市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

大同有毒スラグ?を斬る!・・・シリーズ赤い水⑨「有害スラグ混合所」

2016-05-24 00:31:00 | スラグ不法投棄問題
■シリーズでお伝えしております赤い水特集ですが、今回、ブラック佐藤建設工業のスラグ混合所を詳しく調査しました。なお、このスラグ混合所は、平成24年からは大同の子会社のエコメットが借り上げた形をとり、大同特殊鋼の渋川工場の一部と見せかけた施設です。


2016年3月時点の中央混合所の様子。大同エコメットの土地借用の契約が切れたのでしょうか?しばらく使用されていなかった混合所に、大量の砕石がストックしてありました。今度はどんな有害物質を混ぜようとしているのでしょうか?!

 東吾妻町箱島の中央橋混合場の地図はこちらです。↓↓↓
<script type="'text/javascript'" charset="'UTF-8'" src="'http://map.yahooapis.jp/MapsService/embedmap/V2/?zoom=16&lat=36.53529707522607&lon=138.9304294927577&cond=&pluginid=place&z=13&mode=map&active=true&layer=place&home=on&hlat=36.55034073805887&hlon=138.9208055875344&pointer=off&pan=off&ei=utf8&v=3&datum=wgs&width=480&height=360&device=pc&isleft='"></script>

○同じく中央橋混合場の衛星写真はこちらをご覧ください。↓↓↓何やら、四角い物が見えます。
<script type="'text/javascript'" charset="'UTF-8'" src="'http://map.yahooapis.jp/MapsService/embedmap/V2/?zoom=16&lat=36.550307641342904&lon=138.9212465942777&cond=&pluginid=place&z=20&mode=photo&active=true&layer=place&home=on&hlat=36.55034073805887&hlon=138.9208055875344&pointer=off&pan=off&ei=utf8&v=3&datum=wgs&width=480&height=360&device=pc&isleft='"></script>

*****リットン調査団の現況レポート*****
 リットン調査団集合(^^)/。

 群馬県中を六価クロム・フッ素汚染の恐怖におとしいれた、あの有害スラグ混合所がどうなっているのか?者ども、徘徊調査に出発じゃ~!


↑混合所の入口に来てみました。砕石の色が違う2種類の建設資材が置いてあります。下層路盤材と盛り土材でしょうか?佐藤建設工業には、基本的には2種類の建設資材しかないようです。下層路盤材は、変幻自在に名称を替えつつ、粉分タップリの有害スラグを混ぜて、上層路盤材としても販売していたことが分かってきました。また盛り土材は、施工業者に試験成績表を用意させておいて、実際には有害スラグ入り盛り土材を擁壁の裏側などの、いわゆる「裏込め物」として販売していたようです。その結果、あちこちの擁壁から赤い水が染み出していることは、当会のリットン調査団の現況レポートでも多数報じています。


入口のバリケード付近を見ると、未だにサビ浮石がザックザク。


有害スラグは天然石と見分けがつきにくく、撤去するのが難しいのだろう。


さて、中に入るわけにはいかないので、隣接する田んぼのあぜ道を周り、安物カメラでズームアップ!あれ~!?コンクリート管の上側が赤く錆びたようになっています。コンクリートがなぜ赤く錆びるのでしょうか?


更に、ズームアップ。これは、有害スラグの粉じんが、乱暴な重機の運転によりホコリが立ち、風で飛び、舞い降りた粉じんが、雨に反応して赤くサビて、色が付いたと考えるのが自然ではないでしょうか。まさか、県の廃棄物リサイクル課の誰かさんのように、調べもしないのに、鉄バクテリアの仕業という訳ではありませんよね?


あぜ道を歩いていると桝のような囲いを発見しました。写真はあぜ道からカメラだけを、伸ばして撮影したところです。


側溝に水が流れた跡があります。「うっ、赤い!」思わず興奮し、柵から水溜りに落ちそうになる団員C。肥溜めに落ちても助けてあげられないよ、服が汚れるからね。しかしこんな桝(マス)を造っても、ここから溢れた水は吾妻川に垂れ流しなのではないでしょうか。一体なんの設備なのだろうか?
*****続く*****

 赤い水シリーズも、いよいよ佳境に入ってまいりました。有毒スラグの特徴を示す赤い水は、これからも発見される都度、お伝えしていきますのでご期待ください。

 今回の調査で取り上げた中央混合所では、有害スラグから染み出た毒水をどの様に処理していたのでしょうか?有害スラグに降り注いだ雨水は、フッ素や六価クロムなどが染み出すほか、強アルカリ性を呈するはずです。

■当会が独自に入手した、大同特殊鋼の内部資料に次の書類(PDF ⇒npdf.pdf)があります。

 これは大同が、日本鐵鋼スラグ協会により第三者機関として指定された日本検査キューエイ(JICQA)に提出したSG審査計画書(継続審査)に添付されていた資料です。この資料が何かの手掛かりになるかもしれません。


この添付資料のタイトルは、中央橋スラグ混合場 平面図(計画図)です。図面の右下に記載すべきはずの作成者指名はわかりませんが、大同様のステータスシンボルのワンポイテッド・スターと共に大同特鋼株式会社渋川工場の名称とDaido Steel Co. Ltd. と英語表記が示されています。ちょっとかっこいいですなぁ。しかし国際的な名声に傷がつくとかっこ悪いなぁ。


拡大してみましょう。リットン調査団のレポートに写っている桝(マス)は、「沈殿槽 内寸:3x4x1.95m」と示されています。


〈運用方法〉として次のとおり示されています。
 ・降った雨はU300の排水溝で沈殿槽まで運搬される。
 ・沈殿槽に溜まった排水はローリー車で渋川工場に運搬し、処理後に配水する。


■なんと、降った雨水はU300という排水溝で沈殿槽に集めるのだそうです。集水桝だと思った大きさの沈殿槽に、こんなに広い混合所の雨水が飲み切れるのでしょうか?大雨の場合は当然、川に流れてしまうことでしょう。

 更に驚くべきことに、「沈殿槽に溜まった排水はローリー車で渋川工場に運搬し、処理後に排出する。」と運用方法に明記されています。

 この添付書類は、小雨の場合を想定し、大雨の場合は「想定外」と逃げを打つ手法で作成されたようです。小雨の場合には沈殿槽に有毒水を集め、ローリー車で渋川工場に運搬していたのです。

■この中央橋混合場は、ブラック佐藤建設工業の所有地です。平成24年までは、佐藤建設工業が混合所を運用していました。

 平成24年以降は、大同エコメットが当該土地を借り上げ、あたかも大同特殊鋼渋川工場の一部のように装いましたが、実際には佐藤建設工業が運用を続けています。このことは群馬県森林環境部のスラグ調査の発表により明らかです。(末尾資料参照)

 実質的に佐藤建設工業が運用する混合所の有毒水を、大同特殊鋼が自社の渋川工場に運搬・処理してよいものなのでしょうか?

■ところで、このローリー車ですが、リットン調査団の団員が、たまたま車で徘徊ドライブしているときに、見かけています。当初意味が分からず、この写真は眠っていましたが、途切れた糸がつながってきました。


問題のローリー車です。とある廃棄物処分場から出てきました。なにやら車体の後部に「浸出水」と書いてあります。


ローリー車が出てきたのは、次の廃棄物処分場からでした。

 なお、この処分場についてはこちらを参照してください。↓↓↓
○2014年6月16日:有害スラグの公共使用時期と建設中の大同特殊鋼スラグ最終処分場の拡張工事期間との相関関係に係る考察↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1319.html#readmore

 ちなみに、小林製工運送様の最終処分場はこちらです。↓↓↓
<script type="'text/javascript'" charset="'UTF-8'" src="'http://map.yahooapis.jp/MapsService/embedmap/V2/?zoom=16&lat=36.50489720222816&lon=138.96996028513112&cond=&pluginid=place&z=14&mode=map&active=true&layer=place&home=on&hlat=36.50586627330271&hlon=138.95998310031194&pointer=off&pan=off&ei=utf8&v=3&datum=wgs&width=480&height=360&device=pc&isleft='"></script>

 同じく最終処分場の衛星写真はこちらを参照ください。↓↓↓
<script type="'text/javascript'" charset="'UTF-8'" src="'http://map.yahooapis.jp/MapsService/embedmap/V2/?zoom=16&lat=36.50565023315834&lon=138.95968198280443&cond=&pluginid=place&z=19&mode=photo&active=true&layer=place&home=on&hlat=36.50508012278924&hlon=138.95819299229433&pointer=off&pan=off&ei=utf8&v=3&datum=wgs&width=480&height=360&device=pc&isleft='"></script>


ローリー車はスカイランドパークの入り口を通過しました。


少し後をついて行ってみましょう。


↑大同特殊鋼渋川工場の南側を通過し国道17号を左折しようとしています。↑


大同特殊鋼渋川工場に入る橋を渡って、工場の中に入っていきました。

■以上、中央混合所の運用方法に書かれているのと同じに小林製工運送の管理型最終処分場から、ローリー車が浸出水を大同特殊鋼に運び入れている様子をご覧いただきました。ただ運ぶだけでは意味がないので、おそらく工場内の排水処理施設に混ぜ込んで、利根川に排水されているものと考えられます。

 ここでまず問題として浮かんでくるのは、実質的に佐藤建設工業所有地や小林製工運送の管理型最終処分場から出た浸出水を、大同特殊鋼が運搬して処理できるものなのでしょうか?水処理の許可を持っていれば、まだ許されるかもしれませんが、有害スラグを無許可で処理していた大同グループですから、浸出水についても、平然と無許可で水処理していた可能性は否定できない?と思われます。

 また、有害スラグ混合所では、必然的に有害スラグに含まれる六価クロムやフッ素などの特定有害物質が染み出していると考えられます。アルカリは中和により処理することができるかもしれませんが、フッ素や六価クロムは、どのように処理したのでしょうか?

■大同・佐藤ブラック連合は、天然石と有害スラグを混合し、有毒成分を薄めることにして環境基準をクリアしようとしました。これは〝希釈“という水処理の方法を悪用したものですが、ローリー車で運び込まれた有毒水は、少しずつ水に混ぜて希釈して、近くの川に排水してしまったのではないでしょうか?

 悲しいかな、一つの工場からでた浸出水は、希釈=薄めて川に排水することが認められているようです。しかし、外部からわざわざローリー車で有毒水を集めてきて、希釈して、川に放水するとなれば、資格取得手続や当局への報告義務など、話は別になるのではないでしょうか?

■最後に、小林製工運送の管理型最終処分場は現在も工事中ですが、この工事の理由が処分場内にある井戸から有害物質が検出されたための、浸出水対策と伺っています。それだけに、外部である最終処分場の有毒水を、渋川工場に持ち込み・希釈・放水することが無許可で許されるのでしょうか?

 また、ローリー車での運搬・処理・排水については、鉄鋼スラグ協会の指導を受けているのではないでしょうか?外部であるスラグ混合所の土地を、あたかも自社工場と見せかけた上で、詐欺まがいの毒水処理を受け入れて処理するという方法は、鉄鋼スラグ協会の指導のもとに、全国の鉄鋼メーカーでも行なわれているのではないでしょうか?

 鉄鋼スラグ協会は、いち早く当会との面談を一切拒否しています。市民団体から追及を受けるのはよほど避けたいのでしょう。我が国の産業の根幹を担ってきた鉄鋼業界の関連組織が、このように了見が狭いのでは、韓国や中国に対抗できません。まずは国民やユーザーに対する理解と信頼にもっと積極的になったもらいたいものです。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ特別調査チーム・この項続く】

※参考資料
**********
【2015年9月11日】大同特殊鋼(株)渋川工場から排出された鉄鋼スラグに関する廃棄物処理法に基づく調査結果について(廃棄物・リサイクル課)
http://www.pref.gunma.jp/houdou/e1700084.html

(5)平成24年7月以降、大同特殊鋼(株)は、大同エコメット(株)とスラグ処理業務及びスラグ混合路盤材等製造に関する委託契約を、(株)佐藤建設工業とスラグ混合路盤材の販売に関する契約を、それぞれ締結した。
 これらの契約は、大同特殊鋼(株)から大同エコメット(株)に対してエージング処理や天然砕石との混合を委託し、(株)佐藤建設工業に対してスラグ混合路盤材を販売するというものであって、契約形態を変えただけで、平成21年7月から平成24年6月までの間と一連の行為の内容は同じであった。(別紙図3参照)

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既に風前の灯?・・・安中市東南部に中国資本が計画中の140haメガソーラーの大規模開発手続が完了

2016-05-23 23:44:00 | 安中市内の大規模開発計画
■それにしても、この国の行政関係者は平和ボケしたとしか考えられない状況にあります。かねてから当会が報告し警鐘を鳴らしてきた安中ソーラー合同会社による日刊スポーツのゴルフ場計画跡地に、群馬県下で最大級のメガソーラー発電施設設置計画が、事業主と行政との間で着々と進められています。
 この事業主である安中ソーラー合同会社の代表社員は、グレート・ディスカバリー・ホールディング・エルエルシー(GDH)という、タックスヘイブンで知られる米国デラウエア州ウィルミントン市に登記されている合同会社で、租税回避を目的とした完全にペーパー会社です。

137ヘクタールの約9割を所有する日刊スポーツ本社(東京都築地)。土地を管理している日刊スポーツ興産は2階にある。

************
http://www.holdingcompanies.org/great-discovery-holdings-llc
GREAT DISCOVERY HOLDINGS LLC ID 53451786
Summary
GREAT DISCOVERY HOLDINGS LLC is a business created in Delaware and is a LIMITED LIABILITY COMPANY (LLC) - GENERAL in accordance with local business registration law. Assigned the registration number 4400664, according to the government registry, it is now of unknown status.
Status
Unknown
Kind
LIMITED LIABILITY COMPANY (LLC) - GENERAL
Officers
OFFSHORE INCORPORATIONS (DELAWARE) LIMITED Registered Agent
Regulatory regime
Delaware Department of State - Division of Corporations

**********

 このGDHの職務執行者は2名おり、その一人は、東京都港区二丁目10番5号にある税理士法人赤坂国際会計事務所の代表者の山崎亮雄という人物です。もう一人は、香港在住のリュー・シャオ・フィという中国人です。

■当初は、日刊スポーツが、その所有する広大なゴルフ場計画跡地の譲渡先に選定したとするザイマックス・アセッツ・コンサルティングがこのメガソーラーの事業主体だとばかり思っていました。

 ところが、地元説明会や公開質問状などの様子から、どうやら、事業主体は外資系のペーパー会社が作るSPC(特別目的会社)であることが判明してきたのです。

 そのため、群馬県地域政策課土地・水対策室の担当責任者らに、このメガソーラー事業の詳細を訪ねようとしましたが、なぜか次長は当会と会おうとせずに、いつも逃げ回っていました。その後、大規模開発審議会が3月23日に開催されたというので、ようやく面談に応ずるようになりましたが、それは、既に審議会の答申が出た後だからとわかりました。

■そのため、計画の本当の内容を知る必要があると考えた当会は、群馬県情報公開条例による情報開示請求を行い、4月22日に大規模土地開発事業審議会の議事録をのぞく関連情報が部分開示されました。開示された情報は次のブログに示してあります。
○2016年5月11日:パナマ文書解禁!・・・タックスヘイブン関係法人が関与する安中ソーラー合同会社のメガソーラー計画
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1990.html

 ところが、この情報には2016年3月23日に開催された大規模審査会の議事録がまだ作成されていなかったため、5月9日付で開示通知が到来し、同13日に開示を受けました。開示情報は次のブログに示してあります。
○2016年5月19日:タックスヘイブンに拠点を持つ投資ファンドの安中メガソーラー計画に係る大規模開発審議会の議事内容が判明
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2003.html#readmore

 しかし、この議事録をよく読むと、答申案を審議会の委員に配布していることがわかりました。この答申案をなぜ土地・水対策課は、議事録と一緒に当会に開示しなかったのか。その理由が故意か失念かわからないまま、群馬県土地・水対策室は、当会に対して、「5月19日に追加で開示をする」と言ってきました。

■5月19日に開示された資料を次に示します。

**********PDF ⇒ 20160519_daikibo_jourei_tosin_an_tuika_kaiji_siryo.pdf
            (案)
                          平成28年3月  日
群馬県知事 大 澤 正 明 様
                      群馬県大規模土地開発事業審議会
                      会 長   小 此 木   清
        大規模土地開発事業計画の協議について(答申)
 群馬県大規模土地開発事業の規制等に関する条例第10条第4項の規定により、平成28年3月9日付け地政第419-1号で貴職から諮問のあった開発事業計画については、下記のとおり答申します。
               記
第1号事案
 1 開発事業計画
  協   議   者 安中ソーラー合同会社
            代表社員 グレート・ディスカバリー・ホールディングス・エルエルシー
            職務執行者 山崎亮雄
  開発事業計画の名称 安中市大谷野殿地区 太陽光発電事業
  開  発  区  域  安中市野殿字石山ほか
  開 発 目 的・規 模 太陽光発電136.9ha
              発電規模63.2メガワット(パネル設置72.2ha)←(当会注:当初36メガワットだったが、その後43メガワットになり、結局63.2メガワットまで増加した。今後もさらに増加する可能性がある)
 2 答申
   当該開発計画については、できる限り自然及び生活環境に対し負荷を与えないように留意して頂くこととし、次の事項を付し、異議がない旨を答申します。
(1)当該開発事業変更計画及び指摘事項については、事業者の責務として、これを遵守すること。
(2)事業実施に際しては、安中市と十分な協議・連絡を行い、合意のもとに実施すること、
(3)事業終了後に太陽光発電施設を撤去するために必要な資金を計画的に確保し、これを確実に実施するための措置を講じること。

第2号事案
 1 開発事業計画
  協   議   者 ビオエナジー株式会社
            代表取締役 澤浦 彰治
  開発事業計画の名称 ビオエナジー(株)昭和村発電所(仮)
  開  発  区  域  昭和村大字糸井
  開 発 目 的・規 模 太陽光発電12.2ha
              発電規模3.7メガワット(パネル設置9.1ha)
 2 答申
   当該開発計画については、できる限り自然及び生活環境に対し負荷を与えないように留意して頂くこととし、次の事項を付し、異議がない旨を答申します。
(1)当該開発事業変更計画及び指摘事項については、事業者の責務として、これを遵守すること。
(2)事業実施に際しては、昭和村と十分な協議・連絡を行い、合意のもとに実施すること、
(3)事業終了後に太陽光発電施設を撤去するために必要な資金を計画的に確保し、これを確実に実施するための措置を講じること。

*****答申の方針案*****
1 決定事項
  平成28年3月9日付地政代19-1号で知事から諮問のあった開発事業計画について、別紙案のとおり答申を行う。

2 起案説明
  群馬県大規模土地開発事業の規則等に関する条例の規定に基づき、群馬県知事から諮問のあった次の開発事業計画について、平成28年3月23日に審議会を開催し、事業計画内容について審議した結果、条件を付した上で、異議はないと認める旨の答申をおこなうものです。

 第1号事案
 開発事業計画
  ① 協   議   者 安中ソーラー合同会社
              代表社員 グレート・ディスカバリー・ホールディングス・エルエルシー
              職務執行者 山崎亮雄
  ② 開発事業計画の名称 安中市大谷野殿地区 太陽光発電事業
  ③ 開  発  区  域  安中市野殿字石山ほか
  ④ 開 発 目 的・規 模 太陽光発電136.9ha
              発電規模63.2MW

 開発事業計画
  ① 協   議   者 ビオエナジー株式会社
              代表取締役 澤浦 彰治
  ② 開発事業計画の名称 ビオエナジー(株)昭和村発電所(仮)
  ③ 開  発  区  域  昭和村大字糸井
  ④ 開 発 目 的・規 模 太陽光発電12.2ha
              発電規模3.7MW

*****答申案*****
       答申文 検討資料

第1号事案  安中市大谷野殿地区 太陽光発電事業 について
 答申
   当該開発事業計画については、できる限り自然及び資源環境に対し負荷を与えないように留意して頂くこととし、次の事項を付し、異議がない旨を答申します。
(1)当該開発事業変更計画及び指摘事項については、事業者の責務として、これを遵守すること。
(2)事業実施に際しては、安中市と十分な協議・連絡を行い、合意のもとに実施すること。

第2号事案(変更事案)  ビオエナジー(株)昭和村発電所(仮)について
 答申
   当該開発事業計画については、できる限り自然及び資源環境に対し負荷を与えないように留意して頂くこととし、次の事項を付し、異議がない旨を答申します。
(1)当該開発事業変更計画及び指摘事項については、事業者の責務として、これを遵守すること。
(2)事業実施に際しては、昭和村と十分な協議・連絡を行い、合意のもとに実施すること。

■開示のあと、当会(Q)が県の土地・水対策室(A)に話を聞いたところ次のことが判明しました。

(Q1)審議会で委員から「地元に反対はあると聞いているが?」と質問されて、「反対はない」と事務局として答えているが、その根拠は何か?
(A1)これは地元説明会の結果だ。小川さんは、海外出張等で忙しいといって地元説明会に参加して意見を言わなかったから、「地元の反対はない」と説明した。

(Q2)公共用地が5ヘクタールほどあるが、これはタダで中国資本に払い下げるのか?
(A2)関東財務局が判断することであり、県では関知しない。

(A3)ところで、この文書(PDF⇒20160519qnynvioxpj.pdf)は、県のほうに回答をよこせという意味か。
(Q3)要望だ。文書で行政に言っておかないと証拠にならない。当方は中国資本の資本金1円の法人などに、大切な国土を売り飛ばすことに反対したという事実を次の世代に記憶させておきたいからだ。

(A4)このような文書は、実際に事業者が事業をやるときに、これを渡してもらったほうがいいとおもう。まだ読んでいないが、事業について、何を要求して出しているのか?事業者がやらなければならないことを、我々県のほうに言ってもらっても無理だ。
(Q4)行政指導をしてほしいと言っている。行政指導もできないのであれば、あなた方役人は全く役に立たないということになる。中国人があの水源地帯を買い占めたらどうするのか。

(A5)地権者がどういう契約をするか、それは地権者が決めることだろう。民間が持っている土地を、県としてどうこうする権利はない。国にやってもらわないと、それは無理だ。県には権限がないからだ。それは前から言っているように国の管轄だ。県としてできることとできないことがある。できないことを「何とかしてくれ」と言われても困る。
(Q5)どうすればよいのか、ということだけでよいから教えてほしい。

■こうして、驚くべきことに、中国資本がからむ事業主に対して、大規模審議会が開催された当日に、答申が送られてしまったのでした。

 国土を守るという使命感が完全に欠落している地方公務員にいくら話をしても無駄だと考えて、当会では、翌5月20日の午後6時20分に、当該ゴルフ場計画跡地の地権者である朝日新聞グループの日刊スポーツ新聞社(東京都築地)を訪れ、同社の子会社で、ゴルフ場計画跡地の管理をしている日刊スポーツ興産㈱の栗原取締役と面談しました。

 30分にわたる話の中で、当会は前日群馬県土地・水対策室に提出した要望書の写しを見せながら、得体の知れない中国資本の影を引きずるペーパー会社に、広大な水源地帯を譲渡しないでほしいと強く要請しました。しかし、同社の取締役の話は次のとおりでした。

(1)小川さんが東邦亜鉛安中製錬所周辺の重金属汚染土壌による公害特別対策土地改良事業で、安全な客土の供給源として日刊スポーツの山林に賦存する大量の山土を分けてもらえないか、という話は確かに聞いている。しかし、この客土の問題から言えば、開発事業者でもない当社がとやかく言う立場にはない。ゴルフ場の時だって、計画地内の中で、切土、盛土は処理するという当時からのルールだったはず。

(2)地権者の日刊スポーツと事業者であるSPCとの間の譲渡予約契約はすでに結んでいる。だから、今から土地の譲渡をやめることはできない。契約書ではザイマックスはでてこない。甲乙での関係で、すでにそういう形で契約を締結しちゃっているからだ。

(3)事業主体のSPCが米国デラウエア州に拠点を持つ会社であることは、冒頭からザイマックスに聞かされていた。不動産取引とか、そういう分野ではよく利用される手法だと聞いている。なお、会社の資格審査だが、SPCについては調べていない。ザイマックスについての会社内容はもちろん調べた。 ←(当会注:ザイマックスは単なる窓口業務屋に過ぎない)

(4)メガソーラー事業の運営の中心になるのは、タックスヘイブンに拠点を持つ会社であることは承知している。租税回避しようということだが、たまたま今、租税回避について、パナマ文書で話題となっているだけで、租税回避自体はいいとか悪いとか、とくに取りざたされていない。したがって、事業主に関しては問題ないと考えている。

(5)当社もたしかに、投資家からカネを募るために、電力のFIT(固定買取り)制度の権利を証券化して、ばらまいて投資家に買わせてその資金を投入してこのメガソーラー事業を推進するのだと思う。

(6)日刊スポーツがこの土地を所有すべきだという期待はありがたい。しかし、会社として、この広大な土地を維持するための体力がもはやなくなっており、譲渡せざるを得ないことに、既に意思決定済みだ。

(7)そして、土地の譲渡契約自体はすでに締結してしまっている。あとは、譲渡するだけの状況だ。

(8)今回の譲渡先として、ザイマックス以外にもメガソーラー計画で土地譲渡を希望してきたところが何社かあったが、すべて途中で話が立ち消えになり実現に至らなかった。最後まで協議が続けられて話がまとまった唯一のところがザイマックスだったということ。決して、見積もり合わせで決めたわけではない。たしかに譲渡価格は重要な要素だが、そのほかにも計画内容を聞いて実現性を重視した結果の判断だ。

(9)譲渡時期としては、もう、1、2カ月の中で行うこともあり得る。SPC側が(土地を)ください、と言って来れば、譲渡しなければいけない状態にある。

(10)東邦亜鉛安中製錬所の公特事業向けの客土に関してだが、とにかくザイマックスが土地をいじくって出すことになるものだから、我々(日刊スポーツ)に対して「こうしてくれ、ああしてくれ」と依頼されても困る。なお、SPCの代表者に対して、日刊スポーツでは、少なくとも自分(栗原取締役)としては、会ったことがない。だから、どんな人物なのかはわからない。


■尖閣諸島では、今日も海上保安庁の皆さんが、「無法国家」中国の我が国領海への不法侵入を抑止するために、日夜奮闘しています。ベトナムでも、フィリピンでも、中国の不法埋立てによる実効支配に対して、昼夜海上監視を続けています。

 ところがわが群馬県では、日本の宇宙開発の重要拠点でもあり、自衛隊向けのミサイルも製造しているIHIエアロスペース社の富岡工場のすぐ隣の広大な土地が、まもなく中国資本の絡んだタックスヘイブンのペーパー会社のものになろうとしています。国土保全・保安計画や、水源地域保全・保安計画の観点から、当会はなんとしてでも、この事業を阻止すべく全力を傾注する所存です。

【ひらく会情報部】

※関連情報「香港在住のリュー・シャオ・フィのプロフィール」
**********
≪Sheau Hui Liew≫
http://www.asialand.com/eng/our_management.html#p3
Chief Financial Officer
Mr. Liew joined APL in 2011 and is responsible for the regional level management of the accounting and finance functions of APL. Mr. Liew has over 20 years of financial accounting, reporting, operations and audit experience. Prior to APL, Mr. Liew was the Asia Pacific CFO for CBRE Investors, where he was in charge of the finance, taxation, treasury, risk management and compliance functions. Mr. Liew began his career with PwC, and advanced to the role of Associate Director before joining Frasers Centrepoint Asset Management / Frasers Commercial Trust as their Chief Financial Officer in April 2007. Mr. Liew has a Bachelor of Business (with Honors) degree from Curtin University of Technology (Australia) and is an Australian Certified Public Accountant.
--Experience--
https://www.linkedin.com/in/sheau-hui-liew-05a9b04
October 2011 – Present (4 years 8 months)Hong Kong
  Group Chief Financial Officer, Asia Pacific Land-
June 2009 – October 2011 (2 years 5 months)
  CFO - Asia Pacific, CBRE Investors
April 2007 – June 2009 (2 years 3 months)
  CFO, Frasers Commercial Trust, After acquisition by Frasers Centrepoint in August 2008
April 2007 – August 2008 (1 year 5 months)
  CFO Asia, Allco Finance Group
1993 – 2007 (14 years)
  Associate Director, PwC
--Education--
1989 – 1992
  Curtin University of Technology, Bachelor of Business (Hons), Accounting
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大同有毒スラグを斬る!・・・「大同特殊鋼スラグ使用 新たに148カ所判明」報道後の渋川市の対応

2016-05-22 21:39:00 | スラグ不法投棄問題

■2016年5月14日付の上毛新聞で「大同特殊鋼スラグ使用 新たに148カ所判明 自治体 撤去や舗装で対応」という記事が報じられました。読者の皆さんから「その後、渋川市の対応はどうなっているのか?」と反響をいただきましたので、注目記事を振り返ってみましょう。


************2016/5/14上毛新聞
大同特殊鋼スラグ使用 新たに148カ所判明
自治体 撤去や舗装で対応

・・・(前略)・・・
「土壌汚染の箇所数が抜きんでて多い渋川市は、学校や市民体育館など5カ所でアスファルト舗装した。レジャー施設など3カ所で工事に向けて調査中という。
・・・(後略)・・・

(末尾に全文を記載しました)
**********

「土壌汚染の箇所数が抜きんでて多い渋川市」とまず紹介されています。渋川市はどのように土壌汚染の箇所を特定したのでしょうか?

■渋川市はそのホームページで調査結果を発表しています。

<平成26年6月16日鉄鋼スラグを含む砕石の使用状況調査結果について>
http://www.city.shibukawa.lg.jp/kurashi/gomi/suragusaiseki/p001605_d/fil/t_suragu.pdf

PDF ⇒ 26n616sxogp.pdf

<平成27年3月6日鉄鋼スラグを含む砕石の使用状況調査結果について>
http://www.city.shibukawa.lg.jp/kurashi/gomi/suragusaiseki/p001606_d/fil/261024bunsekishikenkekka.pdf

PDF ⇒ 27n36sxogp.pdf


■紙面が限られるため、数字を余り詳しく追うつもりはありませんが、気になる箇所を挙げてみます。まずは、六価クロム(基準値0.05)の数値を見ていきます。すると、

調査番号22 渋川スカイランドパーク第5駐車場 六価クロム0.02~0.05
調査番号30 赤城総合運動自然公園野球場北駐 車場 六価クロム0.05
調査番号24 三美が丘自然公園遊歩道  六価クロム0.05


となっています。確かに六価クロムの環境基準は0.05以下となっていますが、どうなのでしょうか?基準値いっぱいということになれば、誤差等を考慮し、安全性の観点から撤去対象としてもよいのではないでしょうか。

■さらに欄外に気になる説明書きがあります。



 注意深く読むと、「※1 サンプリング分析結果中、土壌汚染対策法に基づく分析結果は、任意の地点において採取した試料を市環境課環境室で分析した参考値であり、土壌汚染対策法に基づく指定機関の分析結果ではありません。」と記載されているのです。この中には、2つの気になるキーワードがあります。「土壌汚染対策法に基づく分析結果」と「参考値」です。

●その1:「サンプリング分析結果中、土壌汚染対策法に基づく分析結果

 これはどういう意味なのでしょうか?サンプリング(試料採取)の方法に何か、隠していることがあるのでしょうか?

 土壌汚染対策法では、工場跡地などで土壌汚染の疑いがある場合、土壌を6カ所程度サンプリングし、均等混合して有害物質を分析することが多いようです。これは、有害な液体により土壌が汚染された場合を想定している分析方法だと思われます。

 一方、今回問題となっている有害スラグ混合砕石は、「天然石という固体」と「有害スラグという固体」のカケラ=粒どうしから構成されています。

 「混合」と呼んでいますが、固体同士は混ざり合うことはありません。したがって、有害スラグの粒は薄まることはなく、有害スラグの粒と接した土壌は、スラグ中の有害物質に汚染される恐れがあります。このため、地中の汚染源となっているスラグ混合砕石の有害スラグのみをサンプリングして、分析調査しなければなりません。

 渋川市市環境課環境室はきちんとした資格をもっておらず、“にわか調査室”なので、環境省に問い合わせるなど勉強が必要なのです。ところがそうした手順を踏まずに、専門家のふりをしているだけなので、サンプリングの段階から分析の手順を間違えてしまっている懸念があります。

 サンプリング方法から間違えてしまっている可能性があるにもかかわらず、つまり、天然石と一緒に有毒スラグを測定しても、上記の六価クロムが基準値上限の0.05を記録しているなら、その場合は、有害な状態である疑いが濃厚です。

●その2:「市環境課環境室で分析した参考値であり、土壌汚染対策法に基づく指定機関の分析結果ではありません。」

 こちらの記載はさらに問題です。土壌汚染対策法を少しおさらいしてみましょう

**********
土壌汚染対策法
(平成十四年五月二十九日法律第五十三号)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H14/H14HO053.html
第二章 土壌汚染状況調査
(土壌汚染による健康被害が生ずるおそれがある土地の調査)

第五条  都道府県知事は、第三条第一項本文及び前条第二項に規定するもののほか、土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがあるものとして政令で定める基準に該当する土地があると認めるときは、政令で定めるところにより、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染の状況について、当該土地の所有者等に対し、指定調査機関に第三条第一項の環境省令で定める方法により調査させて、その結果を報告すべきことを命ずることができる。
**********

 上記にある第三条第一項も見てみましょう。

**********
第三条  使用が廃止された有害物質使用特定施設(水質汚濁防止法 (昭和四十五年法律第百三十八号)第二条第二項 に規定する特定施設(第三項において単に「特定施設」という。)であって、同条第二項第一号 に規定する物質(特定有害物質であるものに限る。)をその施設において製造し、使用し、又は処理するものをいう。以下同じ。)に係る工場又は事業場の敷地であった土地の所有者、管理者又は占有者(以下「所有者等」という。)であって、当該有害物質使用特定施設を設置していたもの又は第三項の規定により都道府県知事から通知を受けたものは、環境省令で定めるところにより、当該土地の土壌の特定有害物質による汚染の状況について、環境大臣又は都道府県知事が指定する者に環境省令で定める方法により調査させて、その結果を都道府県知事に報告しなければならない。ただし、環境省令で定めるところにより、当該土地について予定されている利用の方法からみて土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがない旨の都道府県知事の確認を受けたときは、この限りでない。
**********

 土壌汚染対策法第5条と第3条を合わせて読むと、

「土壌の特定有害物質(大同スラグ問題については、六価クロムとフッ素)による汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがある土地があると認められるときには、環境大臣が指定する者に環境大臣が定める方法により調査し群馬県知事に報告しなければならない」

と定めていると考えることができます。

 渋川市では、自ら「市環境課環境室で分析した参考値であり、土壌汚染対策法に基づく指定機関の分析結果ではありません。」と環境大臣指定の機関による分析結果でないと表明しています。自分でホームページに表明しているだけならまだしも、参考値に基づき、国・群馬県・渋川市からなる鉄鋼スラグ連絡会議で、その参考値を臆面もなく報告しています。

■次の鉄鋼スラグ連絡会議の資料をご覧ください。

**********
第1回 鉄鋼スラグに関する連絡会議
1 渋川市の取り組み状況
http://www.pref.gunma.jp/06/h8000225.html#gidai5

38工事のスラグ砕石及び土壌について分析試験の結果、スラグ砕石では35工事、土壌については28工事において、六価クロム又はふっ素が環境基準を超過していることが判明。(スラグ砕石使用実態調査結果一覧参照)調査結果を群馬県環境森林部に報告。
**********

 このように、渋川市は土壌汚染対策法に基づく指定機関ではない市環境課環境室で分析した参考値を群馬県に報告してしまっています。これは渋川市が、土壌汚染対策法第5条に明らかに違背して、群馬県に対して、いい加減な報告をしていることを意味しています。

 第5条に違反すると、土壌汚染対策法では罰則も設けられています。

**********
第八章 罰則
第六十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一 第三条第四項、第四条第二項、第五条第一項、第七条第四項、第十二条第四項、第十六条第四項、第十九条、第二十四条、第二十五条又は第二十七条第二項の規定による命令に違反した者
**********

 渋川市は、土壌汚染対策法第5条に違反していると考えられるので、第65条により「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する」に該当する可能性があります。

 誰が告発するのでしょうか?もちろん、当会が告発すればよいのかもしれませんが、やはり、土壌汚染対策法第5条が「都道府県知事は・・・・・」の書き出しから始まっていることから、群馬県知事、つまり、森林環境部が告発する立場にあると思われます。群馬県環境森林部は、ためらうことなく、渋川市を土壌汚染対策法違反容疑で告発するよう、強く勧告したいと思います。

 当会は、渋川市が自ら法律を守ろうとしない姿勢を問題視しています、渋川市は間違った分析調査方法にかかわらず、その数値を正式な分析結果と装い、鐵鋼スラグ連絡会議の場で発表し、本来とるべき対策とは異なる対策をしてしまいました。

■渋川市では、ご覧のとおり、環境大臣が指定した機関でない自分に都合のよい分析結果を報告し、挙句の果てには、渋川市議会において建設部長が「基準値を超えた場所も被覆工事をする方針」を打ち出しているのです。つまり、“毒があっても舗装する”ということは、そもそも分析調査しなくてもよかったのではないか?ともとれる支離滅裂な発言をしています。

 その結果、新聞報道にあるように、「渋川市は、学校や市民体育館など5カ所でアスファルト舗装した。」と“臭いものに蓋”をするという安易な対策をしてしまいました。萩生地区の県営事業の農道工事に使われた有害スラグ対策でも“臭いものには蓋”的な対策がとられたことから、ダメ役人に共通するのは、とにかく“臭いものには蓋”をしたくなる思考が強いものと考えられます。

 新聞報道によれば、渋川市のいい加減な対策はまだ続きます。

●その3「レジャー施設など3カ所で工事に向けて調査中という。」

 これは、有害スラグの聖地とも称されるスカイランドパークに散乱している超有害デカスラグを撤去しないまま、直下の土壌を先にボーリング調査し、「直下の土壌が汚染されていなければ、何も対策をしないで済まそう」という方針を指していると思われます。

 特定有害物質の六価クロムやフッ素が含まれている有害スラグは、遮断型処分場に最終処分することが廃棄物処理法の定めたルールです。渋川市の対策を見ていると、その本来のルールを、市自ら、「なんとか脱法して、今回の問題をやり過ごそう」と画策しているように受け取ることができるのです。

 しかし、その間違った分析調査であっても、渋川市は「土壌汚染対策法に基づく指定機関ではない市環境課環境室で分析した参考値」を奇貨として、いそいそと間違った対策を取るべく、判断をしてしまうことでしょう。権威のない参考値に基づいて、スラグ対策を決定し実行すれば、土壌汚染対策法に完全に違反することとなります。

 とかく何も調べることもせず、思い付きを口にすることが多い群馬県環境森林部の関係部局ですが、土壌汚染対策法を再度勉強し直して、勝手に測定結果を鐵鋼スラグ連絡会議でひけらかす渋川市に対して、きちんと法律を遵守させるべく行動してほしいものです。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ特別調査チーム・この項続く】

※参考資料1
**********2016/5/14上毛新聞
大同特殊鋼スラグ使用 新たに148カ所判明
自治体 撤去や舗装で対応
 鉄鋼メーカー「大同特殊鋼」の渋川工場(渋川市)から出た鉄鋼スラグが群馬県内の公共工事で使われ、一部で環境基準値を超えるフッ素や六価クロムが検出された問題で、県は13日、公共と民間を合わせて計148カ所の工事で新たにスラグの使用が見つかったと発表した。使用された工事は373カ所になった。実施主体の自治体などは、スラグの撤去や、アスファルトで舗装するなど対応に追われている。
 新たに見つかったのは、関東地方整備局、関東森林管理局、北関東防衛局の国の三つの出先機関と、渋川、吉岡、中之条、長野原、昭和、みなかみの8市町村の計100カ所と、民間の計48カ所。
 県などはこれまでに、373カ所のうち259カ所で環境調査を実施した。101カ所のスラグから環境基準値を超える有害物質が検出され、このうち57カ所は周辺の土壌からも検出された。地下水汚染が確認されたところはなかった。渋川市の工事は42カ所で土壌汚染があった。
 土壌汚染の箇所数が抜きんでて多い渋川市は、学校や市民体育館など5カ所でアスファルト舗装した。レジャー施設など3カ所で工事に向けて調査中という。
 前橋市は本年度から8カ所でスラグを撤去したり、舗装工事を行う予定だ。27カ所で工事が必要な関東地方整備局は16カ所の工事を終え、残りは順次進める。県と水資源機構は必要な工事を終えたとしている。
 この問題は2013年6月に明るみに出て、県は14年1月~2月、大同特殊鋼や関係者への立ち入り調査を実施し、15年9月に同社などを刑事告発した。県警は4月26日に廃棄物処理法違反の疑いで、同社を含む3社と、その役員ら5人を前橋地検に書類送検した。
**********

※参考資料2
**********2016年3月17日毎日新聞群馬版
鉄鋼スラグ 小学校からフッ素
渋川 環境基準10倍超

 大同特殊鋼渋川工場からでた鉄鋼スラグを巡り、渋川市立古巻小学校の駐車場から環境基準の10倍超のフッ素が検出されたことが16日、市議会で明らかになった。環境省の指定調査機関に委託して独自調査した結果を角田喜和(共産)が公表した。【尾崎修二】
===
 フッ素の環境基準は含有量で1キロ当たり4000ミリグラム以下、溶出量で1リットル当たり0.8ミリグラム以下。渋川市が過去に実施した簡易検査では、古巻小の駐車場で使われた砕石のフッ素含有量(参考値)は1キロ当たり310ミリグラム、溶出量は0.15ミリグラムだった。
 しかし、角田氏が2月に資料を採取し、大阪市の分析機関に測定を依頼したところ、含有量7800ミリグラム、溶出量も10ミリグラムものフッ素が検出されたという。市議会の一般質問で田中市郎建設部長は「基準値を超えた場所も被覆工事をする方針なので、再調査の必要はない」と答弁した。人体に大量のフッ素が入ると神経障害や知能障害を引き起こすとされる。渋川市は、環境基準を超過した49カ所で撤去か被覆処理を進めており、基準値以下だった古巻小、橘北小、渋川中、赤城北中でも、敷き砂利の駐車場でむき出しとなっているスラグを舗装工事で覆うと決めている。
**********
詳しくはこちら。↓↓
○2016年3月18日:大同有害スラグ問題を斬る!・・・連日のように続く危険スラグ報道!「小学校からフッ素」の巻
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1925.html#readmore

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「第三者調査」連発の舛添・都知事にならい海外出張でファーストクラス利用の大澤・県知事に情報開示請求

2016-05-21 23:54:00 | 県内の税金無駄使い実態
■政治資金の「公私混同」疑惑が指摘されている舛添要一・東京都知事は、この問題のほかにも、今年3月から高額な海外出張が話題となって論議を呼んでいます。2014年10月に英国のロンドンやドイツのベルリンを訪問した際は、19人の随行員を連れた5泊7日で、6975万円を使っていたことや、2016年4月12~18日に米国を訪れた際は、旅費だけでファーストクラスの225万円、滞在中は会議室付きのスイートルームに滞在し、その宿泊費が5泊で計73万5600円に上ったことが報じられました。ちなみに2014年2月の就任後から8回の海外出張で経費は合計2億1300万円に上っています。

 舛添知事は、海外出張に高額の費用をかけたのは、五輪開催にむけたPRと言いたいのでしょうが、既に前知事が道筋を付けたあとなので、この説明理由に納得する都民はいないでしょう。そうした中で、産経新聞が、この話題について先日、次の記事を報じました。

**********産経新聞2016.5.12 01:00
【全国知事緊急アンケート】
海外出張費、舛添都知事が突出 唯一1泊10万円の上限超え ファーストクラス利用は5人


http://www.sankei.com/politics/expand/160512/plt1605120001-l1.html
知事の海外出張。産経新聞調べ、出張回数は原則就任以来の回数、「―」は回答しなかったか間に合わなかった。ホテル代は、規定を超えたケースにおける最高額を示した。
 東京都の舛添要一知事の海外出張費が「高額すぎる」と批判を集めている問題に絡み、産経新聞は全国の知事に緊急アンケートを実施した。回答のあった45都道府県のうち、渡航にファーストクラスを使っていたのは東京、岩手、茨城、群馬、愛知の5知事。条例に基づく規定を上回り、1泊10万円を超える超高級ホテルに泊まっていたのは舛添氏のみだった。東京都の突出ぶりがうかがえる一方、規定はファーストクラスに乗れるのにビジネスクラスにする「倹約型」の知事も多く、各自治体の“意識の差”が浮き彫りになった。
 アンケートでは就任以降の海外出張回数や随行人数、航空機の座席ランクなどを質問。震災対応に追われる熊本、大分を除き、「文書保存期限の5年以内」「直近10回」など確認できる範囲内で、各自治体から回答があった。
 これによると、就任以降の海外出張の回数が最も多かったのは鹿児島県知事(3期)で34回。最も少なかったのは島根県知事(同)の2回だった。
 1回の出張費が5千万円を超えたのは東京都と福島県のみで、最高額は舛添氏のロンドン・ベルリン出張の6976万円。2位は福島県の内堀雅雄知事のミラノ万博出張で6227万円、3位は舛添氏のパリ・ロンドン出張で5042万円だった。福島県は食の風評被害の払拭に向けたイベントに約5300万円を支出。それが出張費に含まれており、旅費、宿泊費などの割合は少ない。
 渡航時にファーストクラスを使っていたのは舛添氏、岩手の達増拓也氏、茨城の橋本昌氏、群馬の大沢正明氏、愛知の大村秀章氏の5知事のみ。北海道や新潟、大阪など13知事は規定上は同クラスに乗れるが、ビジネスクラスを利用していた。随行職員はエコノミークラスが一般的だが、12都道府県ではビジネスクラスも併用。「部長級以上」など幹部に限るケースが多かった。
 1泊あたりの宿泊費が最も高かったのは舛添氏で19万8千円(パリ・ロンドン、スイートルーム)。次いで福岡県の小川洋氏の8万8千円(ロンドン、デラックスルーム)だった。一方で千葉、埼玉、奈良など11県では条例に基づいて定める上限額を超えないよう工夫し、最高でも1泊3万円程度に収めていた。
 1回の随行人数が最も多かったのは沖縄県の翁長雄志知事のシンガポール出張で32人。少なかったのは鳥取県の平井伸治知事の0人で、計27回にわたり“一人旅”を繰り返していた。
**********

■この報道記事を読んだ当会会員から、「愛人を週末、知事公舎に連れ込んでいた大沢知事のことだから、公私混同もはなはだしく、舛添都知事と同じ感覚なのではないか?第一、東京都は人口1335万人だが、群馬県は200万人にも満たない自治体。それなのに、都知事と同じ感覚とはもってのほかだ。ぜひ、大沢知事の海外出張の実態をあきらかにしてほしい」という要請が事務局に舞い込みました。

 そこで、次の内容の情報公開請求書を作成し、5月19日の午前9時半に、県庁2階の県民サービスセンターの情報公開窓口に提出し、受理されました。

**********

<開示を請求する公文書の内容又は件名>
2016年5月12日付産経新聞全国版記事によると、東京都知事の海外出張費が「高額すぎる」問題に絡み、同紙が全国の知事にアンケートをしたところ、渡航にファーストクラスを使っていたのは、回答のあった45都道府県のうち東京、岩手、茨城、群馬、愛知の5知事のみだったという。これに関する次の情報。
(1) 産経新聞とやりとりしたアンケートの内容すべて。
(2) 大澤正明群馬県知事が就任後、おこなった全ての海外出張の日時、渡航先、相手先、出張目的、同行者の人数と職位、及びそれぞれが利用した航空機のルート、便名、座席クラス(ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラス、その他の種別)、航空機代、旅費(日当、および宿泊代)、宿泊先ホテル名と所在地が分かる情報。
(3) 知事がファーストクラスを利用できる根拠を示す情報(関連条例などを含む)

**********

 14日以内に開示請求に対する回答通知が到来することになります。

 分量が大量になる場合には、当会会員読者により、分担して中身を解析するイベントを予定したいと思います。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考情報「知事の部屋」(後編)
**********
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/TEXT/2016/160520.htm

(前編から続く)

【記者】朝日新聞の伊藤です。ちょっと公用車の話に戻るのですけれども、48回中、この1年間で、44回世田谷に寄っていたということで、収支報告書とはまた全然関係ない話だと思うのですけれども、その件についても、知事の口から公務だったかどうかということはご説明いただけないでしょうか。
【知事】これも、今、本当にそういうことも含めて、出張経費も含めて出ております中で、私はこの公用車の問題も、今、申し上げている専門家にきちんと精査をしてもらった方がいいと思っておりますので、その上で、この結果をお知らせしたいと思っております。
【記者】世田谷にご自宅と事務所があると思うのですけれども、何かお仕事の関係で行ったか、それか自宅だったかというところまで検証して公表してくださるのですか。
【知事】そういうことも、私が今、非常にこれだけ都民の皆さんの信頼を失っておりますので、厳しい目で見ていただいて、その調査をしていただきたいと思っております。
【記者】テレビ朝日の竹内と申します。よろしくお願いいたします。
 そもそも政治資金はどのような目的で使われるものだと思っていらっしゃるでしょうか。
【知事】それは政治活動のために使うと思っております。それは都民、国民のためにしっかりと政治活動をするということに尽きると思います。
【記者】逆に、政治資金として使ってはいけないものというのはどういうものだと思われますか。
【知事】それについても、今申し上げたように、都民、国民のために役に立つと、そういうことが政治活動だと思っております。
【記者】例えば肌着ですとか、パジャマというのは、都民、国民のためになるものなのでしょうか。
【知事】そういうことについても、今、政治資金の報告書、それについて、まず精査をしないと、それがそうだという、今おっしゃったことがそうだという確証もないと思いますから、これはしっかりと、そうであったのか、どうであったのか、全てやはり、公正なる第三者の専門家の厳しい目で見ることが前提だと思います。
【記者】前回の会見で一部誤りを認められましたけれども、法に触れていなくても、世の中の皆さんからは「公私混同ではないか、常識的に考えておかしいのではないか」という声も聞かれていますけれども、これまでの政治資金の使い方について、ご自身は客観的にどのように思われますでしょうか。
【知事】今おっしゃられたように、大変厳しいご批判を受けておりますので、そのことについて、二度とそういうご批判をいただかないように、しっかりと反省して改めるべきところは改めたいと思っております。
【記者】少し緩かったのではないかというようなお考えはありますか。
【知事】しっかりとこれは改めていきたいと思います。
【記者】あともう一つ。ちょっと失礼を覚悟で聞きますけれども、世の中の方たちは都知事に関して、「お金に細かい」ですとか、言葉は悪いかもしれませんが、「ケチではないか」というようなことを言っている方もいます。ご自身はどう思われますか。
【知事】それは皆様方がご批判なさることで、そういうご批判につきましても、しっかりと受け止めたいと思っております。
【記者】ご自身でそういった自覚はおありになりますか。
【知事】皆さんのご批判をしっかりと受け止めたいと思っております。
【記者】NHKの中島です。よろしくお願いいたします。まず、政治資金収支報告書で自宅に対する事務所費の計上について、ご見解をお伺いしたいのですが。
【知事】これにつきましても、様々なご批判が出ていることは十分承知しておりますので、政治資金の報告書に書かれていることでございますから、これも厳しい、厳正なる第三者の目で調査をしていただきたいと思っております。
【記者】次、千葉の木更津のホテルの件なのですけれども、前回、事務所関係者等とおっしゃった件での確認をさせていただきたいのですけれども、この中に奥さんは入っているということでよろしいでしょうか。
【知事】妻というのは家族であります。
【記者】そうすると、事務所関係者等の中には奥さんは入っていないということでよろしいですか。
【知事】妻は家族です。
【記者】入っていないということでいい?
【知事】妻は家族です。はい。
【記者】次に、NHKの取材の中で、政治資金で美術品を購入しているケースが確認されていて、キース・へリングの手紙とか、あと吉川三伸の油絵というものがあったのですが、これについてはどういう使い方をされたのかというのと、今これはどちらにあるのかというのを確認させていただきたいです。
【知事】これにつきましても、ほかの項目もたくさんございますので、全て第三者の厳しい目で精査をしていただいて、そして今のご質問に対しても、調査結果の中でしっかりと公表していきたいと思っております。
【記者】どこにあるかというのも。
【知事】それも含めて、しっかりと調査していただいて、公表していきたいと思っております。
【記者】調査の関係なのですが、法律の専門家がメンバーになるとおっしゃっていらっしゃると思うのですが、そうすると法的な側面での検討が中心になると思います。今、現実に1万件を超える批判もそうですけれども、都民から出ているのは、知事の感覚と一般の人たちの感覚のズレが指摘されていると思うのですけれども、これについては、法的な側面ではないと思います。これを法律の専門家に判断してもらうということではなくて、本来ならば、政治家舛添要一がどう判断するかということを、今、この場で説明されるのが筋だと思うのですが、いかがでしょうか。
【知事】先程来申し上げていますように、様々な政治家舛添要一に対するご批判をいただいていることからも、何度も申し上げますけれども、本当に都民の皆様にご心配とご迷惑をおかけしていることを深くお詫びを申し上げたいと思います。
 そういう中で、先ほど申し上げましたように、厳しい都民の目を前提にして、厳しい第三者の目で公正に、まずは調査していただくと。それをまず私はしっかりと受け止めたいと思っているのが、今の現状です。
【記者】今、現状、美術品を政治資金で購入するとか、事務所費を計上するとかということの判断を、本来なら説明していただきたいと思うのですけれども、あと、今まで知事がずっと都民の信頼を失ったとおっしゃっていると思うのですけれども、なぜだと、現在ではお考えになっていますか。
【知事】ええ、ですから、これまでの様々な点について、都民の皆様から厳しい指摘を受けているので、これに対しては反省すべきはしっかり反省して改めていきたいと思っております。
【記者】日本テレビの右松です。よろしくお願いいたします。
 およそ1時間10分ほどこの会見が進みまして、その中でも知事のその説明の中では、第三者に任せるといった説明に終始されていて、この会見を見ている都民、さらには国民はどうも納得していないというようなところが印象なのですが、まず調べる収支報告書の中身について、膨大な量と、再三繰り返しおっしゃっています。ただ、その膨大な量というところの大体の目安というのがぴんとこないのですが、いくつぐらい、何項目ぐらいあると、今、規模感だけでも教えていただけますか。
【知事】基本的には、この間、様々な疑問が呈されました。それについて全て払拭できるように、調査をしていただくということでございます。
【記者】それは、数万件なのか、数十万件なのか、そういった規模も私たちはちょっと、なかなか把握し切れなくて、例えば今から何年前から、そして今に遡ってなのか、その点についてはどうでしょうか。
【知事】これは、ある程度過去に遡ってと思いますが、何年というのはちょっと。いろいろ調べてみて、疑問にお答えできるようなところまでやるということがまず前提であります。
 これは是非、しっかりと第三者に見ていただきたいので、そういう意味では、いろいろな資料がありますから、私が膨大と言ったのが、少し言葉が悪かったかもしれませんけれども、かなりの量だと思います。
【記者】ちなみに、その弁護士への調査費用は、舛添さんのポケットマネーということでよろしいでしょうか。
【知事】当然、私の方の費用でやります。
【記者】読売新聞の前田です。昨日、市民団体の方から、政治資金規正法違反容疑で告発状が出されているのですけれども、それに対する受け止めを教えてください。
【知事】私自身は、その告発の事実をまだ確認しておりませんが、もし捜査に協力を求められれば、これは真摯に対応して、きちんと説明してまいりたいと思っております。
【記者】テレビ朝日の鈴木です。先ほども少し話が出たのですけれども、ホテルで、例えば奥さんとご自身の政治活動について話し合った場合というのは、会議という認識でいらっしゃるのでしょうか。
【知事】いや、先ほど申し上げましたように、家族は家族です。それは明確です。
【記者】政治研究所の代表ということで奥様はいらっしゃいますけれども、それでもご家族、二人だけで話したときは会議という認識でいらっしゃるということ。
【知事】ですから、今問題になっているのは、そういうことの認識というよりも、要するに政治資金の収支報告書を点検なさっていただいて。例えば、会議なら会議と書いてあったとしたときに、その内容はどうであったかということをまず前提にしてなので、そうではなければ今の質問というのは、非常に答えにくいと思います。
【記者】これから、例えば奥様と話し合いをした場合というのは、会議費用としては計上はされないということでしょうか。
【知事】いや、ですから、様々な疑念を抱かれないように、しっかりと改めるということが大きな大原則であります。
【記者】もう1点だけ。これまで購入された美術品ですとか、書籍とかが、今どこに、どのように保管されているかというのを教えていただきたいのですが。
【知事】いや、それについても、多くの量に当たりますから、しっかりと第三者が精査して公表したいと思っております。
【記者】それは、どこにあるか把握されていないということ。
【知事】政治資金報告書に書いてある内容がどうであって、どれにそれが対応しているのかということをしっかりまず調べる必要があります。その上での話だと思います。
【記者】毎日放送の原田です。ちょっと先ほど聞いてもよく分かりにくので整理してお聞きしたいのですが、複数の弁護士に私どもの番組でも聞くと、政治資金規正法はザル法で、今回の舛添さんの疑惑の多くは、グレーですが、黒ではないという意見を言われる弁護士が多いのですが、例えばそういうグレーですが、黒ではないという結論だったとしても続けられるということなのでしょうか。
【知事】ちょっと質問の意味がよく。
【記者】都知事を続けられるということ、第三者に聞いて、黒ではないと。いわゆる不正ではないけれども、道義上問題があるとなったときでも続けられるという。
【知事】何を続けるのか。
【記者】都知事の職を続けられるということなのですが。
【知事】まず、しっかりと調査を、厳正な第三者の公正な目でやっていただくというのは大前提でありまして、先ほど申し上げましたように、その結果は公表いたします。そして、公表するときに、その調査を厳しい目でやられた公正なる第三者が何らかのコメントもなさると思いますから、またアドバイスもなさると思いますから、まずはそれに従いたいと思っております。
【記者】それは、白だったら続けられるということですか。
【知事】今のところは、調査結果がまだ、もちろん今からですけれども、しかし、私の今の思いは、仕事を通じて、全力で都民のための仕事をして信頼を回復したいと、それが今の気持ちです。
【記者】では、違反だったら、辞められるということですか。
【知事】それについても、調査の結果でありますけれども、仮定の問題に今答えるのではなくて、今はどういう気持ちだといえば、今はそういう気持ちだということです。
【記者】では、グレーの場合はどうされるというのも、どうなのですか。
【知事】いや、それはまだ、今申し上げたとおりでありまして、調査の結果をしっかり待った上でと思っております。
【記者】では、その調査の結果を待つということですが、舛添さん自身は、クリーンな政治を旗印に掲げながら当選されたのに、それがグレーまみれ、しかも何年にもわたってグレーなことを続けられていたとしたら、それでも居座り続ける資格が自分にあるとお思いなのですか。
【知事】それは非常に先程来申し上げていますように、たくさんの皆さん方のご心配をおかけして、また、厳しい批判をいただいていますので、これは真摯に反省をしたいと思っております。
【記者】それは続けるということですか。
【知事】真摯に反省をしたいと思っております。
【記者】もし可能であれば、ここでお答えいただきたいのですが、クリーンなことを言っておきながら、グレーまみれで居座り続けるということについて、政治学者・舛添要一としては、どう見られますか、どう考えますか、第三者として。
【知事】今、私は都知事の立場でございますので、そのことに対するお答えは差し控えたいと思います。
【記者】時事通信の斉藤です。先週の会見で、ホテルの宿泊料金や、その飲食代金の一部について返金するというお考えを示したと思いますけれども、これについて総務省の方に、どういう対応ができるのかということを確認するとおっしゃっていたと思うのですけれども、総務省の方に尋ねられたのでしょうか。
【知事】今、そのご質問は総務省の方にいたしております。総務省の方からどういう対応をすべきかということの答えはまだ来てないというのが、今の状況です。
【記者】それについても今後、回答があった段階で、知事の方から発表されるということでよろしいですか。
【知事】今の段階で私ではなく、担当がやっておりますのでちょっと正確でないかもしれませんが、総務省にお願いに行ったということは聞いておりまして、ひょっとしたら昨日来ているのか、今日来ているのかも分かりませんけれども、ちょっとその対応が、今、どうなっているか、私自身がまだ把握しておりませんというのが今の正確な情報です。
【記者】返金するということになった部分についても、その弁護士の方に調査をお願いするという、これも含めてお願いするということでよろしいですか。
【知事】一応この前の決定で、総務省には、もう返金すること、これを決めましたので、それは実行したいと思っています。ただ、いろいろな疑念が出てきていることについては、専門家のご調査を待ちたいと、そういうことでございます。
【記者】日本経済新聞の岩村です。細かい点をお伺いしますけれども、今週の火曜日、福島に行かれた段階では、20日の定例会見で説明されるという旨をおっしゃったと思うのですけれども、今回第三者に調査を依頼するというご発言でありました。この水、木、金の間に、どのような心境の変化というか、調査をするというふうに切り替えられたのか、その理由、あるいはそれに関して相談されている方とか、どなたかいらっしゃったのか、そのあたりは。
【知事】基本的には、様々な疑問がその後も出てきております。そして、非常にこのご批判を厳しくいただいておりますので、そういう意味ではやはり厳しい第三者の公正な目を通してやらないと、私の事務所では、なかなか公正さということについてまたご疑問が呈されてはいけないので、しっかりと調査をしていただいて、そして公表すると、そういうふうに今週のさらなる皆さん方のご批判を受けまして決めたわけであります。
【記者】あともう1点だけ、第三者の評価ということですけれども、これまで収支報告書については監査報告も受けられていて、登録政治資金監査人の目も既に通っていて、いわば第三者の評価というのは既に受けている段階だと思うのですけれども、この上さらに何を第三者の目によって調べる必要があるのかというのがちょっと分かりにくいのですが、そのあたりはいかがですか。
【知事】それは、先ほど申し上げましたように、特にメディアにおきまして、様々な疑問が呈されています。そうすると、それについて、実際どうであったかというのを本当に具体的に調べる必要があると、そういうことであります。
【記者】制度そのものの問題になりますけれども、では監査人の監査では、不十分だったというご認識ですか。
【知事】監査人の方は、しっかりと監査してくださったと思います。外の人ですからお願いしているのですけれども。しかし、今回こういう問題が出たということは、別にその監査人が手をこまねいていたとかそういうことを申し上げるつもりはありませんけれども、結果的には、やはり疑義が生じたということは、これはしっかりと反省して、さらなる厳しい目が必要だと、そのように思ったわけであります。
【記者】読売新聞の浜名です。先週説明されたホテル三日月の問題で、何人かというようなことも私どもには説明していただけないということなのですけれども、弁護士さんの調査には、何人ですとか誰かということを改めて説明されるのでしょうか。
【知事】何度も申し上げますけれど、政治的な機微であることは確かなのですが、これは弁護士さんが実際にヒアリングをなさると思いますから、そこで対応したいと思います。
【記者】その質問には全て話すという、そういうことなのでしょうか。
【知事】厳しい目で見ていただきたいと思っております。
【記者】それはその弁護士さんが私たちに話されるかどうかは分かりませんけれども、その知事の説明が今回家族旅行でなかったかどうかということが問題になっていると思うのですけれども、どのようにしてそれを家族旅行ではなかったかということを私たちは理解すればいいのでしょうか、その状況で。
【知事】それも、どういう形でというのも、これを厳しい第三者の専門家の方々に委ねたいと思います。
【記者】ホテル三日月はいずれも正月のシーズンだったということで、2009年以降に知事が代表されていた団体などを調べましたところ、お盆と正月の時期に、毎年のように、少なくとも7万円以上の支出をしているというのが分かったのですけれども、知事は家族旅行に政治資金を使ったということは、これまでご認識としてはありませんでしょうか。
【知事】そのことについても、これは第三者の厳しい目で精査をしてもらいたいと思っております。
【記者】テレビ朝日「モーニングショー」の岡安です。世田谷の自宅にある事務所なのですけれども、政治団体から家賃、事務所費がファミリー企業に支出されていますけれども、それは弁護士のその結論が出るまで支出され続けるのでしょうか。
【知事】それも、しっかりと、政治資金の報告書を弁護士が精査をして、どういう状態であって、どうであるかということの結論が出ると思いますから、それは出た段階でやることだと思っています。
【記者】では、今も高いと言われている家賃を払い続けるということですか。
【知事】それは、今までどおり結論が出るまで続けていって、結論が出てから。どういう結論が出るかによりけりだと思います。
【記者】日本テレビ「NEWS ZERO」の杉野です。よろしくお願いします。私たち日本テレビの取材によりますと、会計責任者の方が先週の時点で知事サイドからヒアリングを受けていないと話していましたが、知事、これはなぜでしょうか。
【知事】私がヒアリングをするのではなくて、事務所が私に対してもヒアリングをする、事務所は会計責任者に対してもヒアリングをするということなので、私はやっていません。
【記者】知事サイドからヒアリングを受けてないと話していました。
【知事】いや、そこは正確に申し上げないといけないと思いますということを、私は申し上げています。だから、どういう形で会計責任者がそういうことをおっしゃったのか、ちょっと私はそれを聞いていませんから、知事サイドというのは、私は知事ですから、私の事務所は事務所で別にやりますので、そこは正確を期したいと思います。
【記者】知事自ら会計責任者の方に話を聞こうとは思われないですか。
【知事】事務所が精査をする。これからは、今、申し上げた厳正なる第三者の法律専門家が精査をしていく。そういうことです。
【記者】そうなると、そもそも知事は、自ら明らかにしようという意思は少し弱かったのではないでしょうか。
【知事】いや、そうではなくて、しっかりと明らかにするために、この弁護士、専門家にお任せをしたいということであります。
【記者】それから、先ほどから、知事は、私は政治資金規正法に精通していないというか、政治資金規正法に精通している方にお任せするとおっしゃっておりますけれども、知事は政治家でいらっしゃりながら、精通はしていらっしゃらないのでしょうか。
【知事】いや、そういう意味で申し上げたのではなくて、調べる方が、政治資金規正法に基づいて提出される収支報告書の調査をなさるわけですから、その方が知識のない方だったら調査できませんから、そのことを申し上げただけです。
【記者】知事は政治資金規正法に精通していらっしゃる?
【知事】もちろん政治家ですから、政治資金規正法は知っております。
【記者】それでは、その規正法にのっとって、これから調査をしていく中で出てくるその結果によっては、知事はこの知事という役職を辞任するつもりがあるか、ないか、一言で明確にお答えいただけますでしょうか。
【知事】いや、それは先程来、どなたかがおっしゃった質問と重なりますけれど、まず調査の結果をしっかり見た上で判断をしたいと思いますが、今は、いい仕事をして都民の信頼を回復したいと思っております。
【記者】来週もこの会見が開かれると思いますが、来週はどういったことを説明していただけるのでしょうか。
【知事】それも全て、この専門家の方々の調査を一刻を早く始めたいと思っていますけれども、その結果を待ちたいと思っております。
【記者】ということは、来週のこの会見のときまでに調査をする方が決まっていなかったり、調査の結果が出ていない場合は、今日の会見と同じように、知事の口からは何も説明はいただけないということでしょうか。
【知事】仮定の質問には答えないようにしたいと思います。申し訳ありません。
【記者】TBS「あさチャン!サタデー」の杉山です。よろしくお願いいたします。なぜ、これほどまでに多くの疑惑が出てきていると考えていらっしゃいますか。
【知事】これは、いろいろと批判されているように、システムの問題であったり、いろいろなことがあると思いますから、これは真摯に反省して改善していきたいと思っております。
【記者】システムというのは、具体的にどういうことでしょうか。
【知事】先ほど申し上げたように、事務所のシステムも問題があったと思います。
【記者】第三者の判断を見て説明責任を果たすという内容だと思いますけれども、その説明で、現時点で都民は納得してくれるとお考えでしょうか。
【知事】いや、それは先ほどから申し上げていますように、私が都民のご判断をこの場で推測するようなことはしてはならないと思っています。
【記者】都議会の開会に向けて、関係者とはどのようなやりとりが行われているのでしょうか。
【知事】関係者とは、どなたですか。
【記者】都議会の関係者。
【知事】私は知事としてしっかりと調査をするということですから、都議会の皆さんは都議会でやっておられるので、この自分の問題について、都議会の皆様方は都議会の場において厳しいご質問をなさったり、ご批判なさると思いますから、私の仕事は、そこの場でお答えするということに尽きると思います。
【記者】説明責任は、では、今回の会見でオーケーと考えていらっしゃいますか。
【知事】ですから、調査の結果を待ちたいと思っております。
【記者】現時点で、知事は、正しく政治資金を使ったという自信はありますか。
【知事】そのことについても、様々な疑義が出ておりますから、まずは第三者の厳しい調査に待ちたいと思っております。
【記者】現時点でも答えられないですか。
【知事】そのことも、しっかりと調査を踏まえた上で申し上げないと、正しいことは言えないと思います。
【記者】日刊スポーツの三須です。平成28年5月16日に、ヤフオク!の「ymasuzoe」というIDが削除されましたけれども、これはなぜでしょうか。
【知事】これは、その私のIDを使ってシュウマイを頼んだりとか、本を頼んだりして、お店の方に大変ご迷惑がかかって。これは、もう一度、申し上げます、本当にお店の方には申し訳ございません。私からも謝りたいと思いますけれど、これはやはり卑劣な行為なので、是非そういうことは止めていただきたいので、その後、これ以上、お店の方々に被害が重なっては困るということで削除いたしました。
【記者】では、「ymasuzoe」というIDは舛添都知事ご本人のものということでよろしいですか。
【知事】そうです。
【記者】それまでに137点の美術品などを購入されていますけれども、その中で、政治資金で買われているものか疑われていますが、場所がどこにあるかも第三者の目で調べるのですか。
【知事】それについて、先ほど申し上げましたように、どういう支出で挙がっているのか、それはどういうものなのかということを一つひとつ、きちんと調べて、「それ、今、どこにありますよ」というようなことも含めて、厳しく第三者の目で見て、この疑念を払拭するような形での説明ができるように調べてもらいたいと思っております。
【記者】あと、三日月のホテルのことですけれども、事務所関係者の中に、先ほど「妻は含まない」とおっしゃっていましたが、会議には、妻以外の別の事務所関係者がいらしていたということでよろしいですか。
【知事】そのことについても、しっかりと第三者の厳しい目で精査をしてもらいたいと思っております。
【記者】「第三者の厳しい目」と、これまでに30回ほど言っていると思うのですけれども、ご自身の厳しい目というのは、この会見では持ってもらえないでしょうか。
【知事】私自身は、既に申し上げていますように、本当にこれは都民の皆様方の大変厳しいご批判をいただいておりますので、真摯に反省をして受け止めたいと思っております。
【記者】あともう1点なのですが、報道で、マクドナルドのクーポンを使ったりだとか、新幹線のチケットを払い戻すような報道もされています。非常に、自分のお金に厳しい方であるなという印象を受けるのですが、その反面、公金にはおおらか。なぜ、このようなギャップが生まれてしまうのでしょうか。
【知事】そのことについても、まずしっかりと精査をしてもらって、事実に基づかないようなことであると正しいことが言えませんから、まずはしっかりと調べてもらいたいと思っております。
【記者】ということは、やはり、前回の説明でも会計責任者が宛名のないものを間違えて計上してしまったことがミスの原因の一つだとおっしゃっていましたけれども、そうではなくて、舛添さんご自身の意思で三日月の計上なりを指示していたのではないでしょうか。
【知事】そういうことについての厳しい今のご批判もしっかりと受け止めまして、公正なる第三者の目で調査をしてもらいたいと思います。
【記者】TBSの奥山です。インターネットオークションで、絵画などを買われているかと思いますけれども、こちらを転売されたということは一切ないと断定できるでしょうか。
【知事】一切、転売はしておりません。
【記者】では、その美術品を買う際に、どの作品を買うのかというのは舛添知事ご本人が決められているということでよろしいでしょうか。
【知事】そこから先のことは、これは一つ一つの項目について、先程来、申し上げている法律専門家の聴取に応じたいと思っております。
【記者】作品の中には、裸婦などもありますけれども、そういったものはどのように活用されたのでしょうか。
【知事】そのことについても、疑念が抱かれていることにつきましては、しっかりと精査をしてもらいたいと思っております。
【記者】では、美術品はご趣味であると先週の会見でもおっしゃっていますけれども、どのような絵画がお好きでいらっしゃるのですか。
【知事】それもこういう場で申し上げるのは差し控えたいと思っております。今は、政治資金の収支報告書に出ているものがどういうものであって、それが何であるかということをまずやるべきだと思っていますから、まずはそのことに集中して調査をしていただきたいと思っております。
【記者】では、ご自身の趣味は美術品集めということは、間違いはないということですか。
【知事】美術は大好きです。
【記者】読売テレビ「ミヤネ屋」の中山です。改めて伺いたいのですけれども、2012年のお盆、8月13日の温泉旅行は、どなたと何の目的で行かれたのでしょうか。
【知事】そういうことについても、全て法律専門家の調査を待ちたいと思います。
【記者】ということなんだろうと思うのですが、もう幾らか温泉旅行であるとか、政党交付金の問題であるとか、あるいは事務所費の問題といったのは、週刊誌などでも、あるいはテレビなどでも報道されているものだと思うのですが、前回のように、この部分だけでも次の会見のときまでに調べて答えるというようなことをしないと、本当にもうのらりくらりと逃げているような印象を都民の皆さんに与えてしまっていると思うのです。この部分だけでも次回の定例会見でお答えになる、調べてくるというようなことはできないのでしょうか。
【知事】これも全て調査をやっていただく方と相談をして決めたいと思っています。今のご指摘は厳しく受け止めたいと思います。
【記者】そうすると、全てが調べ終わるまでということなのですか、報告されるのは。
【知事】これも、報告をきちんと取りまとめくださるのは調査する専門家でありますので、厳正なる公正な目を持った第三者にお任せしたいと思っております。
【記者】先ほどの質問にお答えしたときに、いつまで、何年も遡ることではないというようなこともおっしゃったと思うのですけれども、どれくらいを調べるかという量が明確でないのに、全て調べ終わってから答えるか、それもよく分からないというような状況で、「いずれ報告します」というようなことだと、どうすれば、何をどう待てばいいのかもわからないのですが。
【知事】少なくとも、様々な疑念が出されました、この1週間。その疑念に対して、調査報告をして、「これは、こういうことだ」ということは答えないといけないと思っております。
【記者】それでいくと、前回の例でいけば、来週の会見ではお答えできるスピード感というのはあるのではないかと思うのですが。
【知事】それは一刻も早く、今、打診している弁護士の方にお受けいただいて、そして、一刻も早く速やかに調査をしていただくということに尽きます。
【記者】前回は弁護士の方は頼まれていませんよね。
【知事】頼んでいません。
【記者】そうですよね。ですから、そのパターンでお答えいただいても構わないのかなと思うのですが。
【知事】何度も申し上げておりますように、この1週間、さらに厳しい批判をいただきましたので、私の事務所が調べるのではなくて、厳しい第三者の公正な目を持った、しかもこの法律の専門家に調べていただくと、そういう結論であります。
【記者】むしろ時間がかかればかかるだけ、ご自身の信頼の失墜につながると思うのですけれど。
【知事】そういう意見もあることもこれは厳しく受け止めたいと思います。
【記者】フジテレビ「とくダネ!」の前田です。ちょっと前の話になるのですが、私どもの方で調べさせていただいたところ、新党改革比例第4支部の平成23年度の政党交付金の使途報告書で、2011年3月12日、上海で消耗品としておよそ13万9000円の支出がありました。これは、東日本大震災の翌日のことなのですけれども、もちろん知事も急いで日本に戻ろうとしている最中だと思うのですが、そんな中で上海で何を13万円も購入したのか、ご記憶にございますか。説明をお願いしたいのですけれども。
【知事】これも、今、記憶にありません。ですから、これもしっかりと調査をしてもらいたいと思っております。
【記者】知事はこのときどのような気持ちで中国、上海で留まられてたのでしょうか。
【知事】全ての飛行機が止まっていました。しかし、1機だけ飛んいでる飛行機がありましたから、それに何とか乗せてもらって帰ってきました。そのことはよく覚えております。
【記者】2011年3月12日は上海にいた、どのくらいの時間いて、その間何をしていたかというところまでは記憶にはないですか。
【知事】それをきちんと精査をして、今ここで明確に正しいことが申せないと思う、正しいことを言いたいので、是非、お時間をいただきたいと思います。
【記者】平成25年3月14日の収支報告書なのですけれども、書籍編集費という内容で、「思い出デジタルクラブ」というところに5万円の支出があるのですけれども、我々が確認したところ、書籍編集費という名前での支出の目的はこの1件だけだったのですけれども、これがどういった内訳なのかお伺いしたいのですけれども。
【知事】これも、しっかりと調べてお答えをしたいと思います。今、調べてというのは、先ほど申し上げました公正なる第三者の目で調べてやっていただきたいと思っております。
【記者】どういうお店なのか、どういう会社なのか、そういったところも。
【知事】それも調べていただきたいと思っております。
【記者】もう1点、一部報道に、平成24年に2台の車を購入して、1台は湘南ナンバーで別荘のある湯河原周辺で使うためではないかという疑いの記事などもありましたけれども、この車は、実際どこでどのような形で政治活動として使われたのか。
【知事】それについても、誰がどういう形で買ったかということも含めて、きちんと政治資金の収支報告書を見た上で、まず事実を確定してからのお答えになると思いますので、これも厳しい第三者の目で見て、調査をしてもらいたいと思います。
【記者】知事としては、この車は政治活動で使ったと言い切れますか。
【知事】そのことについても、しっかりと先ほど申し上げた法律の専門家が精査をするものであります。
【記者】朝日新聞の谷津です。政治家になられたのは2001年からだと思うのですが、どこまで遡ってという話なのですけれども、どんなふうにお考えなのでしょうか。
【知事】これは先ほど申し上げましたように、今、様々な疑念が呈されております。いろいろな番組であるとか。ですから、そういう疑念にこの払拭できるようにしたいと思っていますから、それはそういう形での調査になると思います。
【記者】そこまで遡られるという趣旨ですか。
【知事】どれだけ資料が残っているかというようなこともあると思います。ちょっと今、私が何年分残して、どういう規則になっているか、そこの細かいことは知りませんので、資料がなければ見ようがないと思いますけれども、今までの疑念を払拭できるような説明ができるように調査をお願いいたしますという依頼をしたいと思います。
【記者】今のご発言に少し関係するのですが、そもそも何を持って立証というか、弁護士さんに説明をされるのですか。ご記憶などか、何かその資料が別にあるのか。
【知事】それも含めて、弁護士さんの方が、「こういう資料を提出しなさい」と。それから、私に聞き取りして「どうだったのですか」と。そういうことになると思いますから、総合的にまず、調査なさる方をお受けいただいて、それで相談したいと思っています。
【記者】もちろんそうだと思うのです。そう聞かれたときに、例えばですが、「日記があるので、それ見れば分かります」とか、「別に事務所にこういう資料があるのです」とか、そこをお尋ねしているのですけれど。
【知事】そういうこともあり得ると思いますけれど、これは一つひとつのケース・バイ・ケースだと思います。
【記者】もう一つあります。先ほど弁護士さんのお名前を公表するかどうかとか、今のいつまで遡るかというところもそうなのですが、基本的には調査を依頼する側が決める話です。依頼された側に応じて「はい、そうですか」という話ではなくて、いつまでの分を調べてくださいというのは、舛添さんの方がお決めになる話だと思うのですけれど、いかがなのでしょう。
【知事】それよく分かりますけれども、ですから、今日の段階では、できるだけ早くお願いしたいということなのですが、ただ、相手もコンピューターではなくて法律の専門家でありますし、やはりこれぐらいの時間かかるとおっしゃると思います。それを曲げてお願いしますということは申し上げたいと思いますけれども、そういうことです。
【記者】最後に一つだけ。これまでほかの政治家の方々ですと、第三者に委ねて、かなりの時間がたっても出てこない、あるいは捜査が入ったので資料がないというようなことを言われるケースが多々あります。そういうことはないとお約束していただけますでしょうか。
【知事】できるだけ早く、そう思っておりますので、そのためにお願いするわけなので、是非そこは私の気持ちをお酌みいただきたいと思います。
【記者】フジテレビ「Mr.サンデー」の嶋です。先ほども質問に出ていた公用車についてお伺いしたいのですけれども、以前、この公用車での別荘通いが問題になった会見で、知事は、公務から直接湯河原の方に行っているので問題はないというようなご説明をされたかと思うのですけれども、今回、私も公用車の記録を拝見したところ、世田谷を経由しているという記録が残っていますけれども、これは知事の説明と食い違うのではないですか。
【知事】その細かいルールについては、また事務方に聞いていただきたいと思いますけれども、一定のルールがあって、その範囲で私はやっていると思っていますけれども、先般申し上げましたように。しかし、大変なご批判を受けましたので、今後は使わないという決定をしたわけですけれど、こういうご疑問に対しましても、今度相談する法律の専門家に、そういうルールがあってもこうだというようなことも含めて、調査を依頼したいと思っています。
【記者】それは、公用車の利用に関しては、それは都のルールですよね。
【知事】ええ。
【記者】それは第三者よりも、都知事の方がそれに関しては詳しいと思うのですけれども、世田谷を経由していたこの記録が残っているわけですけれども、それに対して、問題はないとお考えですか。
【知事】基本的に問題ないと思いますけれども、ただ、今申し上げていますように、様々な疑念を抱かれておりますので、私自身よりももっと厳しい目で見ていただきたいので、この点についてもしっかりと精査をしてもらいたいと思っております。
【記者】あともう1点、先ほども質問がありましたけれども、先週の会見の後、直後に我々の取材ででも、当時の会計責任者が、この件に関して問い合わせは全くないとおっしゃっていたのですけれども、それはなぜでしょうか。なぜ会計責任者をこの調査の中に入れないのでしょうか。
【知事】調査の対象です、調査者ではなくて。私もそうです。それで、事務所がヒアリングをするということで。ですから、私は、直接はしておりません。
【記者】事務所の方からもないとおっしゃった。
【知事】いや、そうではないと思います。それは、私からないということをおっしゃったのだと思いますけれど、これは私がそばにいて聞いたわけではありませんので。それで、私の事務所が今、非常にそういう意味ではご批判を受けていますから、厳正なる第三者の法律専門家に今度はきちんと仕事してもらいたいと、そういう意味です。
【記者】ということは、前回の会見までの調査の中で、当時の会計責任者には連絡はとって、聴取は事務所側がしているということですか。
【知事】そうです。
【記者】それはしているというのは間違いないですか。
【知事】はい、しております。
【記者】最後に1点、今週も、ちゃんと調べてからお話ししますということをずっと引き続きおっしゃっていましたけれども、そういう会計責任者のことも含めて、「どんな調査をされているのかな」というのが私たちは疑問であるのですけれども、例えば、この会見に向けて、昨日は、どこで、何人ぐらいで、どのような調査を何時から何時頃までやられたとか、そういう具体的なところを教えていただけますか。
【知事】いや、それはこの場で申し上げるのはふさわしくないと思います。そして、今後は、法律の専門家がきちんとリードしてやっていただけると思っております。
【記者】どこで、何人でやっていたとかという、何時から何時までどんな調査をしたということは、言えないことなのですか。
【知事】いや、そういうことを申し上げるのは差し控えたいと思います。
【記者】東京新聞の石川です。知事が先ほど、政治資金につきまして、知事のご自身の発言について、都民の信頼を失っているとおっしゃられたのですけれども、大変重い言葉だと思います。では、都政について、これから都議会が始まりまして、所信表明とか、知事答弁とか、様々に発言する機会があると思うのですけれども、知事が都政について語ることについて、信頼は失っていないとお考えでしょうか。
【知事】それは、いろいろな方のご判断だと思います。都民一人ひとりがどうお思いいただいているかというご判断だと思います。
 ただ、先程来申し上げている意味で、大変厳しい批判が多く寄せられていると、これは認識をしております。しかし、私はやはり都知事として、この仕事をしろということで、4年間仕事をしろということで都民の信託をいただいて今仕事をしているわけですから、これはしっかり、どんなことがあろうともやっていかないといけないと思っていますけれども。おっしゃるように、批判は真摯に受けとめて反省すべきは反省し、改めるべきは改めると、そういう思いで、二度とこういう批判がないように努力をしたいと思っております。
【記者】TBSの大吉です。調査の結果が出る時期というのはまだ分からないというのを先ほどからおっしゃっていますが、その調査の結果が出た後の報告の仕方というのは、今、知事としてはどういうふうに考えてらっしゃいますか。
【知事】これも、調査をしてくださる方のご意向もあると思います。ただ、公表はもちろんいたします。だから、この具体的な公表のやり方については、調査なさる方としっかりと相談したいと思っています。
【記者】その公表されるときには、知事の口から、様々な疑惑や疑念に関しての詳細が語られることを我々は期待していいのでしょうか。
【知事】そのことについても、ちょっとまだその調べてくださる方も決まっておりませんので、まずは相談したいと思っております。
【記者】知事、今日の会見で、「第三者の厳しい目で調査していただく」というコメントをもう何度もおっしゃっていますが、知事の口から、様々な疑念に関する詳細というのはほとんど出てないのですけれども、今日の会見は何のために、どういった思いで今記者団の前に立っていらっしゃるのですか。
【知事】いや、ですから、それはもう何度も繰り返し申し上げていますように、大変なご迷惑をおかけし、大変な疑念を抱かれておりますので、これはしっかりと第三者の目で公正に見てもらう必要があると、そういうことを申し上げているわけでありますので、厳しく、多くの皆様方の声は真摯に受け止めております。
【記者】知事の思いとしては、ご自身の口で疑念の詳細を語る日が来る、そういった思いというのはあるのですか。
【知事】いずれにしましても、しっかりと調査をしていただいて、まず事実関係がはっきりしないと判断できませんので、その上で、この都民の信託を回復できるように全力を挙げたいと思います。
【記者】産経新聞の伊藤です。先ほどの第三者の調査ということなのですけれども、結果が6月の都議会に間に合わない場合には、都議会に対しても同じように、結果を待ちたいということを報告されるのでしょうか、説明されるのでしょうか。
【知事】私は、都議会に迷惑かけたくない、これはもう申し上げたとおりなのですが、少なくとも都議会に対しては、当然、これは都民の代表の皆様方がご質問なさるわけですから、それはもうきちんと答えないといけないと思っております。そのことが大前提であります。
【記者】それは、個別の疑念みたいなものに及んだときも、回答されるという。
【知事】ええ、それはおそらく、それはどんな質問するのも都議の先生方のご自由だし、都民の代表としておっしゃるわけですから、それに私はきっちり答える責務があると思っております。
【記者】その場については、知事の言葉で説明をされる。
【知事】責務があると思っております。
【記者】それと、告発状についてお伺いしたいのですが、先日、東京地検に「政治資金オンブズマン」が提出した告発状によると、ホテル三日月での宿泊は家族旅行だと、また私的な天ぷら屋での飲食を計上したことが、政治資金収支報告書の虚偽記載罪に当たるのではないかと、またあと、美術品、絵画を購入していたけれども、578万円分、これが解散に乗じてそれを欲しいままに舛添知事が横領をしたのだと、これは業務上横領罪を犯したものであるという書きぶりになっております。これに対する知事の釈明、反論というのはございますか。
【知事】私は、まだその告発の中身を確認しておりません。それで、もしその告発の上でこの捜査に協力を当局の方から依頼されましたら、先ほど申し上げましたように、それは真摯にお答えしたいと思っております。
【記者】それとまた、この「政治資金オンブズマン」という団体なのですけれど、その代表が政治資金に詳しい大学の教授であると。それでまた、政治資金に詳しい弁護士の方も入られておられると。ある意味、そういう政治資金に精通された方々が、今回の騒動を見て、このような告発、一部刑法にも触れるような形での評価をされて告発に至っているのだと思うのですけれども、改めて、ほかの弁護士に知事が依頼して、評価をお願いするとなったとしても、一定の、ある意味で、これは、何ていうのですか、結論が出ているものなのかとも思うのですけれども、これについての評価というのは。
【知事】ちょっと、今の最後のところが分かりません、結論というのはどういう、ちょっと分からなくて、すみません。
【記者】法律の、政治資金に詳しい弁護士なり大学教授なりというのが今回の騒動を見て、刑法に触れるような結論を出されているのかと思うのですけれども。それについて、改めて知事が雇われた弁護士に、また改めて評価をお願いするという意味もなく、一定の結論というのは出ているのではないかとも思うのですけれども。
【知事】いや、法律の専門家も様々な方がおられると思います。私が申し上げているのは、誰が見ても、この人ならば厳正な、本当に厳しい公正な目で判断できるだろうと、まだ選任し、決まったわけではありませんけれども、そういう思いで、これはお願いしてありますので、その結果を待ちたいと思っております。
【記者】つまり、今回のことというのは、一定の絶対的に基準があるというのではなくて、解釈の問題になってくるかと思うのです。それはある専門家が見れば犯罪に当たるだろうと。ある専門家から見れば問題ないだろうと、分かれることが十分あろうかと思うのですけれども、それを、知事はどういうふうにお考えですか。
【知事】それは、私もいろいろな法律専門家を知っていまして、それぞれの立場でお考えも違ったりしますので、そこは、まずはお受けいただいた方に、公正な立場で調査をしていただくということがまず第一歩だと思っています。
【記者】なるほど。知事は、これまでも、高額の海外出張で批判を集めたり、公用車での別荘通いについても、ルールどおりにやっているから問題ないんだみたいな言い方をされておられて、今回のことについても、その第三者の調査結果をもって問題ないのだとおっしゃられるのかなという印象を何となく思ってしまうのですけれども。結果、その弁護士がまとめたものに対し、ほかの方が、いや、解釈の問題になってくるので、この結果、おかしいのではないのという指摘があった場合にどうされるおつもりで。
【知事】それは、仮定のことはそのときに。今から申し上げることではないので、それはまたそのときに考えたいと思っておりますけれども、厳正に公正な立場で見ていただきたいと、そういう思いであります。
【記者】フジテレビ「Mr.サンデー」の川上です。
 事実関係を確認する材料というのは、具体的に何がそろっているのか教えていただけますでしょうか。
【知事】これも今、弁護士の先生が、「こういうものがあるか」「こういうものはどうだ」ということをお問い合わせいただいて、それからあるかどうかというのを探してみるというプロセスになると思います。
【記者】では、こちらで用意できるものは逆に何がありますか。
【知事】それは言われてみないと分かりません。政治資金収支報告書はあります。
【記者】ご自身で、事務所を含めて今まで精査をされてきたわけですよね。
【知事】例えば、領収書はあります。
【記者】では、何か記録とか、さっきもおっしゃられましたけれども。
【知事】もちろん、記憶についても聞かれると思います。
【記者】記録。
【知事】記憶。私がどう覚えているかという。
【記者】それ、記憶は確かなのでしょうか。
【知事】いや、それは、ヒアリングなさる方に私が答えるという形になると思います。
【記者】では、その記憶を裏付けるものがない場合は。
【知事】そこは担当なさる法律専門家が、「これはないか」という形になると思います。
【記者】もう1点。5月13日の会見で、「説明責任は果たした」と。あとは都民の判断に任せるということで、私どもの番組で、1000人の方を対象に、都民含めて、国税が入ってるわけですから、有権者の方、二十歳以上の方1000人にアンケートを取りました。そうすると、92.4%の人が到底納得できないと、その説明では。その一番の理由が、証拠も出さずにただ謝っただけ。これをトップリーダーとしてどう受け止めますか。
【知事】ですから、何度も申し上げていますように、そういう厳しいご批判があるというのは、もう真摯に受け止めておりますので、しっかりとした調査をして、反省すべきは反省するということであります。
【記者】繰り返しの言葉ではなくて、ご自身の言葉で、何かメモを読まれているような気がしてならないのですけれども。
【知事】いや、私は今、自分の言葉でしゃべっています。
【記者】ただ、ずっと繰り返し同じことが、それが、何か伝わらないような気がするのですが、いかがですか。
【知事】いえ、そう答えるしかありませんから、そう答えています。すみません。私の至らないところかもしれません。
【記者】最後にもう1点だけ。政治とカネのことに関して、時折ご意見、独自の持論をおっしゃられていまして、金のかからない政治を目指していた方が、いつからこのようになったのでしょうか。
【知事】それも、皆さんがご判断することになると思いますけれど、私の方からは、そういうことは、この場では差し控えたいと思います。
【記者】では、ご自身で心変わりしたとか、方針を変えたとかという自覚はないのですか。
【知事】今は、とにかく、まず事実をしっかりと精査をすることが必要なので、色んな疑惑が出されていますけれど、それが本当に正しいのか、どうなのか、憶測の域を出ないのか、本当にそうなのか、そういうことも分かりません。したがって、まずはしっかりとした事実を出してもらって、その上でなので、私はそれが大前提だと思っておりますので、どうかよろしくお願いします。
【記者】では1点、事実に基づいてお話ししますと、ホテル三日月での宿泊代金は、会議費として処理するように都知事が会計責任者に託されたと、その証言は得ているのですけれども、その中でも会議はやったということを、前回の会見で、事実としてお話しされました、都知事ご自身が。
 では、もうほとんどの方がプライベートだと、プライベートに比重を置かれていると。数時間会議しただけで、それを会議という認識を持つ、家族の宿泊費全てを含めた費用を会議だと、そういうのは、「政治とカネ」発言からすると、これはお金をかけないように本当の政治をしている方の行為なのかなと思うのですけれども。
【知事】そういう厳しい批判を、今、いただいていることもしっかりと胸に刻みまして、これから改めていきたいと思っております。
【記者】何を改められますか。
【知事】今のようなご批判が二度と出ないような形でやりたいと思っております。
【記者】フジテレビの中村です。先ほど、ヤフーオークションの「ymasuzoe」がご自身のIDだとお認めになったのですけれども、都知事になってからは、絵を買われたことはありますか。
【知事】資料として買ったことはあると思います。これも、しっかりと精査をしてみたいと思います。今、ここで軽々に記憶でよりも、データでもってやりたいと思っております。
【記者】執務中にヤフーオークションの画面を触ったことはありますか。
【知事】それもちょっと記憶にございません。執務中は、そういうことはないと思います。ただ、私の執務時間というのは、何時から何時というのではありませんから、朝早かったり、夜遅かったり、週末もやったりとかあるので、それは何時だから執務してないとか、しているというのは、なかなか、明確にできないと思っております。
【記者】知事の執務室には何枚の絵が、今はありますか。
【知事】今は数えていません。今すぐ何枚か分かりません。
【記者】絵は複数枚以上あるということですか。数えられない以上あるということですか。
【知事】複数はありますけれど、今ここで何枚というのは正確な数字は申し上げられないと思います。
【記者】しんぶん赤旗の岡部です。先週もご質問したのですが、一つは前会計責任者の退職された年月日、後でお答えいただけるということだったのですが、事務所の方に何度もお聞きしても、何ら回答はなしということと、それから、精査していただきたい点があります。2010年9月に第4支部で、ベルギーの衣料品店で衣料品6点を購入したと。このときはいわゆる女性や子供服のカジュアル服のメーカーの品物を買っていると。それから、2011年10月に福岡の書店で、やはり第4支部が児童書など4冊買っている。
【知事】これはもうこの前、既に言っているね。
【記者】その中で、「ひっかけクイズ 最強イジワル王への挑戦」という本もあるのですが、知事はたびたびクイズ番組に出て結構正解をされているようで、それで結構この本を読まれたのではないかと。いわゆるタレントとしての活動でということが一つ。
【知事】まず、この前の質問のときもたくさん質問が出まして、あの質問で私、会計責任者が代わった日にちだと、そのご質問だったように思いました。だから、ちょっと私、そのとき、この退職と勘違いしたのかもしれません、そこは。それで、会計責任者が代わった日にちは、政治資金の報告書にこれは記載がありますので、これ見たらおわかりになるのではないかというのが一つでした。
【記者】何年何月何日?
【知事】それは、ホームページで確認できますのでご覧ください、政治資金報告書の。それで、退職云々は、個人のプライバシーに関わりますので、そちらの方はちょっとここでは差し控えさせていただきたいと思います。
 それから今おっしゃられました点につきましても、これはメモをとりまして、調査をきちんとその法律専門家にやってもらいたいと思っております。
【記者】わかりました。もう一点、関連で。先ほど何度も質問が出ているのですが、都議会の皆さんにご迷惑をかけないようにということですが、6月1日から定例会が始まります。となると、共産党からは公開質問状で26日までご返答をという質問状が、昨日出ましたが、ご覧になっているかどうか分かりませんが。少なくとも、第二回定例会の開会日には、結論で、全ての全容をご報告いただきたいということが、多くの方に、今日来た。これから弁護士さんにお願いして精査されるということですから、議会の開会前、本会議が始まる前に、代表質問が始まる前に出せないのかどうかということが非常に。要するに、2か月や3か月ではなくてといって、相手の方のご都合もあると思うのですが、早急に結論を出していただかないと、史上最高のオリンピックを目指すとおっしゃられている東京のトップリーダーとしての資質がやはりそこでも問われるのではないかと思うのですが。
【知事】共産党の皆様方から質問書が出たということは伝え聞きましたけれど、ちょっと私はまだ全て読む時間がございませんので、後ほど読ませていただきます。それがいつまでとおっしゃいましたっけ、回答の。
【記者】5月26日。
【知事】これも、今から早急に調査をして、どういう形で共産党の皆様方のご質問にお答えできるのか、これは早急に検討させていただきたいと思っております。
【記者】日本テレビの久野村です。調査をされた結果、弁護士さんがそれは会議だと認定した場合は、先週おっしゃられていた返金のご予定自体もお止めになるということはあり得るのですか。
【知事】先週、私の判断で、一部の飲食費であるとか、どう探しても分かりません。それから、ホテルの費用であるとか、もう決めたことについては、既に総務省にどういう形で修正をした方がよろしいかというのはお尋ねを申し上げたところでありますので、これは、例えば今おっしゃったように、「いや、それはもう会議だから戻さなくてもいいよ」とおっしゃられても、これはもう決めたことです。あとは総務省のご指示に従って。ちょっとこれは、先ほど、どなたか後ろの方がご質問いただいた件なのですけれども、総務省に尋ねたというところまでは私が把握していますけれど、お答えは既に来たのかどうか、ちょっとまだ把握していませんので、そういう方針でございます。
【記者】何度もおっしゃっていただいた調査を待つということというのはすごく分かりましたし、真摯に対応されるのも分かったのですけれども、今まで国会議員時代からも知事になられてからも知事を支持していらっしゃった方たちがいると思うのですが、そういう方たちに向けても今までの政治人生とか、政治資金の使い方で公私混同があったのかという点について、知事のご認識でいいので、最後にお答えいただければと思います。
【知事】今回、本当に多くの皆様にご心配をかけています。また、ご迷惑をおかけしておりますし、特に一生懸命私を支持してくださった方が大変不愉快な思いをなさっているというのは、本当に心からお詫びを申し上げないといけないと思って、本当に慚愧の念にたえないところでございます。
 これは私の認識がどうということもあるかもしれませんけれども、やはりそういう批判を受けるということは、私が本当に真摯に反省しないといけないと思いますので、今後とも、支持していただいた方がさらに支持をしていただけるように、しっかりこれは改めて、二度とこういう指摘がないように生まれ変わったつもりで頑張ってやりたいと思っております。どうも長いことありがとうございました。
(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)
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「第三者弁護士による調査」を連発した舛添・都知事が手本としたオブチ「姫」の第三者委員会による調査手法

2016-05-21 22:32:00 | 政治とカネ
■政治資金の「公私混同」疑惑が指摘されている舛添要一・東京都知事が2016年5月20日、都庁で定例会見を開きました。舛添知事は、一連の疑惑について「ご迷惑、ご心配をかけた」と謝罪したうえで、「第三者」として、“政治資金規正法に詳しい複数の弁護士”に調査を依頼して、早急に調査結果を出す考えを示しました。

 2時間16分にわたる記者会見では、報道陣から次々に質問が浴びせられました。政治資金で支払った千葉県内のホテルの宿泊費、インターネットオークションで購入した美術品などの質問や、海外出張時のファーストクラス利用や超高級ホテルの宿泊、自分の別荘への往復の足として公用車の使用など、質問が相次ぎました。

 舛添知事はいずれの質問に関しても、「第三者の弁護士に厳しい目で調査してもらう」として、同様な回答を60回以上繰り返しました。

 自分で雇った「第三者」の弁護士による実態調査の結果、もし、政治資金の問題があるとされた場合(現実的には自ら雇った弁護士なので、そのような調査結果が出ることはあり得ない?)、報道陣から「自らの出所進退はどうするのか?」という質問に対して、舛添知事は「まずは、しっかりと厳しい第三者の公正な目で見ていただいて、結果が公表される。そのときに同時に極めて公正な目でのご指示があると思う。それを受けて指示に従いたいと思っている」と述べました。

 その上で「しかし、今のところは全身全霊を傾けて仕事し、都民のために信頼を回復したい、その一念です」として、都知事の椅子にこだわり、続投に意欲を示しました。

■今回の舛添知事の政治資金規正法違反問題は、5月11日に発売された週刊文春2016年5月19日号でスクープ記事として報じられたのが発端です。

**********週刊文春Web 2016.05.10 16:02
舛添都知事に政治資金規正法違反の重大疑惑!
 舛添要一都知事(67)の三つの政治団体、「グローバルネットワーク研究会」(以下「グ研」)「新党改革比例区第四支部」「泰山会」の政治資金収支報告書(2012~2014年)を「週刊文春」特別取材班が精査した結果、政治資金規正法違反の疑いが浮上した。
「グ研」の収支報告書によると、舛添氏は2013年1月3日に、千葉県木更津市のホテル「龍宮城スパホテル三日月」における「会議費用」として、237,755円を計上している。翌年も1月2日にやはり「会議費用」として、133,345円を計上、その金額は、あわせて371,100円となっている。
 正月の温泉リゾートで、いったいいかなる「会議」が開かれたのか。木更津に向かった小誌取材班は同ホテル関係者から次のような証言を得た。
「二回とも、会議は行われていません。舛添さんはお子さんを連れて、家族でご利用になりました。いずれの年もグレードの高い部屋に泊まったと思います」
 言うまでもなく、政治資金には、国民の血税である政党助成金が含まれている。もしこの証言が事実ならば、舛添氏は自身の家族旅行の代金を血税で支払い、かつ「会議費用」と虚偽の記載をしたことになる。
 舛添氏に事実関係を尋ねたが、「すべて法的に適切に処理しています」とだけ回答があった。政治資金規正法に詳しい上脇博之・神戸学院大学教授はこう指摘する。
「収支報告書に会議費用と記しておきながら、内実が単なる家族旅行だとすれば、政治資金規正法の虚偽記載に問われる可能性が極めて高い。しかも繰り返し同じ虚偽記載がなされており、会計責任者の単純ミスではなく舛添氏による意図的なものと考えざるを得ません」
 政治資金規正法の虚偽記載の公訴時効は5年で、「5年以下の禁固叉は100万円以下の罰金に問われる可能性があり、最悪のケースでは公民権の停止もあり得ます」(同前)。
 舛添氏の真摯な説明がまたれる。
**********

 当会は、上脇教授とは昨年9月、神戸で開催された市民オンブズマン全国大会の会場でお目にかかり、小渕優子・元経産相の政治資金不正会計問題について情報共有したことがあります。同教授は、今回の舛添知事の政治資金問題について、その後5月19日に東京地検に告発をしています。

**********朝日新聞デジタル2016年5月19日21時34分
舛添都知事らを市民団体代表が告発 政治資金問題
 東京都の舛添要一知事の政治資金問題で、市民団体の代表が19日、舛添氏や舛添氏が代表を務めていた資金管理団体の会計責任者に政治資金規正法違反などの疑いがあるとして、東京地検に告発状を送った。
**********

■オブチ「姫」と折田「国家老」による政治資金不正会計問題については、2014年10月16日発売の週刊新潮2014年10月23日号でスクープ記事が掲載されました。その後当会が、同10月20日に「姫」を公職選挙法と政治資金規正法違反容疑で東京地検に告発しました。そして最終的には、「国家老」ともう一人の政治団体会計責任者だけが、政治資金規正法違反で在宅起訴、書類送検され、2015年10月9日に東京地裁で執行猶予付きの有罪判決を受けました。

 今回の舛添知事の場合では、週刊文春が同様にスクープしましたが、市民団体による告発を経て東京地検がどのような動きをするかは、オブチ「姫」の前例が参考になる筈です。

 すなわち、会計責任者だけが在宅起訴されて執行猶予付き有罪となる可能性が大きいのですが、舛添知事本人にはお咎めが無いことが十二分に想定されるのです。

 舛添知事はそのことをよく知っているため、オブチ「姫」と同様に、第三者委員会の弁護士による調査という形で、自らの説明責任を回避しようとしているものと考えられます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告・この項続く】

※参考情報「知事の部屋」(前編)
**********
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/TEXT/2016/160520.htm
知事冒頭発言
1 ホール・劇場等問題に関する東京都の緊急の取組について
【知事】冒頭発言ですが、都政に関することでございます。ホール・劇場等に関する、いわゆる「2016年問題」につきまして、都の緊急の取組として5項目を取りまとめましたので、お知らせいたします。
 この中で主な項目を申し上げたいと思います。
 まず、現在利用できるホール・劇場の基本情報の整備であります。それから、既存のホール・劇場などの活用を促進するため、都として初めて、都内全域を網羅的に調査いたしまして、約1300件をリスト化いたしました。これを本日から都のホームページで公表するとともに、実演家団体等に情報提供をいたします。
 また、野外コンサート会場などに適した都有地・都有施設の調査も行いました。これらも実演家団体に情報提供し、マッチングを図ることで公演しやすい環境づくりを進めます。
 さらに、先日、私が馳文部科学大臣に緊急要望いたしました、国、東京都及び首都圏の自治体が参画しました「課題解決を図る場」の設定についても、現在、具体的に進めております。
 そして、ホール・劇場等問題を中長期的な視点で検討するため、「東京芸術文化評議会」に「ホール・劇場等問題調査部会」を設置いたします。調査部会には、芸術文化やホールの専門家や実務家の方に参加していただきまして、様々なご意見や提案をいただきながら、今後の方向性を取りまとめてまいります。また、外国人観光客の増加も見据えて、ナイトライフの充実策についても、ハード・ソフト両面から検討してまいります。こうした取り組みを着実に進めまして、ホール・劇場に関する問題の解決を図ってまいりたいと思っております。詳細につきましては、生活文化局にお尋ねいただきたいと思います。
※報道発表資料はこちらをご覧ください。↓
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2016/05/20q5k100.htm
2 政治資金について
【知事】それでは、私の政治資金に関しまして、様々なご指摘を受け、都民の皆様をはじめ、たくさんの方々にご心配とご迷惑をおかけしていますことを心から深くお詫び申し上げたいと思います。
 平成28年5月13日の定例記者会見におきまして、週刊誌で指摘を受けた点について調査をし、説明をさせていただきました私の説明に対しましては、分かりにくいとか信じがたいなどの声がありましたことを真摯に受け止めております。また、その後も、他の支出についてもご指摘を受けているところであります。このような皆様の声があることを真摯に受けとめ、公正な目で見ていただく必要があると考え、今般、私の事務所とは無関係の政治資金規正法に精通した弁護士などに、私の関係政治団体の政治資金の支出を見ていただくことにいたしました。現在、複数の弁護士に打診中でございまして、引き受けてもらえれば、直ちに調査に着手してもらう予定であります。
 ご意見やご批判があることを真摯に受け止め、第三者の目からしっかりと調査をしていただき、改めるべきところがあれば、これを改め、皆様の信頼回復ができますように、しっかりと対応してまいりたいと思います。
質疑応答
【記者】幹事社、東京MXの三嶌です。それでは、今の政治資金の問題等に関しまして、質問させていただきます。
 前回の記者会見のときに、疑惑が持たれることは政治家として誠に恥ずかしいとおっしゃっていました。その後も、さらに疑惑が出てくるような、持たれるような問題が続出しているような状況です。このような状況を踏まえ、政治家としての責任をどのように考えておられるのかということと、また、前回の会見のときは、知事の職責をしっかり果たしていくと、都民の信頼を回復し、負託に応えると気持ちを話されていましたが、その気持ちにお変わりはないでしょうか。
【知事】まず、冒頭申し上げましたけれども、本当に都民の皆様方に、今回の件でご迷惑、ご心配をおかけしましたことを重ねて心からお詫び申し上げたいと思います。しっかりとした調査をやっていただきまして、その上で、知事として仕事をしっかりやりまして、そして都民の信頼を回復したいと思っております。
【記者】テレビ東京の石井ですけれども、千葉県木更津市のホテルでの支出の件について改めてお伺いします。本当に会議を開いたのか、都民、国民は疑念を抱いていると思います。こうした疑念を払拭するためにも、改めて、どなたと何人で会議したか、説明責任を果たされるお考えはないのでしょうか。
【知事】その点も、先ほど申し上げましたように、そういう疑念を抱かれていること、本当に、恥ずかしいと思っております。政治資金に精通した弁護士にお願いして、当然、私もヒアリングの対象になりますから、その疑念にも、今回の弁護士さんにお願いすることで、きちんと対応していきたいと思っております。
【記者】先週の会見で、「先方のプライバシーもあるので」というおっしゃり方をされていたと思うのですが、それは会議にどなたが何人出席したということが把握されての発言だと考えていいのですか。
【知事】その細かいことにつきましても、今申し上げましたように、第三者の厳しい公正な目に任せたいと思っております。
【記者】では、知事ご自身のお言葉では語られないということなのでしょうか。
【知事】今は、しっかりとした調査に協力をしたいと思っております。
【記者】もう1点なのですけれども、知事が新党改革を離党した直後に、政党交付金のおよそ429万円を自らの政治団体に移動していることについてですが、これは、法に抵触しているわけではないのですが、やはり少し一般の感覚とは、ずれているのかなと思うのですが、この点についてはいかがでしょうか。
【知事】その点も非常に、そういう疑念を持たれているということは恥ずかしいことだと思っておりますので、これも政治資金に関することでございますから、政治資金のことをよくお分かりになっている弁護士さんにしっかりと調査していただくと、そういうふうにお願いしたいと思っております。
【記者】知事は今週に入ってからも、「また新たに調べて、この場で説明する」とご発言されていたと思うのですが、今日のご説明というのはないのでしょうか。
【知事】そういうプロセスにおいて、これは、非常に私が信頼を失っておりますので、厳しい第三者の目で、しかも専門家の目で、調べていただいたほうがいい、そういう結論に至ったわけであります。
【記者】説明を引き延ばしているようにも感じられるのですけれども。
【知事】いやいや、できるだけ早く、お願いしたいと思っております。それはありません。
【記者】ご自身で把握されている部分を、なるべく早く説明されるというお考えはないのですか。
【知事】いや、それももう、先ほど申し上げましたように、きちんとした専門家に調査をしていただきたいと思っております。
【記者】日本テレビの久野村です。私どもの方でも知事にちょっと質問させていただいた件なのですが、湯河原の衣料品店の方で知事がご購入された品物について、私どもの取材では、ご自身の身の回りの、下着ですとかパジャマですとか、そういったものを買われたということが分かっているのですが、それはどのような政治活動にお使いになられたのでしょうか。
【知事】その点につきましても、政治資金報告書に書いてあることですから、これは厳しい目で見ていただきたいと思っております。専門家に任せたいと思っております。
【記者】もう1点なのですが、同様になるのですけれども、知事が購入された絵画についても、キース・ヘリングへの手紙というのがあって、それについても、どのような政治活動で、誰に対しての活動だったのかというのをご説明いただけますでしょうか。
【知事】それも政治資金規正、その政治資金の報告書に書いてあることですから、これを本当に専門家が厳しい第三者の目でチェックする、そういうことをお願いしたいと思います。
【記者】あわせて、多数の美術品を今まで購入されてきたと思うのですけれども、知事としては、それらのものを使ってどのような政治成果を今まで上げてきたと考えていらっしゃいますか。
【知事】まず、その前に、しっかりとどういう内容であるかというのを精査するほうがいいと思います。これは厳しい第三者の目で見ていただくということが前提だと思います。
【記者】最後に、今回のことに関して、6000件を超えるご意見が都庁に寄せられているということなのですが、この6000件という数字と、ご意見についてどうお受け止めでしょうか。
【知事】大変厳しいご指摘をいただいておりまして、都民の皆様方にご心配、そしてご迷惑をおかけていること、改めまして心からお詫び申し上げます。
【記者】元知事経験者の皆様からも、ちょっと資質として不適格なんじゃないかという指摘も出ているようですが、知事は、それについて、自分の知事の資質についてはどうお考えですか。
【知事】それも厳しいご批判をいただいているということは十分承知をしております。まずしっかり調査をした上で、そして全身全霊を尽くして都民のために仕事をして、都民の信頼を回復したいと思っております。
【記者】本当に最後なのですが、改めて確認ですが、知事の職を辞任する意向はないということでよろしいのかと、その場合は、どのようにして都民の信頼を回復していこうと思われているかというのをお伺いします。
【知事】大変ご迷惑をおかけて申し訳ないと思っておりますので、全力を挙げていい仕事をしたい、都民のために尽くしたいと思っております。
【記者】NHKの江頭です。質問重なりますけれども、千葉県木更津市のお正月のホテルのことについてお聞きします。調査をというお話は分かりましたけれども、これは先日、知事が弁明をされた件でありまして、新しい話題について、弁護士とか、そういう専門の方の調査を待つというのは、少しは分かるところがあるのですけれども、これについては、知事が家族で行かれていたと、政治活動していましたというところまで説明していて、あとは誰と行っていたかとか、人数とかは、これを言うか、説明するかしないかというのは、知事の説明責任を果たすかどうかの姿勢の問題だと思うのですけれども、やはりそこはおっしゃることはできないのでしょうか。
【知事】今おっしゃってくださったことは、よく分かります。ただ、冒頭申し上げましたように、色々な私の説明に対しましても、厳しいご批判を受けておりますので、この件につきましても第三者の厳しい目で調査をしていただきたいと思っております。
【記者】先日は、政治的機微があるのでというお話だったのですけれど、その弁護士の方々の調査次第では、そういうことは明らかにされる可能性はあるのですか。
【知事】弁護士の皆さん方が、私もヒアリングをなさると思いますので、そのときにどういうヒアリングをなさるか。いずれにしましても、厳しく第三者の目で見ていただきたいと思っております。
【記者】先日の会見でペンディングになっていた件ですけれども、知事自身が調べてお答えするといった件ですが、栃木県日光市のホテルの支出もございましたけれども、お盆に8万円を支出しているという。これに関しては、今日新しいご説明はないのでしょうか。
【知事】これにつきましても、この前は、週刊誌で指摘を受けた件についてご説明をさせていただきましたけれども、その後、他の施設についても、様々なご指摘を受けていますので、それについては、今の件も含めて、第三者の厳しい公正な目で調査をしていただきたいと思っております。
【記者】美術品に関してなのですけれども、ネットのオークションで商品、多くのものを購入されていることが伺えます。私どもNHKでも調べましたところ、平成24年と25年にアメリカ現代アートのキース・ヘリングのイラスト入りの手紙でありますとか、日本画家の油絵の抽象画とかを購入をされております。これについては、やはりどういう政治活動の中でどうご活用されたかというのは、やはりきっちりお伺いしたいところなのですけれども、いかがでしょうか。
【知事】はい。それはよく分かりますけれども、その前に、政治資金収支報告書、これをしっかりと精査していただいて、事実を確定していただいた上で、今おっしゃったこともそうだと思います。その上で、これはこうだという調査結果が公表になりますので、その上で対応を考え、ご説明をしたいと思っております。
【記者】同じご説明いただいているので、恐縮なのですが、ただ、この種のものというのは、一つひとつやはり違って、知事がやはり色々ネットオークションとかで選んで、こだわって丹念に選んでいることもうかがえますし、それを、今までの説明ですと、海外の方にあげたとかおっしゃってもおりましたと思いますが、そういうのは、ご記憶はされているはずなんだと思うんですけども、それは。
【知事】それはまず、政治資金報告書を政治資金に精通した弁護士の方にしっかりと一つひとつチェックをしていただいて、私もヒアリングに応じて、その上でのことになると、繰り返しになりますが、思います。
【記者】朝日新聞の小林といいます。同じ話の繰り返しかもしれませんが、例えば龍宮城の例の政治の会議があったと思うのですが、事務所の関係者の方とお話をされていて、それで政治活動ということで計上されておられると思うのですけれども、これまでの知事の支出の計上の考え方で、奥様が舛添政治経済研究所の代表をなさっていると思うのですけれども、奥様とお二人で何かお話をされたりとか、飲食店でお話をされたりをした場合というのは、それは事務所関係者という考え方で政治の資金として計上するということが今まであったのかどうかというのをお伺いしたいのですが。
【知事】いや、その点につきましても、これは政治資金を見て、しっかりまず調査をして、そういうケースはあるのかどうなのか、これを厳しく公正な目で見ていただいて、私もヒアリングに応じて、それでお答えを出したいと思っております。
【記者】あったのかどうなのかということは、もう把握されていると思うのですね。それを舛添知事のお考えで、それは政治活動というようにカウントされていたのか、それは全くプライベートだというように分けられていたのかという、その点なので、ここは調査とあまり関係なくて、今までのご判断されていた考え方の話だと思うのですが。
【知事】いや、それは、政治資金の報告書がございます。そして、過去何年間かございます。やはり一つひとつ見て、これはどういうことであるのかというのを第三者の、やはり厳正な目で見て、それで調べていくということが前提だと思っております。
【記者】NHK「ニュースウォッチ9」の田中と申します。専門家による第三者委員会からの調査を行うという話でしたけれども、この調査というのは、費用はご自身で負担されるのでしょうか。
【知事】もちろん、当然です。
【記者】また、もし第三者委員会から、適切な使い方ではなかったとなった場合は、どのような対応を取られるおつもりでしょうか。
【知事】今、第三者委員会とおっしゃいましたけど、私は、今、複数の法律専門家にお願いをしているところでありますので、まず、委員会というようなことではございません。今お願いしているという段階です。それで、その結果に従いたいと。その方々が厳正な第三者の目で見て、これはこうであるという結果を出されると思いますので、私はその結果に従いますし、その調査にも当然、ヒアリングを含めてきちんと応じたいと思っております。
【記者】その結果というものが、その使い方が適正ではなかったというような結果になった場合は、どのようなご対応を取られる考えですか。
【知事】それは、今申し上げましたように、これは政治資金規正法に精通した弁護士さんたちですので、どういうふうにしろということをおっしゃると思いますので、それに従いたいと思っております。
【記者】舛添知事ご本人は、政治資金をどのようなものとお考えで、どう使われるべきだとお考えですか。
【知事】それは、政治活動としてしっかりと都民、国民のために使うべきだと思っております。
【記者】そういう使い方をしてこられたとお考えですか。
【知事】そこも、今申し上げましたように、政治資金規正法に精通した弁護士さんが、「これはどうだ」「これはどうだ」ということを、しっかりと調査してご指示がいただけると思っております。
【記者】テレビ朝日の内田と申します。第三者の弁護士さんをお願いするということですけれども、その選定についてはどのようにお考えなのでしょうか。
【知事】それは、まず、今申し上げましたように、政治資金規正法にしっかり精通した方々にお願いすると。そして、先程来、繰り返して申し上げましたけれども、厳しい、公正、そういう目で見ていただけるという方を今、選定をお願いをしているわけであります。
【記者】それを知事がお願いするということなんですか。
【知事】ええ、もちろん、私の問題でありますから、私がお願いしたいと思っています。
【記者】知事が選ぶと、やはり疑念を持たれているということに対して、やはり、何ていうか、知事に寄った立場で見るのではないかというような眼も出ると思うのですけれども、その辺についてはどうですか。
【知事】それは、今、本当に複数の方に当たっております。したがって、まだ名前を出すとかいうわけにはいかないのはご理解いただけると思いますけれども、どなたが見られても、もうこの方ならば、例えば私寄りだとか、私にひいき目だと、そういうことではない方を選びたいと思っております。
【記者】その過程については、途中経過を公表されたりとか、結果を公表されるとか、そのお考えはありますか。
【知事】これはもうお相手のある話でございますので、その方が、「自分の名前出していいよ」とか、「もう中間報告しなさい」ということであれば、それはできると思いますけれども、相手の方とご相談しないとできないというのが今の状況です。
【記者】朝日新聞の吉浜です。調査をなさるということなのですが、具体的にいつ頃までに調査結果をまとめられるというお考えですか。
【知事】これは、今申し上げられるのは、できるだけ早くということでありまして、2か月かけるとか、3か月かけるということではありません。ただ、前回の週刊誌の件を調べるのにものすごく、あの項目だけでも時間かかりました。
 かなり膨大な量になると思いますので、多少の時間は必要だと思いますけども、いずれにしましても、6月1日から都議会が、ご承知のように始まります。ですから、都議会の皆様方にご迷惑がかからぬよう心がけまして、可及的速やかに調査をしていただくようにお願いをしたいと思っております。
【記者】と申しますと、6月1日の都議会開会に間に合わせるようにということですか。
【知事】いや、そういうことではありませんが、とにかく都議会にご迷惑がかからないように全力を挙げて速やかに調査していただくことをお願いをしたいと思っております。
【記者】大体のめどというのは、ご説明は。
【知事】それも今、調査してくださる相手の方に、今、お願いしているところなので、またこれはお願いしてお受けいただいた方が精査を始めて、その段階でのご相談になると思います。
 ただ、私の気持ちは、今申し上げたように、できるだけ早く、それから都議会が始まりますので、都議会の皆様にご迷惑をおかけしたくないと、これはあります。
【記者】あと、調査の件なのですが、これは政治資金規正法に抵触しているのか否かという点を調べるということですか。
【知事】いや、今回、様々な疑念が、様々な報道でなされております。本当にこれはもう、皆様方に申し訳ないと思っています。それだけ色々疑念を呈されたというのは本当に恥ずかしいことだと思っております。
 先程来申し上げていますように、政治資金規正法に精通した方にやっていただくのですけれども、それ以外の問題でも、厳しい第三者の目で見ていただきたいと思っております。
【記者】どれぐらいの期間さかのぼって調べられるのですか。
【知事】これは、様々な問題が出てきております。どれだけというのは、もう具体的に調査していただく方との相談になりますけれども、ある程度過去にさかのぼって包括的に見ていただきたいと思っております。これは決まり次第、調査なさる方とご相談しながらそういう方向で参りたいと思っています。
【記者】最後に1点、いろいろ支出の内容なども調べられるということなのですけれども、仮に専門家が問題があるという判断をなさった場合、知事は、知事職を続けるかどうかというのはどのように判断しますか。
【知事】まずは、先ほどお答え申し上げましたように、しっかりと厳しい第三者の公正な目で見ていただいて、そして、これが結果として公表されることになります。そのときに、同時に、極めて公正な目でのご指示があると思います。それを受けて、その指示に従いたいと思っております。
 しかし、今のところは、私は、全身全霊を傾けて都民のためにいい仕事をして、そして信頼を回復したいと、今、その一念でございます。
【記者】ジャパンタイムスの大住です。その調査に関して、調査を行われる方は、1名ですか。
【知事】今のところ、複数の方に。
【記者】何名か教えていただけますか。
【知事】今、まだ分かりません。数名の方に打診をしているところでございます。
【記者】はい、分かりました。
 あと、2点目の質問なのですけれども、先ほどおっしゃったように、これから全力を尽くして皆さんの、都民の方の信頼回復をされたいとおっしゃったのですけれども、各社で行った世論調査によりますと、先週の会見を見た方で、90%以上の方は辞任を求めている、納得できないという回答が非常に多かったということで、具体的にどういうところを直したいか、どういうお考えでしょうか。
【知事】厳しいご批判を都民の皆様にいただいている、これはもう、先程来申し上げましたように、心から真摯に反省をしております。そして、そういうご批判を受けまして、それに対して二度とそういうご批判を受けないよう、そういう形でしっかりと仕事をしてまいりたいと思っております。
【記者】しっかり仕事をしてとは、どういうところで。改善されたい部分、ご自分のご活動の中で、どういうふうに。すごくあいまいな表現になってしまっていますので、具体的にどういうところを改善されたいかということをお聞きしたいです。
【知事】仕事、いろいろな分野があります。オリンピック・パラリンピックの準備もしないといけませんし、それから社会保障の問題もあります。都政はいろいろな分野がありますので、これまでも努力をしてまいりましたけれども、それにさらに加えて努力をして、あらゆる分野において良い仕事をしたいと思っております。
【記者】ちょっと私の質問が悪かったのかもしれないのですけれども、そのご活動の中での分野ではなくて、知事ご自身のご活動とか、これまでの行為の中で改善が必要な点はどういうふうに考えられますかという質問でした。
【知事】それは先程来申し上げていますように、都民の皆様方から本当に数多くのご批判を受けておりますので、一つひとつ肝に銘じて、この批判を受けたことに対して改善したいと思っております。
【記者】東京新聞の松村です。知事、先ほど言われた弁護士さんに見てもらう件ですけれども、法に抵触しているかどうかだけではなくて、どれくらいだったら一般都民の理解を得られるかというラインは見てもらうということなのですか。
【知事】それもどういう調査をするかというのは、先程来申し上げていますように、第三者の厳しい公正な目で見ていただくと。そのときにいろいろなご意見が調査結果の公表とともにいただけるものと思っております。
【記者】知事自身がそれは自分で判断できないということなのでしょうか。
【知事】いや、先ほど申し上げましたように、大変都民の皆さんの信頼を失っておりますので、厳正なる第三者の公平な目で見て、しっかりと指摘していただきたいと思っております。
【記者】それは逆に言うと、その弁護士さんがいいと言えば、それをカタにして、知事は、「これは大丈夫でしょう」ととられる可能性があると思うのですけれども。
【知事】私はそういう気は全くありません。
【記者】むしろ知事が、今後は、例えば「政治的活動が半分以上占めるものでないと、支出しません」とか、「少しでも私的なものが入っているのだったら、それは計上しません」とか、そういうことをご自身で表明して、その基準に基づいて弁護士さんに過去のものを見てもらうとかと言うのなら分かりますけれど、その基準自体を弁護士さんにやってもらうというのは、ちょっと頓珍漢ではないかと思うのですけれども。
【知事】いや、基準を作ってもらうということを申し上げているのではなくて、しっかりとまず調査をしていただいて、そして、それに基づいて、いろいろなアドバイスがある、こういうふうに思っております。
【記者】知事自身で今後についてご判断する気は全くないのでしょうか。
【知事】いや、そういうつもりで申し上げているのではなくて、まず事実についてしっかりと調査をしていただくことが全ての前提だと思っております。
【記者】事実が出てきたとしても、その事実をどう解釈するかという問題だと思うのですけれど。
【知事】それはそれからのことだと思いますので、まずしっかりと公平な厳しい第三者の目で見ていただきたいと思っております。
【記者】知事は辞めないまでも、例えば給料を削減するとか、そういう目に見える形で反省を示すということは考えていらっしゃるのでしょうか。
【知事】そういうことについても、全ては調査の結果を待ちたいと思っております。
【記者】東京新聞の川上です。今の質問の続きなのですけれども、弁護士さんの方々には、いろいろなことをお話できて、こういうふうにカメラが入って、都民の方々が見ているこの場では、正しいことはお話しできないと、そういうふうにも受け止められるのですけれども、この点についてはどう思われますでしょうか。
【知事】いや、私はそういう気は全くございません。先程来申し上げていますように、本当に申し訳ございませんけれども、大変都民の皆様の信頼を失っておりますので、まずは調査をしっかりとやっていただくということが前提でありまして、今おっしゃられたような意図は毛頭ございません。
【記者】調査そのものというよりかは、知事自身の言葉で説明をしてほしいということだと思うのです。知事自身がこの疑惑に関して、「こうですから、こうです」ということを説明していただいて、その上で都民の方々がその説明について納得するかしないかだと思います。前回の会見では、納得される方は大変少なかったです。むしろ我々の追及の方が甘いのではないかと私どもの方に大変叱責を受けております。その中で、知事が今回何も答えないということは、都民の方々は大変お怒りになると思います。その点についてはどう思われますでしょうか。
【知事】そういうお怒りもあると思いますけれども、やはり私は厳しい第三者の公平な目で調査をしていただきたいと思っております。
【記者】知事自身は、知事自身が活動していくときに、都民の信頼というのがどれぐらい必要だとお考えでしょうか。
【知事】それは、都民の信頼がなければ仕事ができないと思っておりますので、信頼を回復すべく全力を挙げて努力をしたいと思っております。
【記者】弁護士さんにお話しできて、都民にはお話しできないという中で、都民が信頼されるとお思いでしょうか。
【知事】そういうことを私は申し上げているのではなくて、厳しい第三者の目でまずしっかりと調査をしていただきたいということであります。
【記者】夕刊フジの山本です。まず、調査の結果は6月1日の都議会に間に合わないということなのでしょうか。それとも間に合うのでしょうか。めどを示さずに中身について答えないというのは、これは、都民は誰一人納得しないと思うのですが。まずその第三者の調査なるもののめど、6月1日なのか、6月10日なのか、2か月、3か月かかりませんとおっしゃいましたけれども、まず、めどをお示ししていただけませんでしょうか。
【知事】これも、申し上げたように、今調査してくださる方にお願いしている段階で、決まりましたら細かくまたご相談いたしますけれども、先ほど申し上げましたように、何か月も延ばすと、そういう気でやっているわけではありません。できるだけ早くということでありますけれども、量もたくさんあります。それで、一つの考えとしましては、都議会にご迷惑はかからないように、ということでありますので、その日程はいろいろ都議会の皆様方に迷惑がかかるのはこの日だというようなことをおっしゃると思います。だから、そういうことも含めて、まずはしっかりとした法律専門家をお願いするというのが前提でございます。
【記者】「都議会にご迷惑をかける」ということの意味がよく分からないのですが、都議会でこの件に関して知事がご説明されないのならば、都政は停滞して、大変な影響が及ぶと思うのですけれども、そのことをご迷惑とおっしゃっているのでしょうか。迷惑の中身というのは一体何なのでしょうか。
【知事】都議会は都民の代表者が集まっているところであります。したがって、そこでご質問があれば、私がきちんと答えるというのは知事としての義務であります。
【記者】今日の会見では答えられないけれども、都議会が始まったら、個別の案件についても詳細にご説明されるということでよろしいのでしょうか。
【知事】そういうことを今、申し上げているわけではなくて、まず、この調査の結果をしっかりしていただきたい。法律専門家を、今、選んでいるところでございますから、その上で、私の今の気持ちは、都民の代表である都議会で、これをしっかりと説明するというのは、それは当然なので、そういう意味でご迷惑をおかけしたくないということを申し上げたわけです。
【記者】改めて伺いたいのですけれども、政治家が、政治とカネの問題についてご自身がご説明できないという時点で、政治家を続ける資格があるのかどうか、多分私はないかと思うのですけれども、それについて知事の、自分の政治とカネについて、自分の口から説明できない現状について、どういうふうにお考えなのでしょうか。
【知事】「説明できない」という、そういう厳しいご意見は今いただきました。ご意見はいただきましたけれども、やはり厳しい第三者の公正な目で前提として実態がどうであるのかと、これをまずつまびらかにする必要があると思いますので、しっかりと私の政治資金の支出について見ていただこうと思っております。
【記者】テレビ東京の渋谷です。先週の会見では宛名のない領収書を受け取っていらっしゃったということをお認めになっていらっしゃいますが、こうしたことがミスの原因になったと思うのですけれども、こういうシステムは改善されたのかどうか確認させてください。
【知事】これもどういうふうにより良いシステムへ改善するのかというのを、今検討中でございますので、できるだけ早くいい方向に持っていきたいと思っております。
【記者】あと一点。また先週の会見なのですが、収支報告書の訂正に至ったことについて、会計責任者のミスで、人間だから100%はないとおっしゃっていましたけれども、これだけ多岐にわたる疑惑が出てきたということは、事務所そのものの体質の問題ではないかと思うのですけれども、それについてはどのように。
【知事】そういう面もあると思います。そういう厳しいご指摘を受けて、事務所のシステム、これも抜本的に改革したいと思っております。
【記者】いつまでに、ある程度考えて。
【知事】もう、できるだけ早くしたいと思っております。
【記者】毎日新聞の篠原です。調査の方法についてお伺いしたいのですけれど、結果はどのような形で公表されるのでしょうか。
【知事】これも、今、打診を専門家にしているところでございます。それで、こういう形でもちろん公表はいたします。ただ、どういう形で公表するのか、それについてはその担当の弁護士が決まった段階でご相談して決めたいと思っております。
【記者】これまでの報道で、一つひとつの項目について、いろいろな疑念が示されておりますが、その一つひとつの項目について、使途はこうであっただとか、これは私的なものだったとか、これは公的なものだったと、一つひとつ公表されるというお考えはないのでしょうか。
【知事】一つひとつというか、ご質問の意味はよく分かります。だから、皆さん方から様々な分野について、様々な点についてご疑問が呈されてございますので、そういう疑問であるとか、懸念であるとか、そういうものが全て払拭できる形で調査をお願いしたいと思っております。
【記者】一つひとつ出されるということですか。
【知事】もちろん。一つひとつ精査してくださると思います。
【記者】それを出される、公表されるということですか。
【知事】もちろん、そうだと思います。ただ、どういう公表の仕方をするかというのは、弁護士さんに任せないといけないですけれども、皆さん方がたくさん懸念や疑念というのを出されていますから、この説明で払拭できたということをやるために、専門家にお願いすると、そういうふうにご理解いただければと思います。
【記者】もう1点だけ。先週、知事は、会見の中で、「説明責任は果たした」と思うということをおっしゃいましたが、今週、この会見でさらに公正な調査をするとおっしゃられたということは、説明責任は果たされていないと考え方を変えたのでしょうか。
【知事】いや、そうではなくて、私は、私の事務所を一生懸命調べて、そして説明いたしました。しかし、冒頭、私が申し上げましたように、その後、皆様方から今、ご指摘いただいたように、多くの都民が納得していないと、批判的であるという声がありますので、それもありますので、私の事務所が調べるというよりも、厳しい、公平な第三者の目で見ていただくということの方がはるかに良いだろうと、そういうことで申し上げているわけであります。
【記者】説明が不十分だったという。
【知事】不十分というより、私は十分説明したつもりではありますけれども、先程来、皆様方がおっしゃっているように、9割の方が納得しないというような数字が出てございました。そういうことを受けて、しっかりとこれは反省して、やるということであります。
【記者】フジテレビの椿原です。改めてではありますけれども、第三者に厳しい目で調査をしてもらうということですが、その結果によっては知事の職を辞するという覚悟、気持ちはお持ちでしょうか。
【知事】まずしっかりと調査をしていただくということが前提なので、その結果を待ちたいというのが今の状況です。
【記者】結果によっては辞めるというお気持ちは、全く今のところはないと。
【知事】今の気持ちは、しっかりと仕事をして、都民の信頼を回復したいというのが私の今の気持ちであります。
【記者】先週、今週と、2週間にわたって政治資金などについて釈明することで、もう、既に都政に支障を来していると思うのですけれども、その点について、知事はどのようにお考えですか。
【知事】私自身は、決められた公務は、今朝も、きちんと、皆様方ご承知のようにこなしてまいっておりますけれども、職員の皆さんの士気に関わったり、そういうことは決していいことではございません。そういうことは非常に、職員の皆さんに対しても心から反省してお詫びをしないといけないと、そういうふうに思っております。そのことは十分に認識をしております。
【記者】ご自身としては、政治資金などについて精査する時間にとられて、都政について考える時間も削られていると思うのですけれども、ご自身は、都政については支障を来しているとはお認めにならないですか。
【知事】私自身は、今日もきちんと決められた公務をやっております。ですから、そこは支障を来さないで、私自身についてはやっておりますけど、先ほど申し上げましたように、職員の皆さんが不愉快な思いをされたり、そのことによって士気に関わったりと、これは、私は心から反省しないといけないと思っていますので、都民、そして頑張って日々努力して仕事をしている都の職員の皆さんに対しても、これは深くお詫びをして、一日も早く信頼を回復して、みんなが元気で仕事ができるように努力をしたいと思います。
【記者】もう一つお願いします。猪瀬都知事が都知事を辞められた後、舛添都知事は政治とカネの問題を批判して知事になられたわけですけれども、ご自身は、今、次々とお金に対する疑惑が報じられている、このことについてはどう考えてらっしゃいますか。
【知事】繰り返しになりますけれども、都民の皆さんに大変申し訳ないと、心から思って、しっかりと反省して、二度とそういうご批判を受けることのないように努力をしたいと思っております。
【記者】「次々と疑惑が出てくるな」という都民の目、世間の雰囲気というのは、どう受け止めていらっしゃいますか。
【知事】それは、非常に厳しいものがあると思っておりますので、真摯に反省して、仕事で信頼の回復に努めたいと思っております。
【記者】ニコニコ動画の七尾です。都庁に寄せられた批判の声の詳細を申し上げますと、知事ご存じだと思いますが、確かに、政治資金に関しましては6100件です。ただ、海外出張に関しては4800件、公用車問題に関しては2200件です。トータルで1万3100件になります。それで、この数は、これだけだと分からないので、比較、参考としていいますと、先ほど出ました当時の猪瀬都知事が、徳洲会グループから5000万円を受け取っていた問題で、そのときに都庁に寄せられた件数というのが、2010年11月27日時点で717件でした。今回、重要な点が2点、これに関してはあるのですが、やはり猪瀬都知事、当時もかなり騒がれたのですけども、その約18倍の声が寄せられているという点と、都民は知事に対して明らかにしていただきたいという批判の声は、必ずしも政治資金だけではなくて、やはり海外出張とか公用車の問題もあるのですが、こうした都民の声は、どう見ていらっしゃるか、改めてお伺いしたいです。
【知事】今、数字をいただきました。繰り返し申し上げますけども、大変厳しい指摘でございますし、心から真摯に反省して、そして仕事で、これは信頼を回復するしかないと思っております。
【記者】あともう1点、第三者に今、打診されているということなのですけれども、これは、いつから打診を始められたのでしょうか。
【知事】今週半ばあたりから打診をしております。ただ、皆さんお仕事持っておられますし、色々なお立場もございますから、今、なるべく早くということでお願いしているところであります。
【記者】これは、打診されてからそれぞれの方、まだご返事いただいてないということで、多分、知事としては、今日、本日、第三者に依頼したという形で発表されたかったとは思うのですけれども、まだ、決まってないという焦りみたいなものは知事にはございますか。
【知事】今おっしゃるように、それは、私は一刻も早くと思っていますけれども、お相手のあることですし、皆様お仕事持っていますので、即答できないというのは、分かりますけれども、また今日も、是非早くお願いしますということを再度お願いをしたいと思っております。
【記者】ありがとうございます。
【記者】TBSの松原です。自民党、公明党の幹部から、説明責任を果たしてほしいということがありましたが、今日の説明で、説明責任を果たせているとお思いでしょうか。
【知事】その点も、まず今おっしゃっていただいたように、与党の幹部から厳しいご指摘を受けている。これはもう、本当に反省をしないといけないと思っております。
 ただ、先程来、申し上げていますように、私ないし私の事務所自体が、先ほどどなたかおっしゃったように、事務所の体質が問題じゃないのか、ということもありますので、説明責任を果たす前提として、第三者の厳しい専門家の目で公正にまずチェックしていただくと、これが大前提であろうと思っております。ですから、与党の幹部の皆さん方の厳しい叱責、これはもう、本当にそのとおりだと思っております。
【記者】あともう一つ。知事はいつも透明性、あとスピード感が大切とおっしゃっているのですけれども、そのどちらも今ないように思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
【知事】それもご指摘の懸念はよく分かります。しかし、調査の過程において、まさに公正を期して、厳しい目で見ていただいて、結果は必ず公表いたしますので、その面では、問題ないと思います。それから、スピード。これもおっしゃるとおり、私は一日も早い方がいいと思っていますけれども、かなり膨大な資料の量になると思いますから、もう伏してですね、お受けいただける弁護士さん、専門家の方には急いでいただくようにお願いしたいと思っております。
【記者】毎日新聞の林田です。政治資金の問題については、第三者の目に託したいということですので、公用車についてお尋ねするのですが、湯河原町と行き来なさった48回のうち、43回で世田谷区を経由なさっていらっしゃるのですが、これは何のためにお寄りになったのでしょうか。
【知事】その点についても、これもまた、今、色々と疑念を呈されております。ですから、先ほど申し上げましたように、政治資金についてはもちろん精査をしていただきますけれども、同時に、そういう、今、疑念がたくさん、これは本当に都民の皆さんに申し訳ない。恥ずかしいぐらいたくさん出ております。もう慚愧の念に堪えないところでございます。
 それで、そういうことにつきましても、厳しく、第三者の目をまず通してみたいと。そして、これはこうだと、出張させたらこうであると、それもきちんと公表して、公正を期したいと思っております。
【記者】分かりました。そうしたら、先ほどから事務所のシステムの問題、ご自身でもお認めになっていらっしゃいますけれども、そもそも知事の私的なお金も預けて、公私両方の領収書を預けるというシステムは、どなたのお考えだったのでしょうか。
【知事】どなたというより、それは最終的に私がやったことですから、私の責任だと思います。ただ、これは、私の記憶が正しければ、私が国会議員になったときに、先輩の国会議員の皆さん方、私も含めて、秘書さんたちが、皆さん色々そういうことをおやりになるときに、大体どういうふうになさるのですかって、普通聞くのです。そういうときに、こういうやり方だよという、他の国会議員の先生方、全部そうやっているということではありません。ただ、そういうことをお伺いして、「そうなんだ」「そういうシステムなのか」ということでやったと。私は、もう相当、10年以上前のことですので、今ちょっと記憶をたどればそういう感じだと思います。
【記者】そうなると、そもそも会計責任者の方にお願いになさる時点で、政治資金に関しても見ていただく、同時に私的な資金に関しても見ていただくと、そういうお願いをされていらっしゃるのですか。
【知事】いや、それは前回ご説明したとおり、分けてやっていただくということなので、先ほどお話ししましたように、そういうシステムがよろしくないと、それが1つの原因であるということなので、今、いい方法に改善しようと。
【記者】いや、当時です。ご依頼なさった当時、両方お願いしますという形でお願いなさっていらっしゃるのですね。
【知事】ええ。それはこの前説明したとおりです。
【記者】そうしますと、知事が国会議員時代から他の方々の政治とカネの問題について厳しく指摘してこられたと思うのですけれども、そういう観点から考えると、そもそも同じ方が管理しない方が、その辺の透明性というのは保てると思うのですが、なぜあえて同じ方にお願いされたのでしょうか。
【知事】それはもうおっしゃるとおりなので、そういうことについても深く反省して、これは改めたいと思っております。
【記者】いや、なぜかを教えていただけますか。
【知事】なぜかというよりも、そういうことをやってきていますので、これが一つの大きな原因になっているということですので、私はこれはしっかりと改めたいと思っています。
 そして、今回、専門家が調査してくださいますから、「これはよろしくない」「こういう形で改善しなさい」と、良いアドバイスもいただけるものと思っております。
【記者】知事が反省なさっていらっしゃるのは非常によく分かるのですけれども、当時あえて同じ方に両方お願いしたというのは、傍から拝見すると、同じ方に白紙の領収書を渡した方が、どちらにでも計上できますよね。そういうことをあえて意図して同じ方にお願いしたのではないかと、そういう疑いも持ち得るのですけれども。
【知事】質問の意味は分かりました。ですから、私は少なくとも、そういう意図でもってやったつもりはありませんけれども、今ご指摘のように、そういうふうに疑念を持たれるということは、大変恥ずかしいことでありますので、今後できるだけ早く改善をしたいと思っております。
【記者】そういう意図でないということでしたら、どういう意図でいらっしゃったのでしょうか。
【知事】それはきちんと会計に精査をしてもらうという意味でやったわけでありまして、それ以上のことはありません。
【記者】でしたら、政治資金の分だけお渡しになったらよろしかったのではないのでしょうか。
【知事】なぜそうしたかというのは、この前ご説明したとおりであります。
【記者】その方が、都合がよかったと。
【知事】都合いいというより、私はそういうことをシステムとしてやっていたということです。
【記者】フジテレビ「グッディ!」の広瀬です。今日のこの会見を見ている都民は、今、どのような思いで、この会見を見ていると思いますか。
【知事】それは私が申し上げることではなくて、見ている都民の皆さんがお感じになることだと思いますので、私が、都民の気持ちをここで類推するというわけにいきません。
【記者】きょうの会見で都民を納得させようという説明をしようというつもりは、今、都知事、どのくらいお持ちでしょうか。
【知事】私は、今の状況でこういうことをやろうということを申し上げたわけであります。
【記者】この会見を見た都民が、第三者の見解を待ってくれるでしょうかという思いなのですけれど、その点いかがですか。
【知事】できるだけ早く結果を出すようにお願いしたいと思っております。
【記者】今、疑惑に関して、知事の説明が聞きたいという思いがあると思うのですね。それを、第三者機関の目でということになると、待たせてしまう、本当に待ってくれると思いますか。
【知事】確かに、本当に少しお待たせするのは大変申し訳ないと思っておりますけれども、厳しい、公正な第三者の目で見ていただきたいと、そういう思いであります。
【記者】公正な第三者の目とおっしゃいますが、都民の目はどのようなものだと感じていますか。
【知事】それは大変厳しい目だと、皆さん方のご指摘をいただいております。
【記者】都民の目こそが公正だとは思いませんか。
【知事】これは政治資金規正法に精通した弁護士などの専門家がしっかりと、そういう都民の目も念頭に置きながら、ご判断いただけるものと思っております。
【記者】今日は、全く疑惑に関してご自身の口から、今後、説明はないということでよろしいですか。
【知事】全て、厳しい第三者の目で調査をしていただきたいと、それがまず前提だと思います。
【記者】色々な疑惑がありまして、似顔絵入りまんじゅうだとか、色々な疑惑が出ているのですけれども、これをつくった記憶とかはありますか。
【知事】それはもちろん、存在していました。
【記者】これはどのようなお金でどのような目的でつくって、誰に渡したのかというのは。
【知事】そのことにつきましても、これは収支報告書に記載されていることでありますので、第三者の厳しい目でしっかりと調査をしていただくということは、全て他の項目と同様でございます。
【記者】これも回答を待たなければいけないということ。
【知事】同様でございます。申し訳ありません。

(指名されていない記者が発言を始める)
【記者】当事者として説明してもらいたいのです。当事者として説明していただきたい。
【記者】(幹事社)やめてください。不規則発言はやめてください。
【記者】第三者のね…。
【記者】(幹事社)だめです。いや、指されてないのでやめてください。
【記者】こういうね、記者会見にならないですから。
【記者】(幹事社)やめてください。いや、だめです。
【記者】説明責任をきちっと、公人として果たしてもらいたい。
【記者】(幹事社)幹事社として申し上げますが、ちょっと、だめです。
【記者】厳しい第三者の調査も大事ですけれども、両方やっていただきたいというのが、今日の記者会見ではないのですか。
【記者】(幹事社)会見の指示に従ってください。

【記者】(幹事社)知事、すみません。
【記者】読売新聞の越村です。調査についてですけれども、先ほど複数の弁護士に打診されているということでしたが、実際に調査をする弁護士の方は1人なのですか。それともチームで、何人か、複数が当たるということなのでしょうか。
【知事】今のところ複数になると思います。複数には打診しております。
【記者】複数に打診していて、理想だと複数の人が調査も行うということで。
【知事】そのつもりです。
【記者】あと、先ほどから、この弁護士さんについて公正な第三者の目ということをおっしゃっていますけれども、あくまでもこれは政治資金の使い方、いわゆる法的に問題があるかどうかというのが、こういう弁護士さんというのは専門家であって、いわゆる今、そういう法的な問題もそうですけれども、知事の、例えば解散直前に政党交付金を移動させたとか、それはもう法的には問題ないですけれども、いわゆる、道義的とか倫理的な問題に関しても、弁護士さんが判断できるのでしょうか。また、判断させてもいいのでしょうか。
【知事】その点は、正に担当になられる専門家の弁護士さんの方とご相談をしないといけませんけれども、厳しい都民の批判が背景にあるということを前提にして、的確に、厳しい公正な目で見ていただけるものと思っております。
【記者】あと1点。先ほど、調査結果を踏まえて、またご判断されるということでしたけれども、この調査結果というのは、例えば知事の出処進退ですとか、例えば知事ご自身の処分とか、そこまでも弁護士に委ねてしまうのでしょうか。
【知事】いや、そういうことではなくて、まず、膨大な量に当たります。そして、これはいろいろな懸念、疑問、これが今呈されていますので、まずそれをしっかり出していただく、そして、その公表をしていただく。それで、その結果についてどうするかということは、これはまた私の方でしっかり考えたいと思っています。
【記者】そうすると、知事自身がどう自らを処するか、律するかというのは、もちろん知事がご自身でご判断されるということでよろしいですか。
【知事】基本的に政治家の出処進退は政治家自らが判断するということです。
【記者】日刊スポーツの中山です。調査をなさる弁護士の先生方は今打診をしている段階で、まだ決まっていないということですが、決まるめどというのはあるのでしょうか。
【知事】本当にできるだけ早く、できれば週明けぐらいには、週末を挟みますから、週明けぐらいには遅くとも決めたいというのが、今の私の気持ちで、そういう思いで今お願いをしているところです。
【記者】そうしましたら、週明けに決まったとしても、調査には大分時間がかかるとおっしゃいました。では、もし結果が出ていない場合は、来週の記者会見もこういうふうな形でやりとりが続くようなことになるのでしょうか。
【知事】それは、とにかくまず、それこそ週明けすぐにでも決めて、もっと早くできればそうなのですけれども、直ちに調査に取りかかっていただきます。その結果次第だと思います。
【記者】あともう1点だけ。都議会が来月1日から始まりまして、代表質問、一般質問がございます。そこで質疑があると思うのですが、少なくとも代表質問や一般質問の頃までには、ある程度の調査結果を出すということでよろしいでしょうか。
【知事】先ほども申し上げていますように、何月何日ということを申し上げているわけではなくて、都議会にご迷惑かからないようにということでありますし、もちろん都議会というのは都民の皆さんの代表の方々がそこに来られるわけですから、都民を代表して各議員から様々なご質問、厳しいご批判も出るのは当然だと思います。そして、それに対しては、知事としてきちんと答弁をしていきたいと思っております。

(後編に続く)

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