし、当会が指摘したように、いくらHP上で安全運転を呼び掛けても、45億円以上の損害を首都高に与えた多胡運輸にきちんとその責任を取るよう、強く迫らない限り、今後とも、モラルハザードによる事故は無くならないでしょう。

 なぜなら、事故を起こした大型車の運転手は、多胡運輸の事件を例にとり、「首都高史上最大の事故責任を放置しておいて、なぜ、弱い運転手からだけ損害賠償を請求するのか」と思ってしまうからです。

 首都高で大型ローリーやトレーラーを運行する際に、会社や運転手らに緊張感を持って、もらうには、やはり、多胡運輸部への早急な対応=損害賠償請求が欠かせません。

【ひらく会情報部】

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